レモン・シフォンケーキと杏羊羹

帰省した友人に頼まれて、県立美術館までの送迎をした。ついでというか成り行きで、僕も一緒に観る。
常設展に目新しいところはないけれど、美術館の雰囲気は好きだ。静かで、少し緊張していて、ほとんどの人が知的に振る舞おうとしている。

4月の最初の週末ということで、インテリアショップや雑貨店やホームセンターには、一人暮らしを彩ろうと頑張る学生さん達が多く見られた。特に県立美術館の近くには大学生が多いから、おそらくは人生初の一人暮らしを開始したばかりの人達だろう。
うらやましくも思うし、微笑ましくも思う。一句詠めそうな、素敵な光景。
でも老婆心から言うと、今の時期に全て揃えるのは勧められない。1つずつ必要なものを吟味して、悩みに悩んで買い足すほうが良い。
とはいえ、夢広がる時期ではある。たくさんの無駄遣いの果てに、小さな趣味の良い暮らしを掴みとって欲しいと、上から目線で思う。

 

 

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おやつは、「つきさむ」で食べた。

コーヒーは「アルプスブレンド」の大カップ、そして「レモン・シフォンケーキ」を食べた。
さっぱりした酸味と、ほとんど甘みの無い生クリームが美味しいシフォンケーキ。“口当たり”という観点からすると今年で一番美味しいケーキだったかもしれない。普段はシフォンケーキをそれほど食べない自分だが、これはちょっと驚いた。

 

 

まんがキッチン (文春文庫)

コーヒーを飲みながら、少しだけ本を読んだ。
フード理論の人(福田里香)が書いた「まんがキッチン」という文庫本。
タイトルの通り、まんがに出てくる料理を取り上げた読み物。それぞれの作品をイメージしたオリジナルスイーツのレシピも載っている。どちらかといえば少女漫画の紹介が多い。

最初の章は「ハチミツとクローバー羽海野チカ」について。「リリカルとコミカルをつなぐもの」と紹介されている。なるほどその通りの作品だと思う。思わず「ハチミツとクローバー」の最終巻を思い出して、じわっと泣きそうな気分(泣かないけれど)になった。

そんな感じで、いちいち的確な分析と、美味しそうなレシピが交互に載っているから、とても愉しい本。買って良かった
帯によると第二弾が4月下旬に発売されるという。

 

西荻夫婦 (フィールコミックスGOLD)


あまりに気に入ってしまったから、「西荻夫婦:やまだないと」にちなんだ「ヨーカンダプリコ」を今から作る。
『干しアンズを主原料にした、蜂蜜とバニラの風味の羊羹』と紹介されている。
確かに「西荻とパリにありそうな創作菓子」という感じ。「アブサンを垂らすのもおすすめ」とあるけれど、残念ながら持っていない。さらにいうと「長さ18cmのパウンドケーキ型」も持っていないから、とりあえず空き缶から薄板を切り出して作るところから始める。
ボーダー柄の長袖が似合いそうなお菓子。
アンズは好きなので、完成が楽しみ。お菓子作りは久しぶりだ。

 

 

まんがキッチン (文春文庫)

まんがキッチン (文春文庫)

 

 

 

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