スカートを握って自転車を漕ぐ人達

最近、見馴れないシルエットの女子中学生達(高校生かもしれない)に遭遇するようになった。
自転車通学の帰り道だろう、いつも通る長い市道で追い抜く事が多い。2人か3人で、お喋りをしながら自転車を進めている。その女の子達が、今までに見たことがない乗り方をしているのだ。

乗り方、というか着こなしというか、とにかくびっくりする見た目である。
サドルに跨がった状態で、スカートの裾を持ち、そのまま持ち上げて、ハンドルに引っ掛ける。さらにハンドルとスカートを一緒に握り、そのままペダルを漕ぐ。

横から見ると、ポンチョを被っているようにも見える。
特に最近は風が吹く日が続き、風をはらんで大きく膨らんでいる。前からは見たことがないが、たぶんスカートの下にはショートパンツなどをはいているはずだ。同級生らしき男の子達が普通に会話をしているから、そんなに"恥ずかしい状態"ではないのだと思う。

1人だけならば、言い方は悪いが「なかよし学級」の人だと考えられる。でも3人が揃って同じ風に自転車に乗っているし、身なりはきちんとしていて、いわゆるヤンキーや、服装に無頓着なクラスの変人というわけでもなさそうなのだ。

たぶん裾が巻き込まれることが嫌なのだろう。
それに暑い日が続いている。
わざと不道徳な、人目を惹く行動をとる"中二病"な発想には見えない。

でもとにかく、格好が良いものではない。
交差点で眺めていると、なんだか可哀想に思えてくる。そんな方法で問題解決をするのか、と。
それにもちろん、転んだら怖いし、布とともにハンドルを握って安全な訳がないのだ。

 

 

自転車通学の女子生徒なんて珍しくは無いけれど、どうして今に至るも、スカートでの通学を見直さないのだろうか。セーラー服だとちょっと難しいが、ブレザーなどのジャケット着用ならば、パンツでもキュロットでも、もう少し安全で快適なものと組み合わせても良さそうなものなのに。膝上くらいのパンツでも、格好良いかもしれない。

高校生の時に、生徒会を手伝う機会があった。
生徒会の月報だったと思う。校長や教頭に公開質問をする、という企画があって、そこでこの「女子の制服」について聞いたことがある。回答は以下の通り。

  • 男子なのにそんなことに興味を持つのはよろしくない。
  • 服装をあれこれ考えるのは、学生の本分から逸れる。
  • 推薦入試でなくても、進学の際は内申書は重要であり、正しい高校生活を送るべきだ。
  • 制服はフォーマルな服装であり、女性はスカートこそフォーマル。
  • 男女で似たようなシルエットになると、見分けがつきにくい。

だいたいこんな感じ。もう少し内容は多かったとは思うが、たぶん「選択肢は増やすべきではない。不便・便利という問題ではないのだ」みたいな思想が根っこにあったと思う。

変な話ではある。
当時だって、パンツスーツの女性は珍しくなかった。卒業式などで着ている先生もいた。舞踏会に行くわけではないのだから、スカート以外は正装たりえない、なんて意見は大間違いだ。

そもそも、大人で、それなりの距離を毎日自転車に乗っている人は、自転車に乗りやすい服を選んでいる。そのほうが安全で、疲れないし、見た目だって良い。
こういう「世間からのフィードバック」に欠けるのが、学校の特徴といえる。学生はもちろん、教師もまた例外ではない。

 

ちなみに最初の写真は、讃岐うどんの店で食べた「釜玉:冷」と、天ぷらのセット。追加で「くるみ入りの稲荷寿司」も注文。美味しかったけれど、生のたまごを冷たい料理に合わせるのは苦手。温かい釜玉を選べば良かった。

ヘンな校則

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