思い出し、読み返し。

遅くまで寝ていた。
洗濯や靴の手入れ、カメラの清掃をする。
たった一泊だけれど、旅から帰ったら半日かけて片付けをしてしまう。
洗濯物なんて少ししか無いので、おそらくは感傷なのだろう。

午後から動き出す。
少し筋肉痛になっていた。まるで久しぶりに登山をした時のような、足首や膝付近に痛みが残っている。
仕事でしか身体を使わないので、運動不足を感じる。

 

このところ、京都や奈良に関する本を何冊も読んでいる。
特に小説で面白かったのが、『森見登美彦』と『万城目学』の2人。
どちらも古都、特に京都が舞台になっている。
著者は京都で学生時代を過ごしたのだと思う。具体的な地名が多々出てくる。

一昨日・昨日と京都を巡った時、行く先々で本に載っていた地名に出会えて、それだけで嬉しかった。
半分位は「たぶん訪れるであろう」と予測できていた土地だったが、それでも驚いてしまう。
疲れていたが、寝る前にも宿の近くを散歩してみた。
その時は『きつねのはなし』を思い出して鳥肌が立ってしまった。


大学生の時に、村上春樹の作品に出てくる道や建物を見て、主人公と同じ散歩ルートを歩いていたことに後で気が付いたことがあった。その時は「なるほど」と思った程度だったが、昨年、偶然同じルートを歩いた時には(自分でも驚く位に)しみじみと考え込んでしまった。
大袈裟に言えば「あの主人公の(少なくとも一部は)僕だ。」と思ったのだ。経験、知識、色んなものが積み重なれば、本の感想だって変わってくる。

今回はそういう種類の感慨こそ無かったものの、古都の古都性(?)が重要な要素になっている作品ばかりなので、その場面を思い出せるだけで嬉しい。
本を読み返して、旅の出来事を振り返っていたら、夕刻になってしまった。

夕食も簡単に済ませ、また本を読み返す。
特に『鴨川ホルモー』と『きつねのはなし』は、今回の旅で拠点とした辺りが舞台なので、頭に風景を浮かべながらの再読となった。
幸か不幸か静岡の地元を舞台にした作品にはほとんどめぐり合えていないので(小川国夫、村松 友視、他は思いつかない。駿河国が出てくる本は多いが。)、こうした、土地が重要な要素になっている作品と、具体的な場所が結びつく経験はとても面白かった。

 

四畳半神話大系








きつねのはなし








鴨川ホルモー








鹿男あをによし

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