10月8日(土)観音寺、本島、丸亀 #瀬戸内国際芸術祭(前編)

東京都から射出され加速中の新幹線に飛び乗る、それが静岡県民にとっての西へ向かう電車旅の始まり。JRは静岡が嫌いなので、停車も減速もしない方針なのだ。義体化が一般化した現代でも、たった数分の「ランデヴー・ウインドウ」に間に合わせるために階段を駆け上がることは珍しくない。

新幹線に乗ってしまえばあとは楽なもの。目的地の岡山まではスリープ・モードで過ごす。

岡山駅からは「SHI_O_KAZE_No.5」に乗り換える。日本語で「陸上型瀬戸海峡突破特殊装置群五号」と訳される電車型のそれは、瀬戸大橋を強引に走行して四国へ突入するのだ。ここからが異郷、「ぼっけえ、きょうてえ」の四国である。

 

 

 

特急しおかぜ5号は定刻通りに観音寺駅へ到着。
気温、大気組成、気圧とも許容範囲。明るく晴れた、静かな街。

ここ観音寺は、瀬戸内国際芸術祭2016とは(個人的には)関係しない。「餡入り餅の入ったうどん店」などの、飲食を目的とした訪問だ。

駅前にあった瀬戸内国際芸術祭の案内所でレンタサイクルなるモビリティ・デバイスを借りる。静岡県における「ママチャリ」によく似たそれは、タイヤの空気圧が足りないこと、ブレーキパッドが摩耗していること、サドルが低すぎることを除けば快調そのもの。
軽く走った限り「汎用田舎度判定」は地元と変わらないレベル。が、山の形が違い、田畑の雑草が違い、そして人間が少ない。この人間の少なさは、この旅のほとんどの場所で感じることになる。

 

残念ながら、目的の店「かなくま」は、祭のために閉店中だった。店の人に薦められ、祭の開催されている方面に向かう。
この祭、子供達が引く山車や神輿のようなものが興味深い。見たことの無い形だった。

それにしても腹が減ったと思った辺りに、小さなうどん店がある。気がつくとそこにうどん店、もまた四国らしさと言えるかもしれない。

名前も忘れた観光客向けではない店だったが、素晴らしい昼食を楽しめた。「ばらずし」や「おでん」はセルフサービス、うどんは店員に注文するスタイルらしいが、これは誰も教えてくれないため、かなり異国感がある。
異国といえば、店員さん(ほぼ全員が老婆)同士のやりとりが聞き取れないところも「遠くへ来た」と思わせるのだった。平文と暗号、そして圧縮言語を混在させたその老婆間通信は、ところどころに聞き取れる単語が混じるために、逆に盗聴を困難にしている。「にくかけさんばんさんかまほっとさきにきつねほっと…」とリズミカルに(数人の老婆が同時に)発声していて、これで厨房はどうなっているのだろうと覗いてみると、そこにもまた老婆が数人。
僕は「肉ぶっかけ冷」と「ばらずし」を食べた。静岡県ではこのような炭水化物偏重の食事は非文明的とされるが、郷には入れば従うのもまた静岡人である。ちなみに「ばらずし」は素朴なちらしずし。美味しかった。

ケーキを食べた和菓子屋さんも素敵だった。落ち着いて温かい感じ。だがしかし、写真を忘れた。

食べるものを食べ、ゆっくり自転車を走らせていると、今日はこれでもう宿に行けばいいんじゃないかと思えてくる。が、僕は瀬戸内国際芸術祭に来たのだ。島に行く。面倒になってきたので、似非SF文体も止める。

 

まず宿のある丸亀へ向かう。

丸亀駅前は、かつて栄えたであろう商店街が残る、懐かしい感じの街だった。子供の頃にこういう港町に住んでいた。「かまど喫茶店」や「フィリピン・バーベキュー」といった不思議な看板に心惹かれる。
若い人達がやっているイベント(美味しいコーヒーと焼き菓子を購入)を冷やかしながら、まずは宿に荷物を預ける。

そして徒歩で港へ。そして「本島」へ。
商店街の入り口で買いこんだタコ焼き(元祖だそうです)は、小さくて醤油味、ちょっと甘い。ソースとマヨネーズと青海苔よりも美味しいと思う。

久しぶりの船。春の瀬戸内国際芸術祭以来か。
懐かしいし、なんだか泣きたいような気分でもあるし、よくわからないがにこにこしてしまう。

本島はそれほど大きくない島。歩いても楽しめそうだが、レンタサイクルで効率よく巡ることにした。起伏は少なく、海沿いの道をゆっくり走るのなら疲労もさほど感じない。

作品を順番に見ながら、港と反対側の集落を目指す。
古い町並みを保存している「笠島」という地区まで行ってみた。

そこで偶然見つけたパン屋さん「honjima bakery」が素晴らしい。古いが面白い造りの建物で土日だけパンを焼いている。宿に帰ってから食べてみたら、ふんわり優しくて好感が持てるパンだった。
ここでは冷たい紅茶を飲んだ。
ミルク抜きで甘くしていない、かつスパイスを効かせたアイスティーをお店で飲んだのは始めてかもしれない。自分ではよく作るが(今朝も作った。職場で飲む)、さっぱりして良いものです。
何もかもが違うが、三重県菰野町のパン屋さん、「ふじっこぱん」が、瀬戸内の離島だったらこうなるのかもしれない。

この島は猫が多い。
可愛いのでみんな写真を撮る。僕も撮る。が、糞の問題は臭いで伝わってくる。たぶん(いわゆる)野良猫問題も発生しているだろう。そう考えると、外来者が楽しむばかりという状況は不健全なのだろうなあ、などと考えてしまう。
瀬戸内の旅において、沢山の猫や、古い建物や感じの良い空き地、もっと言うと“かわいい島のおばあちゃん”といったフォトジェニックで旅人が楽しむ対象のほとんどは、過疎や衰退と繋がっている。
これは、旅の間ずっと考え、今も引っかかっていること。何故だろう、長野の避暑地ではほとんどそんな事を気にしないし、アジアの世界遺産よりも強く意識してしまうのだ。

 

 

さて、展示と、それから夜のごはんについて書く前に、寝る時間になってしまった。別に疲れが溜まっているわけではないのだが、ここ数ヶ月の間、何度か「突発的な病気とそれに伴う有休取得または半休取得」があったため、この「3連休を使った旅」に、少し批判的な人が職場にいるのだ。別にどう思われようとかまわないが、今週は健康第一に過ごさなければ、たぶん“面倒なこと”になる。旅をしたら偏頭痛は消えて、肩こりも緩和して、夜だってぐっすり眠れるようになったのだが、そういうアレコレを(心療内科の件も含め)話しても通じる相手ではない。だからとにかく、寝不足は防ぐ。

それにまだ荷物の整理が完全に終わっていない。早起きして少しずつ進めていく。

 

 

 

 

 

瀬戸内の宿

ようやく、秋の瀬戸内国際芸術祭に向けての準備が進み始めた。やはり、宿をとると、それを“起点”にプランが固まっていく。
今回は島へは泊まらない。どこも宿が空いていなかった。まあ、最初の週かつ連休だから、仕方がないのかもしれない。

そして、生まれて初めての四国への宿泊。
1日目、土曜日は丸亀市の駅前。
丸亀製麺というチェーン店は静岡でもよく見かけるけれど、あの丸亀で合っていると思う。でも、丸亀市製麺所が、日本中の国道沿いやフードコートに出店するだろうか。しかも、製麺所を名乗って。イメージ戦略じゃないかな、しかもあざとい形での、と思ってしまうが、本当のところはわからない。

2日目は高松市内。「ことでん」なる公共交通機関で10分もかからない距離。公園が近い、ということだけ把握している。

 

今回は自転車を持って行かない。
あればとても便利で楽しい折りたたみ自転車だが、10kg近いかさばる荷物を持って歩くのは大変で、しかも今回は自転車乗り入れが不可能な島にも行く。いや、まだ迷ってはいるのだが、冷静に考えるとやはり不要な筈なのだ。冷静と情熱の間で揺れ動く毎日である。

ざっくりとしたプランは立てた。地図画像に矢印を書き込んでみた(こういう時、スマートフォンは便利だ)。明日は細部を詰めて、必要な準備、例えば島でのレンタサイクルを予約したり、時刻表を確認する作業を進めていく。

そういえば、この瀬戸内国際芸術祭の便利なパンフレットが、地元の書店で無料配布されている。
島々の地図と、航路と時刻表。イベントや展示。主な街と港の略図。畳むとA4サイズで、扉開きにするとずいぶんな情報量になる。正直言って、ガイドブックを持ち歩くよりも、外出時はこれだけで十分じゃないか、と思える。これが無料か。春には貰えなかった。

OZmagazine (オズマガジン) 2016年 10月号 [雑誌]

今日、先ほど、書店で1冊の雑誌を買ってしまった。
たまに雑誌の衝動買いをする。「OZ」という、旅をテーマにした女性向けライフスタイル誌か。よくわからないが、瀬戸内国際芸術祭の特集が載っていて、他のアート系情報も充実していて(首都圏が多いが…)、判型が小さくて、スマホ版もダウンロードできるとのことで、買って損はないだろうと判断。まあ、出来心にしては実用的ではないだろうか。

 

 

河口湖への小さな旅

https://www.instagram.com/p/BI9QPaQDPMi/

日帰り旅行よりも小規模な「避暑」をしてきた。
目的地は山梨県の河口湖。富士五湖の1つで、昔ながらの観光地だ。
今回は自転車趣味の友人達と、のんびり折りたたみ自転車でのサイクリングが目的。車とキャリアは友人が頑張ってくれた。折りたたみ自転車を自転車キャリアにくくりつけると、特にSTRIDAのような変わった形のものは、わけがわからない外観になる。高速道路でも一般道でも、他の車の人達が露骨に観察していた。

他に「河口湖自動車博物館」での「一式陸攻」の展示も見てきた。これは素晴らしい博物館の、よくできた展示だったが、写真が上手く保存できなかったため詳細は割愛する。宮崎駿監督の「風立ちぬ」に出てきた主人公の仕事仲間にしてライバル、本庄技師が設計した機体で、世界にもきちんとした形のものはここにあるだけ。夏のみの展示で、良い機会だからと見ることにした。他にも自衛隊の飛行機から、ライトフライヤー、そしてあの「桜花」まで雑多に展示されていて、その他にもスクラップから貴重なものまで山盛りで、柄にもなく平和や時代に思いを馳せる時間となった。

https://www.instagram.com/p/BI9XOtxDnzi/

さて、河口湖のサイクリングである。

1周は20km足らず。小径車では長距離かもしれないが、起伏は少なく風は涼しく、日差しこそ厳しいものの走っていれば快適そのもの。ところどころに周遊道があるが、いわゆるサイクリングロード的なものは整備されていない。ただ、交通量はそれほどでもなく、ロードバイク乗りも全然いないから(彼らはもっと長距離、富士五湖から御殿場まで走る)、ゆっくり安心して走行できた。

なにしろ“ベタ”といって良いほどの観光地。土産物屋や美術館やカフェやレストランはどこを走っていても見つかるし、駐車場やトイレ、展望台も多い。今回はほとんど寄り道せずに1時間、だが休憩や買い物をしながら遊んでも、きっと楽しい。
湖の奥側は、静かな農村と別荘地が続き、これも走っていて気分が良くなる風景だった。
いつもオフシーズンに立ち寄るくらいで、そうなると「古くさい土産物屋と廃墟みたいな旅館、観光客向けの安直な美術館」しか目に入らないのだけれど、久しぶりに訪れてみると、きちんと機能している観光地として、これはなかなか素敵なところではないかと思えたので不思議。

その距離感からしても、自転車でぐるっと走るのは良い選択だと思う。他の湖へは車で移動するとして、自転車はキャリア積載か、あるいはレンタルサイクルでもいい。

とにかく20kmを程よい疲れとともに快適に走れたのだ。さすが高原、過ごしやすい。

https://www.instagram.com/p/BI9ZlWQD_MC/

 

https://www.instagram.com/p/BI9Zs0lD-Gk/

 

おやつに食べたかき氷、杏のコンポートを使ったものが、とても美味しかった。友人の食べた桃は、とても高級な桃みたいな味わい。名前を忘れたが、実に良い店として印象に残っている。
「信玄氷」なる品、きなこと小豆餡と白玉と黒蜜の、つまり「信玄餅」を模したそれも、和菓子的な甘みがあって良かった。こうして少しずつ別の味を試せるのは、一人旅ではできないこと。

 

やけに喉が渇いたサイクリングではあった。
風が涼しくて乾燥しているから気にならなかったが、やはり発汗はしていたのだろう。がぶがぶ飲んで、よく走った。息切れしない、そして暑さでへばらない、こういう快適な自転車行は楽しい。

 

 

 

スカートを握って自転車を漕ぐ人達

最近、見馴れないシルエットの女子中学生達(高校生かもしれない)に遭遇するようになった。
自転車通学の帰り道だろう、いつも通る長い市道で追い抜く事が多い。2人か3人で、お喋りをしながら自転車を進めている。その女の子達が、今までに見たことがない乗り方をしているのだ。

乗り方、というか着こなしというか、とにかくびっくりする見た目である。
サドルに跨がった状態で、スカートの裾を持ち、そのまま持ち上げて、ハンドルに引っ掛ける。さらにハンドルとスカートを一緒に握り、そのままペダルを漕ぐ。

横から見ると、ポンチョを被っているようにも見える。
特に最近は風が吹く日が続き、風をはらんで大きく膨らんでいる。前からは見たことがないが、たぶんスカートの下にはショートパンツなどをはいているはずだ。同級生らしき男の子達が普通に会話をしているから、そんなに"恥ずかしい状態"ではないのだと思う。

1人だけならば、言い方は悪いが「なかよし学級」の人だと考えられる。でも3人が揃って同じ風に自転車に乗っているし、身なりはきちんとしていて、いわゆるヤンキーや、服装に無頓着なクラスの変人というわけでもなさそうなのだ。

たぶん裾が巻き込まれることが嫌なのだろう。
それに暑い日が続いている。
わざと不道徳な、人目を惹く行動をとる"中二病"な発想には見えない。

でもとにかく、格好が良いものではない。
交差点で眺めていると、なんだか可哀想に思えてくる。そんな方法で問題解決をするのか、と。
それにもちろん、転んだら怖いし、布とともにハンドルを握って安全な訳がないのだ。

 

 

自転車通学の女子生徒なんて珍しくは無いけれど、どうして今に至るも、スカートでの通学を見直さないのだろうか。セーラー服だとちょっと難しいが、ブレザーなどのジャケット着用ならば、パンツでもキュロットでも、もう少し安全で快適なものと組み合わせても良さそうなものなのに。膝上くらいのパンツでも、格好良いかもしれない。

高校生の時に、生徒会を手伝う機会があった。
生徒会の月報だったと思う。校長や教頭に公開質問をする、という企画があって、そこでこの「女子の制服」について聞いたことがある。回答は以下の通り。

  • 男子なのにそんなことに興味を持つのはよろしくない。
  • 服装をあれこれ考えるのは、学生の本分から逸れる。
  • 推薦入試でなくても、進学の際は内申書は重要であり、正しい高校生活を送るべきだ。
  • 制服はフォーマルな服装であり、女性はスカートこそフォーマル。
  • 男女で似たようなシルエットになると、見分けがつきにくい。

だいたいこんな感じ。もう少し内容は多かったとは思うが、たぶん「選択肢は増やすべきではない。不便・便利という問題ではないのだ」みたいな思想が根っこにあったと思う。

変な話ではある。
当時だって、パンツスーツの女性は珍しくなかった。卒業式などで着ている先生もいた。舞踏会に行くわけではないのだから、スカート以外は正装たりえない、なんて意見は大間違いだ。

そもそも、大人で、それなりの距離を毎日自転車に乗っている人は、自転車に乗りやすい服を選んでいる。そのほうが安全で、疲れないし、見た目だって良い。
こういう「世間からのフィードバック」に欠けるのが、学校の特徴といえる。学生はもちろん、教師もまた例外ではない。

 

ちなみに最初の写真は、讃岐うどんの店で食べた「釜玉:冷」と、天ぷらのセット。追加で「くるみ入りの稲荷寿司」も注文。美味しかったけれど、生のたまごを冷たい料理に合わせるのは苦手。温かい釜玉を選べば良かった。

ヘンな校則

ヘンな校則

 

 

 

『mirumirubar』と図書館とコーヒーと。

最近は、休日はできるだけ映画を観ることにしていた。特にこの連休は、旅行以外は映画館、という感じの過ごし方。どの作品も素晴らしかったし、時間の使い方としては申し分ないとは思うが、なにしろ時間がかかる。映画自体はまだしも、映画館のある街までの往復や、食事や、ついでに書店に寄ったりケーキを食べたりと、どうしても半日くらいは費やしてしまう。自分の都合では動かせない時間が、最低でも3時間は取られる。つい、家事や他の懸案事項が疎かになる。

というわけで、今日はあえて映画はパス。観たい映画は概ね鑑賞してしまい、「観たい映画を見逃さないスケジュールin2016春」に多少の余裕が出来た、という事情もある。

 

そんな訳で、のんびりと図書館やホームセンターなどを巡って過ごす。
お昼時には、久しぶりに「蓮華寺池公園」にも行ってみた。これは自転車の試乗(昨晩、分解清掃したのだ)も兼ねている。

その際に、知り合いに教わっていて、まあ機会があったら寄ってみようと考えていた雑貨のお店、「mirumirubar」に行った。

びっくりした。小学生の時の同級生のお店だった。
だから贔屓目、というわけではなくて、素敵なお店。
まだ移転したばかりだというが、隅々まで目が行き届いている感じ。僕の好みとは違うものが多いにもかかわらず、棚を眺めていて楽しかった。イベントも多く、活気がある。藤枝市近辺で手作り雑貨やアクセサリーをする人は、覗いてみると良いのではないか。変な「マルシェ」などよりも、よほどきちんとしています。
僕は小さな多肉植物を購入。女子じゃないのでアクセサリーなどは買わない。

残り少ない乙女心を煌めかせたせいか、帰宅してから2時間ほど昼寝をしてしまった。夢も見ない、深い睡眠だった。


アクセサリー&雑貨 mirumirubar
藤枝市若王子1-2-12 エルシオン若王子1F
定休日:月曜・火曜

 

 

https://www.instagram.com/p/BFGIdH7mMY9/

夕方にはむくりと起床し、「村松珈琲店」に行った。

ここのコーヒーはちょっと不思議な味がする。最近の流行よりは濃い味だとは思う。が、口に苦みなどが残らない。口当たりもするっというかぬるっというか、限りなく優しい。徹底的に丁寧な淹れ方をしていることはカウンターから見てわかるのだが、他に何か秘密があるのかもしれない。
とにかくこだわりの感じられる店。でも、居心地は抜群に良いです。コーヒーを飲んでゆったりした気持ちになって店を出る、それだけのシンプルな楽しみ方ができる。ちなみにコーヒーとケーキのセットが600円でした。

 

映画館には行かなかったが、家で映画(レンタルのDVD)を鑑賞するインフラが完成した。具体的に書くと、iMacにDVDドライブ(1980円、安い)を接続した。
DVDはWebサイトで予約するとゆうメールで送られてくる仕組み。見終わったら封筒に入れて返送する。簡単。
先ほど「トレインスポッティング」のパッケージを開けたところで、甥と姪が遊びに来た。小学生と観るにはふさわしくない映画だと思うから、今日は断念。

寝る前に本の整理もしたい。
読書に関しては、連休前の見積もりの4割程度しか完了していない。理由は不明。子供の頃は「積ん読」なんてフィクションだと思っていた。まさか自分が本を貯めるなんてびっくりである。

 

ポケットに静岡百景

ポケットに静岡百景

 
静岡百景

静岡百景

 

 

サコッシュ!サコッシュ!

STRIDA(ストライダ) 16インチ折りたたみ自転車 シングルスピード アルミフレーム 前後ディスクブレーキ STRIDA LT BRUSH (2015)

サコッシュ
簡素なショルダーバッグ。マチも仕切りもない、ぺらぺらの袋に肩紐がついた品。元は自転車レースにおいて、補給品(飲み物など)をチームメイトに渡す際に使われていた、使い捨ての袋だ。

僕も1枚、持っていた。
何かのノベルティグッズとして貰った。色や質感が苦手で、誰かに譲ってしまった。
そもそも肩掛けの鞄を愛用しているから、さらにサコッシュを使う理由が無い。それに、なんとなく「野外フェスとかにいるお洒落さん」の装備だと思ってしまっていて、ほんのりと苦手意識があったのも確かだ。

 

先月の「瀬戸内国際芸術祭」では、デイパック(KANKEN)と小さなショルダーバッグを組み合わせた旅装を試みた。宿まではKANKENに全てを詰め今で移動。その日の宿で荷を下ろしてからは、ショルダーバッグを引っ張り出して軽快になる。買い物が増えそうな時はKANKENを空にして出かける。そんなやりくり。
それは別に苦にもならなかったし、いちおう上手く機能したと思う。
でもやっぱり面倒なことは確かで、財布などを出す一手間はかかる。デイパックを使う時にショルダーバッグを掛けていると見た目が悪いし、色々と邪魔になってしまう。

その旅では海外からの旅行者も多く見かけた。
夕食の席で隣に座ったフランス人カップルが、大きなバックパックと、サコッシュの組み合わせだった。
サコッシュには財布やチケットだけを入れているみたいで、身体にぴったり装備したそれを、追加の大型ポケットの様に使っていた。

 

なるほどデイパックやリュックサックの場合にはそういう使い方があるのか、とさっそく真似する。旅のあとすぐに1枚購入した。

確かに便利だ。服と似た色を選んだせいか、それほど主張しない。
財布とスマートフォン、それにハンカチだけを入れて使っている。ポケットティッシュまで入れると、ちょっと膨らみ過ぎる。コンパクトカメラも入るが、身体に沿わないので基本的に入れない。ハンカチではなく、ペーパータオル(工業用の布みたいなもの)を畳んで入れるとさらに薄くなる。本当は財布だって、できるだけ薄いほうが良い。
特にアウトドア系の服に合う、と思う。

[モンベル] mont-bell U.L.MONO ショルダー M 1123776 KHGN (KHGN)

このサコッシュ、バッグインバッグとしても優秀だ。仕切りが沢山あるものよりも軽くかさばらない。細々したものを整理し移し替える用途には向かないが、定番のものを放り込む、といった使い方にはぴったり。

前述のフランス人が激賞していたモンベルの品が、手に入りやすさと価格、性能のバランスが良いと思う。というか、僕はそれを買って、満足している。
商品名は「UL MONO ショルダー」だったか。ウルトラライト系アウトドアグッズなのだと思う。サイズはM。お店にはたくさんの色が揃っていた。

1400円くらいで購入。
なにしろ薄っぺらいから、使わない時は鞄に突っ込んでおく。畳めばキーホルダーくらいのサイズになるつくりだけれど、普段はくしゃっと丸めただけで、不自由していない。薄くて軽いが、とても丈夫。肩紐の調整が簡単で、余った部分をバッグ内部に隠せる工夫が素晴らしい。

 

[モンベル] mont-bell UL MONO ポーチ S 1123777 VER (VER)

[モンベル] mont-bell UL MONO ポーチ S 1123777 VER (VER)

 

 

気に入ったので、色違いでもう1つ買ってしまった。
緑系と赤系、色味はこれで対応できるが、風合いが合わない服も多い。というわけで、リップストップナイロンではない、例えば綿や麻のサコッシュを探している。
本当は革、できるだけ薄い革の品があれば良いのだが、なかなか見つからない。厚いと持ち味を失うから、例えばジーンズのラベルに使われているような紙みたいな素材でも良いかもしれない。
いや、いろんなファッションブランドがオリジナルのものを売ってはいるが、それぞれのカラーが込められ過ぎていて、かえって手が出しにくい。
ただの外付けポケットとしての簡素な袋を求めている。

 

一昨日の三重県での旅でも活躍した。
車に鞄を残して、ちょっとコンビニエンスストアやサービスエリアに立ち寄るなんて時に便利だった。美術館ではチケットやパンフレットを収納する。こまめに移し替えて、常に「スマホと財布とハンカチ」だけに保つのがコツかもしれない。
もちろん自転車に乗る時にも良い。肩紐は細いが、軽いから楽だった。

 

groovisions 100 tools ?グルーヴィジョンズの道具大全?

groovisions 100 tools ?グルーヴィジョンズの道具大全?

 

 

 

瀬戸内国際芸術祭2016春 旅の道具について

風景や見たものは写真やチケットの半券で思い出せる。
今日は反省もかねて、道具について書き記しておく。モノの使い勝手は忘れやすいし、記録としては有用な気もするので。

 

https://www.instagram.com/p/BD7J-GhmMUK/

まずは自転車。

おなじみの三角折りたたみ自転車である「STRIDA」。
僕のモデルは変速機も付いていないし、そもそもタイヤが小さいから、あまり起伏のある道には向かない。その形状から立ち漕ぎが難しく、どう考えても「街用の小回りが利くライトなモビリティ」である。
さらに、畳んでもそれほどコンパクトにはならない。細長く、まとまりは良いが、小ささで言えば最近の、あるいは定番の折りたたみ自転車には劣る。
そもそもこの瀬戸内国際芸術祭においては、レンタルサイクルが充実しているため、わざわざ持ち込む合理性は、それほど無い。

でも楽しかった。
歩いていくにはちょっと、という場所や、小さな港町を行ったり来たりするような移動には抜群の機動力を発揮する。バスを待つ必要が無いこと、船を待つ数十分を活用できること、も便利な点。

フェリーになら手荷物として、手続きも不要で持ち込める。客席に置くと邪魔だから、通路か展望デッキの隅に置かせてもらった。高速船によっては、無理な時もあった。OKでも、持ち込み料金が必要なことがほとんど。

今回はキャリアに小さなベルト(バックル付き)を追加したくらい。荷物は元からあるゴムバンドで締めればいいのだが、がっちり固定したい時はこのベルトが役立つ。
両面テープ式のバンドも数本用意。これは運搬時の固定など、多目的に使えた。

ボトルラックにはペットボトルの飲み物を絶やさない。これはコンビニ等が少ないため。特に旅の後半、帰路には折り畳んだ状態でダッフルバッグなどをくくりつけて、カート代わりにもなった。

このSTRIDAでも、直島、豊島は問題なく走れた。小豆島はバスのほうが効率が良い。もう少し走りに適した、「普通の折りたたみ自転車」ならば、快適なサイクリングが楽しめるだろう。

 

 

 

https://www.instagram.com/p/BD6_LCBGMT3/

輪行袋

この旅のために買った、唯一の自転車用品。
商品名は「バイクキンチャク」という。その名が大きくプリントされていて、正直なところ勘弁してほしいデザインである。
厚手のナイロンキャンバス地の、ただの巾着袋。畳んでもそれほどコンパクトにはならないし、擦れれば傷つく。STRIDAがぴったりフィットするわけでもない。

でもそれが利点にもなった。
移動時に自転車以外のものを放り込んで、袋の口を締めて完了、という頭陀袋的な使用方法ができる。安いから、傷がついても気にならない。厚いから、傷が大きな穴にもならない。蛮用に耐える品。
ただの袋だから、畳んだ自転車を入れるだけという簡便さも良かった。特に駅から港への5分程度の押し歩き、といった状況では、さっと出し入れできることが本当に便利。「30秒で折りたためる」が売りのSTRIDAとは相性が良い。
使わない時はキャリアにくくりつけるか、宿についたら部屋に置いておく。


ちなみに、巾着紐もナイロンなので、素手で勢いよく引くと、火傷しそうになる。旅先で手を汚したくないこともあり、僕は綿の手袋を袋に放り込んでいつも使うようにしていた。 

STRIDAが簡単に入る(純正品以外での)袋としては、良い品だと思っている。自作しようかと考えていたが、まあ、これで間違い無いだろう。

新幹線など、長く移動する時だけ、外側からストラップなどでぐるぐるに締めた。普段は面倒なので、そこまでしない。

 

 

(フェールラーベン) FJALL RAVEN カンケンバッグ KANKEN NO.2 23565 no2 リュック レディース ナップサック バックパック レジャー メンズ 16L AUTUMN.LEAF [並行輸入品]

かばん。
今回は、可能な限り荷物を減らす趣向での選択。デイパックとしても小さな、18Lのカンケンに服も洗面用具も詰めた。
ストラップが細いかな、とは思ったものの、重いものを入れる機会もなく、気になることはなかった。別売りの(純正品ではない)ショルダーストラップ・パッドは買ったけれど、不要だったかもしれない。
宿に到着してからは、バッグインバッグにストラップを付けたような小さなショルダーバッグを出して、ここに財布やカメラを入れて使う。
土産ものを買う時などは、カンケンの中身を出して、カメラや財布を放り込んで外出することもあった。ただ、美術館など、背中の出っ張りが気になる場所が多いので、普段はもっぱら小型のショルダーバッグ。

カンケン、風合いは良いが、ポケットが少ないことが旅では不便かもしれない。デイパックを背負うと、他のかばんを身につけられないため、これはわりと困った。今回はこまめに切り替えて凌いだが、本来は旅用のバッグを使うべきだろう。

ちなみに収納力は優秀。四角くて大きく開くから、数字以上にスペースを有効活用できる。

 

 

 

 


スマートフォンは、買い換えてからはじめての旅。

Ascend Mate7は、電池持ちが良く、昼間の屋外でも画面が見やすい。それだけで十分。メモから時刻表まで全て放り込んで、写真も撮って、地図も見て、夜にはブログも書いた。
今回は荷を減らすために、本は持参せず、電子書籍を活用した。ベッドの近くにコンセントが無い場合、寝る前に読書ができないと判明。ちょっと不便。

 

Ascend Mate7 ホワイト

Ascend Mate7 ホワイト

 

 

iBUFFALO Bluetooth3.0対応 コンパクトキーボード 薄型モデル BSKBB24BK

ブログといえば、今回は持ち運び用のキーボードを使用した。
Amazonで2000円台。薄くて軽く、重さは全く気にならない。薄すぎて、ちょっと入力がしづらいが、旅の2日間だけだから気にしない。
KANKENの背中側のポケット(パッド入れ)にも収まる。ほぼ板。設定も簡単、ブログから調べ物まで、大活躍。
スマートフォンは、自作のアルミ板製スタンドに立てて使用。でも100円ショップに行けば、良いものがたくさんありそう。わざわざ作ることはないだろう。
今回の旅の、隠れた殊勲賞。

 

 

SONY デジタルカメラ Cyber-shot HX90V 光学30倍 ブラック DSC-HX90V

カメラは、ソニーのHX90V。
以前のRX100のほうが、特に食べ物の写真は簡単に綺麗に撮れた。が、今は食べ物はスマートフォン(と、Google謹製のカメラアプリ)に任せて、HX90Vは風景やスナップ用に。
たまに望遠レンズが役に立つ。
そして、電子ファインダーは、晴天で本当に便利だ。小さくて軽くて、失敗が無く、スマホとの連携も簡単。旅用としては良いカメラだと思う。

 

SONY デジタルカメラ Cyber-shot RX100 光学3.6倍 DSC-RX100

SONY デジタルカメラ Cyber-shot RX100 光学3.6倍 DSC-RX100

 

 

 

瀬戸内国際芸術祭2016公式ガイドブック

ガイドブック。これがないと始まらない。
電子版があればいいのに、と思いつつ主要なページはスマホで撮影。でも旅にももちろん持っていった。

 とはいえ、島に渡れば便利な地図やガイドやパンフレットはたくさん手に入る。てくてく歩く時は、そちらを利用した。

瀬戸内国際芸術祭2016公式ガイドブック

瀬戸内国際芸術祭2016公式ガイドブック

  • 作者: 北川フラム,瀬戸内国際芸術祭実行委員会
  • 出版社/メーカー: 現代企画室
  • 発売日: 2016/03/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

ココミル 倉敷 尾道 瀬戸内の島々(2016年版)

ココミル。うっかり買った。
ガイド本としては薄く、軽い。が、倉敷や尾道しまなみ海道の情報はいらない。家に置いていった。

 

 

 

服は普段着。
綿のフード付きジャケットにはパラフィンワックスでコーティングをした。しましまの長袖Tシャツと、その下に薄いヒートテック的なものを。麻のカーディガンは、お散歩用。
暑さ寒さは問題無かったが、ジャケットには手を入れるポケットしか無くて、財布やスマホは落としそうになるので使えなかった。冬に着ていたマウンテンパーカーのほうが良かったかもしれない。

 

とりあえず、これくらいか。
現金は予想以上に減った。船の切符はカード不可。バスなどはお釣りが嫌がられるので、どうしてもお札を崩すことになる。個人経営の店でばかり買い物をした、という理由もある。
でも出費自体は、予想の範囲内。なにしろうどんが安かった。街の和菓子屋さんの桜餅も安かった。

 

 

 

 

瀬戸内国際芸術祭2016春 3日目

 

帰宅した。
今日は午前中を小豆島で過ごして、午後に新岡山港、岡山駅、そこから新幹線で静岡へ。夕食前には家に到着。

旅の終わりは、いつだって寂しい。
今回は船で島を出るという、普段よりも特別な儀式(?)があって、寂しさもひとしお。ありがとう小豆島。直島も豊島も、本当に素敵なところだった。多島海という言葉が大好きになってしまった。

さて、今日の小豆島周遊は、時間の関係もあってバスを使用した。
昨日は自転車でひいひい行って到達した地区を、バスならあっという間に通り過ぎてしまう。良し悪しではないが、効率という観点からは、小豆島はバスが良い。

直島は坂こそ多いものの、自転車に乗るのが好きならばサイクリング向け。僕の「ギア無し・タイヤ小さい・立ちこぎ不能」な折りたたみ自転車でも、道さえ選べば問題なかった。

豊島はたぶん、バスか徒歩が楽だろう。やはり坂と山道が多く、展示や店の配置からしても、そして滞在時間からしても、のんびり自転車で巡るよりは車に頼ったほうが楽そうだ。僕は自転車で廻ったけれど。

 

小豆島、本当にオリーブが多かった。
これは作物・果樹としてなのか、それとも島の彩りとしてなのか、わからないところと数のオリーブがあちこちに。桜は満開、そこにオリーブと、山の緑。
今回、いわゆる観光としてのオリーブ園や販売所や道の駅にはほとんど寄れなかった。でもここまで徹底しているのならば、たぶん面白いだろう。次はオリーブに注目した旅もしてみたい。

経済や人口に由来するのだろうか、店はそれなりにあっても、町の風景は落ち着いている。看板だってあっさりしているし、色使いもうるさくない。小さめのショッピングモールやホームセンターの看板が妙に目立つくらいに、普通の店の看板はおとなしい。変な標語や貼り紙も少ない。景観条例でもあるのかな、と思ったくらい。

食事は、朝は素麺。温かな素麺に、甘く煮た油揚げという組み合わせ。
お土産センター的なところの安い食事だが、とても美味しい。

小銭を作るために買った「オリーブ・ソフトクリーム」は、昨日から食べ続けている、「オリーブ練り込み食品」のなかでは最もオリーブを感じた。成功作といえるのではないか。

展示なのかイベントなのか、臨時のジェラートショップがあって、そこでは「オリーブ」「ピスタチオ」「八朔」の組み合わせを選んだ。とびきり美味しい。自分で自分を褒めたい組み合わせ。

船に乗る前に、うどんを食べた。
これは「讃岐うどん文化圏」でぜひ試してみたかった、「製麺所併設のセルフサービス式うどん」の店。びっくりするほどお手軽で、しかも美味しい。
あまりに美味しくて、まず「青唐辛子味噌のぶっかけうどん」を、その後に「肉うどん」を食べた。さすがにお腹いっぱい。でも西日本のうどんは、1杯食べたあとにも、「がんばれば、あと1杯いけるのではないか」と思わせる感じがする。つるっと軽い食事感。でも京都のうどんはそうじゃないから、讃岐うどんの特徴なのかもしれない。

 

今もなんだか不思議な感じ。
帰りの新幹線では、自転車(10kg+お土産その他)を収めた袋が妙に重かった。つまり疲れている。
かばんの中にはレシートやチケットの半券。スマホのブラウザには、まだ小豆島のことを検索したページが残っている。数時間前まで、あの島にいたのだなあ、と当たり前のことを考えてしまう。夢のような数日間だった。

 

というわけで、決めた。
夏は無理かもしれないが、秋にはまた、このトリエンナーレ、「瀬戸内国際芸術祭2016」に行く。
特に小豆島は、四国側からのアクセスが主のように(フェリー乗り場の印象では)見えた。なので、次は四国からの旅にしたい。そして、他の島々も巡る。
僕はアートに疎い人間だが、でもこのイベントは本当に楽しめた。それに、島の風景と人と町と自然。感激することばかり、本当に良い旅でした。

 

 

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瀬戸内国際芸術祭2016春 2日目

旅の2日目。
島を渡り歩く旅というのは生まれて初めてで、今日はちょっと苦労した。
たぶんなんとかなるだろう、と思っていた乗り継ぎが上手くいかずに、いちど本州(昨日の出発地)まで戻って、1時間近く待つことに。とはいえ、やや疲れていたこともあって、意識してのんびりと、お茶など飲んで身体を休めたことが、後のためになったと今は思っている。もう、二泊三日の旅で、連日無理をするのはマイナスにしかならない身体になってしまった。意識的な休養がどこかで必要。



小豆島。
昨日の直島に比べると、びっくりするほど広い。自転車で延々と走っても、まだ島の半分も行けない。バスで巡るのが前提の観光地かもしれない。
実際、アート作品も、直島ほどの規模や密度は無い。僕の意識も、芸術祭というより田舎町の探訪という感じで、スタンプラリー的に展示を見てまわる事は無かったし、それで存分に楽しかった。


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朝は直島の本村地区ではおそらく唯一の朝食が供されるカフェで、おいしいスコーンを主にした充実した朝ご飯を。一人旅では、ついこの種のカフェごはんに頼ってしまうが、この店は本当に良かった。
小豆島では、ちょっとサイクリングのついでに「タコのまくら」というカフェに。雰囲気も味も良いが、よくあるオーガニック系のカフェで、新味は無い。でも、そこまでの道中はほどよく疲れ、しかも風景もすばらしく、実に気持ちが良かった。
夕食の前に気まぐれでタコ焼きを。ここはバー兼たこ焼き屋さんといった感じで、たぶん移住した若者が作った店。地元で働く若い人達が何人か、リラックスして酒とたこ焼きと会話を楽しんでいた。僕は明石焼き風にしてもらったタコと、牛すじのものを食べた。安くて美味しい、さすが西日本。

夕食は軽くウドンか素麺、と宿で聞いてみて教えてくれた店が、素麺を出すような店には見えなくて困った。黎明期の個人経営ファミレス(そんなものがあるのか?)を老夫婦が切り盛りしている、といった感じ。観光客のなかには、入り口で引き返す人もいたくらいに古くさい。
が、きちんと素麺はあった。オリーブ素麺。
味はまあ、普通の素麺。添えられたワカメと、よくわからない海草が強く香る。美味しかったし、小豆島では1回は素麺を食べておきたかったから、これは良いことなのだろうけれど、なんにも贅沢感が無い。

今日は思いがけない出来事があった。
若い女性2人連れと知り合い、先ほどまで一緒にコーヒーを飲んでいた(実はガトーショコラも食べた)。島に渡る船で近くの席になり、町では何度もすれ違い(土庄は本当に狭い)、向こうはInstagramで僕を把握していた。その状態で町にひとつのコンビニで出会い、挨拶され、ではお茶と情報交換を、となった。自慢ではないが、僕はこういう状況で警戒されにくい人間なのだ。
お洒落で、かわいいストラップをつけたミラーレス一眼を持ち、ニューバランスのスニーカーで元気に歩き回る乙女達。旅の出会いというのは楽しいし、不思議だ。

さて今はもう、行くところも、やる事も無い。
古参の観光地にしては静かすぎるが、僕としてはもう、お風呂に入って寝るだけである。小豆島、今回はオリーブ農園も醤油工場もパスして、ひたすら田舎道を自転車で巡っているだけだが、本当に楽しかった。桜も、他の春の花も盛り。
まだウドン、本にあるような、セルフ式の製麺所にあるうどん屋さんに行っていない。それが明日の目標。もちろん、無事に帰ることも大切。まずは、寝ます。 

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