静岡で買った黒はんぺんを煮浸しにした。
日持ちがしない練り製品のなかでも、茹でただけの黒はんぺんの足は早い。お弁当にするにはもう少し濃い目に煮たほうが安全だったかもしれない。
生姜醤油で甘辛く煮付けてもイワシの風味は活きるだろう。
この黒はんぺん、自宅で食べる時は焼くことが多い。
オーブントースターや焼き網で焦げ目が付くくらいに焼いてから山葵醤油で食べる。ご馳走というよりも、地味に美味しい類の食べ物。
胡麻油を敷いたフライパンでしっかり焼き付けるのが、自分なりの工夫というか独自の食べ方か。子供の頃はフライが好きだった。
高校を卒業して県外の大学に行くまで、白くてふわふわした(一般的な)はんぺんは、ほとんど食べたことがなかった。
ごく狭い“黒はんぺん文化圏”の中央、いちばん濃いあたりに住んでいたし、両親もそのエリアの生まれだ。
唯一、母の生家の近くにある練り製品の専門店では白いはんぺんを売っていたけれど、ヘラで半月型に整形した白いすり身を湯に落として固めたそれは、スーパーマーケットで売られている品とは別物だった。空気を含んでいるが滑らかで甘みも少なく、“しんじょ”の庶民版といえる食べ物だった。
黒はんぺんで育った自分が県外に出てから白はんぺん*1を積極的に食べているかというと、黒はんぺんほどは買わない。たぶん単価や汎用性の問題だろう。
ソウルフードというほど愛着を持っているわけではないけれど、あれば色々と使いやすい食材ではある。
さてそんな黒はんぺんを使ったお弁当はこちら。
- 梅ごま炊き込みご飯
- 鶏だんご
- サツマイモの粉吹き芋
- プチトマト
- 黒はんぺんと小松菜の煮浸し
- 枝豆醤油漬
黒はんぺん、スーパーマーケットには薄い廉価なものと厚みのある高価なものが並んでいて、価格に3倍ほどの差がある。実家では厚いほうを食べていた。おでんなどには薄いものが好まれるようだ。
今回は薄いものを買ってきた。お弁当には厚めが良いと思う。薄いとなんとなく頼りない。
ちなみに鳥だんごも帰省の際に買ったもの。
我が家の行きつけの鶏肉専門店の人気商品。
鶏肉(主にブロイラー)の骨付き炙り焼きを主商品とする個人経営の専門店は、全国にあるのだろうか。静岡だとわりとあちこちにあって、各家庭が「我が家はここ」とフォローしている。

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さて、明日は振替休日。
先ほど高松市郊外のブックカフェ「ソロー」に行ってきた。
平日の夜に営業している古本と新刊本のあるカフェ。今日はイベント準備のためかカフェは閉店状態だった。
古本や雑貨が山ほどあって、ちょっと懐かしいサブカル店の雰囲気が素晴らしい。イベントで見かけたことはあるが、実店舗は初。
良いお店。また行こう。
若い頃に「仕事がある日は仕事だけ、出かけるのは休日」という習慣が付いてしまって、夜に出かけるのに少しだけ抵抗がある。例外は映画と書店くらいか。
ホワイトカラーの仕事に就いてから「なるほどこれがアフター5か」と変な感慨を抱くことが頻繁にあった。というか経理や総務の仕事をしていた時は、疲れたとはいえ帰宅前に寄り道できる(飲酒の習慣がないので呑み屋などには寄らない)ことが嬉しかった。企業の研究所務め&車での長距離通勤では、そういう余裕は生じなかった。体力的にも時間的にも。
というわけで、明日は休みとはいえ、こうして家で夕食の後にわざわざ出かけるなんて自分としては珍しいのだ。お店が楽しかったことも含めて「なかなかいいぞ」と少し浮かれている。
移動時間も含めて1時間足らずの外出だったのだけれど、夜のお出かけは楽しくて、未だに特別。

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- 出版社/メーカー: 岩波書店
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*1:正確な呼称とはいえないが、黒はんぺん圏の人間は自分たちの食べる「はんぺん・マイナー」との対比のため「はんぺん・メジャー」を“白はんぺん”と呼ぶ。