高松市仏生山の「ごはんとお茶 Nöra」

振替休日。
たっぷり寝て、家事をして、それからお昼ごはんを食べに出かけた。

今日の目的地は仏生山温泉から徒歩数分のところにある小さなお店「Nöra」。11時過ぎに行ったら予約のお客さんで満席、13時を予約するくらいに人気。

確かに美味しい。
ランチメニューは1種類、オプションで小さなケーキや飲み物が選べる。
雑穀ごはんに鶏南蛮、味噌汁。エビ真薯をなにかのすりおろしに入れたもの、柿と玉ねぎのマリネ、サラダ、ナッツなどが多めのキャロットラペ。

食後にはバナナのパウンドケーキと紅茶を選んだ。

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量も多くて、女性ならご飯の量を減らしてもらっても良いかもしれない。
どの品も、切り方や薬味、アクセントに添える揚げ物などに気配りが感じられて、食べていて楽しい。

 

 

高松市とその周辺地域、こういうカフェごはんっぽい店が本当に少ない。人口や街の具合からしてもう少しあってもよさそうなものなのだが、この密度の薄さはどうしたものか。

 

こういう店、というのはつまり、手作りで丁寧で品数の多い食事を提供する、ほっこりして自然食寄りで、スタッフは女性数人で*1、全員がドングリみたいなニットの帽子を被っていて、洗いざらしの白いスモックか何かを着ていて化粧っ気は薄く、クラフトイベントか骨董市で買ったような変わったアクセサリーを付けていて、往年の(リニューアル前の)ku:nelやArneの影響を強く受けていて、使い込んだ塗椀はほとんど木地が見えていて、棚板は流木みたいに白く風化していて、こざっぱりした店のことだ。全員が必修科目として「かもめ食堂」を観ている。

少ないから、そういう趣向を好む連中(含む自分)が集まって混んでいるのかもしれない。とはいえ、良いお店だから人気なのだと単純に考えてかまわないと思う。
なにしろ、この価格でこの質と量では経営が心配になってしまうのだが、また機会があれば行きたいと思っているのだ。

 

この種の「リーンなお店*2」が高松に少ない、という「印象」はしかし、土地の差なのか、あるいは時系列的な変化なのか、それらの複合なのか、実際には判断しかねる。

例えば僕は四国に1年住んでみて、日々の買い物での安さに驚いていた。四国は物価が安い、とあちこちで話していた。
しかしそれは自分が買うものが「地のもの」や「セール品」や「ローカル商品」ばかりだからだったと、先日の帰省で判明した。
物価が高いと言われる静岡県のほうが、リンゴも小松菜もトマトも、料理酒でさえ安かった。特にリンゴは、目玉商品でバラ売りされているものが静岡で99円、高松では140円。
うどんや瀬戸内海の魚、そして静岡には無い乾物に騙されていた。
不景気が続き、僕の経済状態も低空飛行で、世の中が安いものに溢れているせいもある。実家が使っているスーパーマーケットがわりと高い店だったことも忘れてはならない。
生活コストを下げることが当たり前になり、かつその技術も上がっていることも、錯覚の原因のひとつだろう。

そういえば、沖縄だって統計上の物価はとても高いが、とびきり安いローカル商品もまた目立つ。
つまり、印象というのはあまり役に立たない。

 

同様に「リーンなお店」が少ないのも、単にカフェブームの終焉から長い時間が経った後の、順当な変化である可能性は高い。少ないのではなくて、減ったのだ。
三重県北部に住んでいた時はこういう店はあちこちにあったけれども、その時の香川県を僕は知らない(とはいえ、三重県北部は今もカフェ密度がとても高い。おそらく愛知県の都市住民の行動圏内であることに関係している。名古屋圏へ通勤するカフェ好きファミリー層も多い。))。

 

 

ともあれ、今の自分としては、ただ今のこの土地で、良いお店をひとつ知った事実を寿ぐばかりである。
手の混んだ美味しい日常の食事を楽しめる“拠点”を持つことは、健康で文化的な一人暮らしには必須の要素だと思う。静岡でも三重でも、そういうお店はいくつか知っているし、実際に(比喩ではなく)良いごはんが命を繋いだことが何度かある。

 

乙女の高松 雑貨屋&カフェさんぽ かわいいお店めぐり

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高松すてきな雑貨屋さん&カフェかわいいお店めぐり

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ちなみにこの高松市、良いパン屋さんも少ない気がする。都会暮らしに疑問を持った凝り性の人が移住する場合、やはり島に渡ってしまうのだろうか(偏見)。

お題「ひとりの時間の過ごし方」

お題「もう一度行きたい場所」

 

*1:男性がいる場合、ヒッピー風味でインド風のズボンを履いている。

*2:この表現は僕の造語。ほっこり系カフェごはん、なんて呼び方は蔑称じみているし、共通の要素はあるがわりと多種多様なので名前が付けづらい。パンの分類で「リッチ」と「リーン」があるのでそれを援用した。バターやミルクを多用しないパンが「リーンなパン」。

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