寝過ごした。
遠出しようと考えていたが、起きて家事をしていたら昼前になってしまった。
自転車で近所を走る。
東京で会ったカメラマニアの(知らない)おじさんから、
「常にカメラを首から下げていなさい。気になったら何でも撮りなさい。」
と指導されたのを思い出し、最近はよくカメラを持ち歩いている。
いつも下げている訳では無いが、ネックストラップにも慣れてきた。
来年の春にはこの土地にいないかもしれないので、通勤路の風景も特別に思えるときがある。
ぼんやりと自転車を漕ぎながら、近所の運河や河口を撮って廻った。
ふと思いついて、津に電車で行ってみた。
京阪神の各市街を自転車で巡りたい、と最近考えているので、その予行演習で輪行ができるか試してみたのだ。
電車に自転車を乗せることを、輪行と言う。
僕の自転車のサイズだと、全く問題無いはずだ。
でも、路線や鉄道会社によってかなり対応が違う(許可されていても嫌がる場合もあるらしい)ので、近鉄電車ではどうなのか試すのが目的。
今回はカバー(輪行袋)も持っていないが、駅員さんに聞いたら「問題無し」だった。
日曜の昼間で空いていたから良かったものの、本来はやはりカバーをつけるのがマナーだろう。
ともかく、近鉄で輪行が可能ならば、奈良や大阪、京都に行き易くなる(京都は車のほうが楽、と後で気付いた)。
津の街に到着したのは良いが、何の情報も無く、買物の予定も無いので、ただ自転車でぶらぶら走っただけだった。
まんじゅうを買って食べたり、本屋で立ち読みをして過ごした。
再び自転車を畳み、四日市駅まで行く。
街から街へ移動するのに、電車と折畳み自転車の組み合わせはなかなか便利だ。
丁度良い時刻だったので、前から観たかった映画『秒速5センチメートル』を観た。
監督も好きだし、少し前から主題歌の「One more time, One more chance.(山崎まさよし)」を繰り返し聞いていた。
良い映画だった。
観ている時も良かったけれど、後で家に帰ってから、独特のモノローグや背景画を思い出しながら主題歌を聞いていたら、何故か涙が出てきてしまった(びっくりした)。
今思い出してもせつない。