たけのこタルト

仕事帰りに、ホームセンターへ寄った。残念ながら目的の品は買えなかったが(試作かばんの設計変更が必要)、隣接する農産物直売所で珍しいものを買えた。

たけのこ

「たけのこのタルト」という総菜。
ホールとカットがあって、カットは200円程度だが、夕方ということで100円に値下げしていた。
野菜を買うついでに1個購入。先ほど食べてみた。

市販のタルト台だろう、成形された薄いクッキー生地に、甘辛い醤油味のフィリングが詰まっている。粗みじん切りのタケノコと挽肉、椎茸、そしてネギかタマネギ。コンビニで遭遇する創作中華まんみたいな雰囲気。チーズが上に乗っていて、軽く焼き目がついている。

不味くはないけれど、特に感心したり、感激するような味ではなかった。親がTVで見て真似したアイデア料理、といった雰囲気。

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数年前に食べた「たけのこのタルト」は、甘かった。
タケノコと砂糖とレモンを煮て、小さなタルトに盛っただけの品。伊豆半島を彷徨っていた時に、やはり農産物直売所みたいなところで食べた。
あれも不味くは無いが、珍しいだけの品だった。
タケノコの風味といえば薄い渋みだけだった。そして全体はレモン風味の繊維質で、完全に「代用食」の趣きがあった。嵩を増すために刻んだbambooのshootを使う、とか明治時代の日本滞在記に書かれていそう。
せめてタケノコの味がもっと感じられれば、面白みがあったと思うのだが。それと色合いも悪い。長期保管したホルマリン漬け標本を思わせる白っぽさ。

実はタケノコのグラッセ、なる品も食べた記憶がある。
ほとんど砂糖漬け、じゃりっとして、ただ甘いだけ。
あれは食紅で鮮やかにしたら、東南アジアの品になると思う。アニスで風味をつければ地中海でも通用する。でも、タケノコで作る意義が全く感じられなかった。アンゼリカでいいじゃん、と思ったことを覚えている。そして、あれから一度も遭遇していない。

 

あとは野となれ大和撫子

あ、この本がめっぽう面白い。タケノコとは関係無いです。 

あとは野となれ大和撫子

あとは野となれ大和撫子

 

あらすじを引用。

 ぐんぐん読めます。

 

 

火事とルーターと静かになった夜

近所で火事。
そのせいで停電があって、それはすぐに復旧したのだが(安全確保のための意図的かつ緊急の操作だった様子)、不幸なことにルーターが初期化された様子。

ずいぶん長くインターネットや家庭内ネットワーク機器と関わってきたが、こういうトラブルは初めて。問題の切り出しにずいぶん時間と手間がかかった。

非常時とはいえ、ひとこと言って欲しかった。とはいえ、今から停電がある、という状況でルーターなんてたぶん放置だろう。
半年前に購入した品で、設定が初期化された以外は特段の不具合は無さそうなのが救い。
当てずっぽうで入れた初期設定のユーザー名とパスワードが合っていて良かった。マニュアルを探し出すのも面倒なのだ。

というわけで、日記はこれだけ。
もっと長い文章を書くつもりだった。でも、もう寝ます。
火事は元工場、今は物置き、といった感じの放置された建物の電気棟。それほど深刻では無さそう。怪我人も無し。それでも火事だから、怖いことは怖いのだが、誰も傷つかずに済んだことは、良かったと言ってかまわないのではないか。

先ほどまで騒がしかったけれど、今は本当に静か。いつも通りの静けさなのだが、なんとなく‘静か’が強調された感じの夜だ。

 

白河夜船 (新潮文庫)

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とかげに出会う

春だからだろうか、とかげに遭遇した。
僕の生活圏では、とかげ(ヒガシニホントカゲ)よりもカナヘビのほうが一般的。少なくとも家の周りで、とかげに出会った記憶がほとんど無い。
今日は勤め先の敷地内で見つけた。
海が近い土地だからか、なんとなく動植物が自宅とは異なる気がしていて、だからとかげがいてもそれほど驚かない。

とにかく珍しいものをみた。
捕まえるのは無理そうで、しかも手には大事な道具(200万円くらいする測定器)を持っていたから、ただ観察するに留める。
つやつやして、カナヘビとは違った可愛らしさがある。

生き物に興味が無い人のなかには、とかげやヘビを「ぬめっとしている」と嫌がる人が珍しく無い。あれはなぜだろう、と僕などは思ってしまう。艶はあるし動きは滑らかだけれど、触った経験があれば、どう頑張ってもぬめぬめした感じは想像できなくなるものだ。

とかげといえば「アレクサンダ」。
あれは素敵なお話だ。絵も好きだった。
いつかとかげを飼う機会があったら、名前はアレクサンダにしようと決めている。子供の頃は、そういう洒落っ気は無かった。阿呆だったので。

 

アレクサンダとぜんまいねずみ―ともだちをみつけたねずみのはなし
 

 小説ではよしもとばななの「とかげ」は、好きだ。
たまに引っ張り出して読む。

とかげ (新潮文庫)

とかげ (新潮文庫)

 

 

 

トレインスポッティングと松本市について

映画「T2 トレインスポッティング2」を観る前に、1作目を観直すことにした。有名な場面も、ストーリーも記憶しているのだけれど、1本の映画としてはもう記憶が断片的にしか残っていない。

初めて観た時の驚きは、しっかり覚えている。
映画館を出たあとに世界が変わって見える、なんていつものことだけれど、あの日は本当に凄かった。こういう映画があるのか、と驚いて、そして帰宅した後も友達と長電話した(長電話、の時代だった)。
個人的なエポックメイキングだったと思う。あの作品が無かったら、聞く音楽、好む映画、何もかもが違っていたような気がしてならない。

本当にびっくりしたのだ。
当時は今ほど、ああいう「とことん駄目で無軌道な、貧乏ヨーロッパ圏の若者映画」は無かった。あっても鬱々として、麻薬中毒ならば延々とサイケデリックな映像(でも安っぽい)が流れるような、残念な代物ばかり。あるいは暴力の連鎖。
トレインスポッティングは、やっぱり麻薬も暴力も貧乏も出てくるけれども、同時にPV的なお洒落さ、スタイリッシュさがあった。

今では珍しく無い貧乏英国若者映画。よくミニシアターで遭遇するし、ひとつの様式として観る時の心構えも、期待も、出来上がっている。昔のような驚きはないけれど、でも好きなジャンル(?)ではある。



昔の「トレインスポッティング」は、今の目で観てどうなのか。懐かしいけれど新鮮な驚きは無いかな、と予想していたのだけれど、実は昔よりも楽しく、集中して、深く考えて観ることができた。
たぶんあの「どん詰まり」感は、今のほうが切実なのだと思う。それは身の回りの世界も、それから自分自身の鬱屈もそう。いや、静岡県中部地方が麻薬の巣窟ということではなく、僕も引ったくりと生活保護の暮らしをしているわけではないのだけれど。

この辺りの感慨は、上手く言葉にできない。
でも、昔、若い頃に強い印象を持った人は、もう一度観ることをおすすめする。僕はAmazonの無料動画で観たし、たぶんレンタル店に行けばわかりやすい場所に置かれていると思う。

 

 

さて、では「T2  トレインスポッティング2」はどうだったか。
実は観ていない。
なにやら実に意地の悪い時刻にしか上映していないのだ。
もしかしてお客さんが少ないのか。特にシネコンは、不人気作品に対しては容赦が無い。客を呼ぶ気が無いのか、という時間帯と頻度を設定する。
というわけで、少し焦っている。ぼやぼやしていたら、上映終了となってしまうのではないか。

 

 

 

まるで関係無いけれど、5月に松本市へ日帰り旅行に行く予定。
なにやらクラフトフェア的なイベントに行く。行きつけの、瓶詰め・保存食・焼き菓子店「Chipakoya」で募集していたバスツアーに申し込んだのだ。
まる1日、松本市で過ごし、そして帰ってくる。ツアーとはいうものの、用意されているのは、行き帰りのバスだけ。シンプルで素晴らしい。
そして、僕は松本市のことをまるで知らない。
もしおすすめの場所、美味しいごはん、行くべきお店などありましたら教えていただけると助かります。コメント欄かメッセージか、TwitterFacebookか、なんでも大歓迎です。

ココナッツ・ナンとカレーと鞄作り

天気の良い春の週末。
志太地区の西端、大井川の河川敷を走ってきた。自転車で。
河川敷には延々と河口から続くランニングコースがある。交差点も横断歩道も無く続く数十キロ。たぶん本来はランナー専用なのだが、隅のほうや側道ならば自転車も走っている。一度走ってみたいと思っていたので、少しSTRIDAで試してみた。
小径車には勿体ない整った道。でも、とても気持ちが良いコースだった。平和に、ただ延々と自転車を漕ぐ時間というのは、実はとても貴重かつ希有。街の探検とは違う楽しみ方ができた。

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そしてお昼はカレー。
島田市役所の近くにある「デリー」のカレーを食べた。
挽肉のカレーとタンドリーチキンのセット、そしてナンはココナッツ・ナンに変えてもらった(セット価格に150円の追加)。

ココナッツ・ナンはカレーに合わせるものなのか、実はよくわからない。「おはぎに豚汁」みたいな組み合わせだったら恥ずかしいなあ、と思ったが、メニューに選択肢としてあるのだから大丈夫だろう、と判断。店員さんも特に変な顔はしなかったし。
しかしメニューには「チョコレート・ナン」もあったから、油断できない。いや、インドではチョコレートとナンとカレーがベストマッチとされているのかもしれないけれど。

そのココナッツ・ナンは、しっかり甘く、なぜかピンク色のココナッツ・フレークがたっぷり挟まって焼いてある。甘いものを着色するのはインドっぽいと思う。
しかして味は、というときちんと美味しい。辛めの挽肉カレーに素晴らしく合うのだ。チーズ・ナンも良いけれども、これはまた別の美味しさ。甘辛味が好きな日本人向けかもしれない。

ちなみに写真は消えた。謎の灰色画像だけがカメラに残っていて、スマートフォンに転送したら、アルバムアプリが強制終了する謎かつ悪質な灰色画像となってしまった。大きな丸いナンにピンク色のペーストがついているものを想像して欲しい。

ところでこういうインド料理屋さん(インド・カレー屋さんというべきか)は街のあちこちにある。市街地にも多いし、最近は郊外の県道や国道沿いに安いお店も増えた。
そろそろどこかのお店で、正しいカレーとナンの食べ方講座を開いて欲しい。平日のランチタイムが終わった後とか、ちょっと空いている時がいい。インド的に恥ずかしくない食べ方とマナーを教えて欲しいのだ。
右手で、素手で食べるのは、みんな知っている。その手さばきや、ちょっとしたコツ、やってはいけない事、やると格好悪い事、そういう細々したものを実地で学びたい。
いや、YouTubeあたりを探せばそれくらいの情報は知ることができそうなのだが、こういうものはライブ感が大切。それに、映画館で見逃した作品はレンタルできても延々と観ない、みたいなやつで、YouTubeにあるだろう、調べればわかるだろうと思ってもなかなか行に移せないものなのだ。
お店に告知があったら、予約して、参加する。
どんな風に食べるのが最適なのか、ナンをちぎる時には、ほんのりとした不安を抱えているので。切実ではないが、しかしどうせなら恥ずかしくない食べ方をしたい、というのも料理を楽しむ際の想いではある。

 

家庭で作れる南インドのカレーとスパイス料理

家庭で作れる南インドのカレーとスパイス料理

 

 

 

ところで今日は、それ以外は昼寝とか読書とか、かなり「怠惰」な時間の過ごし方をした。
そしてとうとう、鞄作りを開始した。


今日はメイン構造となるパーツを1つ制作。概ね上手くできそうで、このパーツの具合で本設計に移ることができる。
なにしろ一般的な革かばんの作り方を学ばずに始めた工作。本番用の主要パーツが同時に技術立証サンプル、その出来具合で全体の設計が決まってくる、という無茶苦茶な手順で進めるしかない。
しかし目論見通りに出来て良かった。ネットの情報と、他素材の知見と、手のひらサイズの試作モデルでの検証で、きちんと作れてしまうのだから、革というのは本当に工作向きである。
今回のテーマは「ぶきっちょさんでも簡単!縫わずに作るヌメ革かばん」である。どこまで「縫う」作業を減らせるか、を追求していく。縫うのは嫌いではないけれど、時間がかかる。平日にぱぱっと形出来れば、趣味として申し分無い。
こつこつ進めるのは、また別の趣味が担うのだ、僕の場合。

 

大人のレザークラフト2 紳士の革小物 (Professional Series)

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インドのスナック菓子「オールインワン」

職場の人に貰ったインド製のスナック菓子が、きちんとインド味で美味しい。ものすごくスパイシー、そして量が多い。
スナック菓子といっても、様々な“スナック”が詰め込まれていて、その渾然一体となった辛いものを食べるわけだ。

ヒヨコ豆、ピーナッツ、グリーンピースは揚げてある。緑豆は潰してから揚げてあるのだろうか。カシューナッツやレンズ豆も入っている。いわゆるスナック菓子は少しあるけれど、油で揚げたコーンフレークスみたいなもの。
ウリ科の種は、原材料欄によるとキュウリの種。
なぜかベビースターラーメンみたいなものも見える。
乾燥し尽くしたレーズンが実に良いアクセントとなっている。カレー味のピラフにおけるレーズンの役割。

これらがどさっと袋に詰まっている。雰囲気としてはグラノーラ、あれが近い。でもスパイスで真っ黄色。

味が濃いから、まずたくさんは食べられない。
小皿に少し出して、ぽりぽり囓って、今日はもう満足。たぶん2週間は保つのではないか。
なんとなく、味付けのしていないナッツを追加したい気分。継ぎ足していけば、2ヶ月くらいはインドスパイス風味の豆を食べ続けられそうな、そういう濃さなのだ。

商品名は「オールインワン」。こういうの、吉祥寺の輸入食材店やインド雑貨店で昔はよく見かけた。懐かしい。

 

 おお、Amazonで売っていた。
何かのついでに買ってしまいそう。
お菓子なんてコンビニやスーパーでは趣向を凝らした味付けのものがたくさん並んでいるけれど、少なくとも「しょっぱくて日常的に買える価格のもの」に関しては、僕は新製品に興味が湧かない。買うならば、こういうインパクトのある品をたまーに買うだけ。美味しいかどうかは関係無い。

 

オールインワン All in One

オールインワン All in One

 

 

今日もたけのこの日。そして、小豆を温めて目に乗せて。

先日は自分で掘ってきた筍、今日は近所の人からいただいた。
田舎に住んでいるから、こういう事はよくある。市民農園的な場所に菜園を持つ親戚もいて、そこからも(筍は無いが)野菜はどっさり届く。特に家庭菜園や山菜採りの趣味の人達は、量の加減がし辛いのだと思う。

さてその筍、今日は天ぷらにした。
家族が蕎麦を打ったので、筍の天ぷらがメインの天ぷら蕎麦となる。美味しいのだが、蕎麦を合わせるよりも別に食べたほうが良い気がする。筍が、つるりとして馴染まない。

昨日作った筍のピクルスは、とても美味しくできた。
ちょっと甘めにして、生姜を効かせたものは、どう見ても和風の仕上がりに。
酢を多め、柑橘の絞り汁も加え酸っぱく作った液に、フェンネルシードと胡椒とローズマリーを、それぞれごく少量使ったものは、異国の味となった。
柚子や酢橘と合わせても美味しいのではないか、と想像する。

では寝ます。

 

 

 


ところでこれがとても具合が良い。

 

リラックス ゆたぽん 目もと用

リラックス ゆたぽん 目もと用

 

 検索してもぱっと出てこなかったが、これの「目の部分に穴があいている」版を購入したのだった。


要は小豆を封入したアイマスクであり、電子レンジで温めてつかう健康器具(?)なのだが、形が少し違うだけで使い勝手が激変する。
目に乗せると温かくて気持ちが良い。なんとなくすっきりする。
僕は眼鏡が欠かせない視力だから、アイマスクでも構わないだろう、と数年前から従来型を使っていた。
友人(眼鏡ユーザー)から薦められて、このたび、わざわざ新しい眼鏡型を購入したのだが、確かにこの目を開けられる状況が素晴らしいのだ。
具体的に書くと、寝る前に、読書をしながら目を温めることができる。というか他に使い途が思いつかないが、ただ暇つぶしor素晴らしい読書体験ができている、というだけでこの目を温める時間が有意義になる。以前は、まだ温かいうちに、飽きてきて外してしまっていた。

今日ももちろん使う。
寝る前に目の周囲の疲れを癒やしてもそれほどの意味は無いかもしれない。でも、気持ちは良いです。

 

たけのこ山でたけのこを茹でる

仕事を定時で終えて、急いで知人の家へ行く。日没までに山で筍を掘り出さなければならない。

知人の実家が山を所持していて、今の季節には筍掘りを頼まれるのだ。
よくある、竹が増えすぎて山が荒れる、という状況の対策として、春には知り合いが大挙して筍を掘りにくる。とはいえ休日の子供連れだけではたかが知れているから、こうして平日にも来られる大人に声がかかる。

筍は好きだ。春は新鮮な筍があれば、料理の幅が拡がるし、それで知人の家が喜ぶのならば一石二鳥というもの。ありがたく掘らせていただく。

作業はとても簡単。
道具は貸してくれる。山の入り口から5分ほど登れば、あたりは竹林。筍は取り放題。
大きめのものは、これ以上育つのを防ぐために、木槌か何かで折られている。掘るのは小さめのもの。食べるにも小さいほうが美味しい、と思う。

皆でわいわいと遊びで掘るよりも、一人でするほうが早い。あっという間に3本が収穫できた。

この家と山の素晴らしいところは、山を下りたところに、

  • 筍と道具と手を洗う場所
  • 皮を剥く場所
  • ビニール袋など
  • 手製のかまど

が用意されていること。
特にかまどは有難い。
今はIHヒーターの台所も多く、アルマイトの大鍋が使えない家が珍しくない。
大きな寸胴鍋が2つ置いてあって、井戸水がぐらぐらと煮立っている。ちなみに米糠(たぶんコイン精米機から貰ってきたもの)も用意してあるあたり、気が利いている。

筍掘りが終わって、片付けをして、しばらくお茶でも飲んで、そして持ち帰るのは茹で上がった筍だけ、という無駄の無さ。ユーザー目線というか、何が筍掘りで面倒なのか、をきちんと見据えた工夫だと思う。

そしてこのかまどの番をしているおじいさん(知人の父)が、とても親切なのだ。
大きな中華包丁を振るって、まず剥いただけの筍を切ってしまう。そうするとゆで時間が早くなる、という道理。味に変化無し、とも。
見ると、巨大かつ重い鉈みたいな包丁と、もう少し小さい包丁(でも家庭用ではない)を使い分けている。手伝わせてもらったけれど、上手く切れると実に気分が良い。

筍掘りなんて田舎ののんびりした風物詩に見えるが、こうして合理的な工夫が盛り込まれているだけで、ずいぶん違って見えてくる。それくらいに「竹林で山が荒れる」問題が深刻なのだろう。行政も竹林対策は行っているけれど、このワンストップサービス化は見習ってほしい。
さっと掘ってぱぱっと下ごしらえして、1時間もしないうちにビニール袋2袋分の茹で筍が手に入る。なかなかに充実した、定時退社日だった。

筍はとりあえず若竹煮にしました。
固い部分は切ってピクルスに。これは後日のお楽しみ。

 

復刻版 ラフカディオ・ハーンのクレオール料理読本

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アメリカ南部の野菜料理: 知られざる南部の家庭料理の味と食文化

アメリカ南部の野菜料理: 知られざる南部の家庭料理の味と食文化

 

 

カーディガンのボタンホール

グラン・トゥ・リスモ

カーディガンのボタンホールに、新しく糸を足してみた。

今の季節だけ着る、青い綿のカーディガン。ざっくりと編んであって、軽い。色と雰囲気により、秋よりも春の服となっている。

 

特に忙しい平日に便利。
適当な長袖シャツを着て、上からこれを羽織れば着替えは完了。車の運転を開始して、最初の交差点でボタンを留める。
これから帰宅、という時も着やすい服は楽だ。この辺り、カジュアルな服で通える職場ならではの気楽さである。

 

唯一の欠点、それはボタンがずれること。
ショールカラーというのだろうか、襟が大きい。全体にくたっとしているし、裾も長め。そして、基本的に一番上や一番下のボタンは留めないつくりというか、そういう風に最適化されている。
きっちり全てのボタンを使うのは本当に寒い時だけで、ひとつも使わないと、だらっとしすぎる。

そういう服だから、運転しながら、あるいは仕事を終えて気が抜けたロッカーでぼんやりとボタンを留めていると、よく、ひとつずれるのだ。
幼稚園児の時に、ボタンは下から順番に留めるとずれない、と習ったものだが、運転中かつ上下を留めない状況だと、この基本戦術が守れない。

 

そんなわけで、今日はその対策を実施した。
ボタン留め作業の起点となる2番目のボタンにしるしをつける。ボタンホール部分に、色は似ているが太さが違う綿糸をかがっていく。見た目はわからないけれど、感触や風合いは違うから、これで区別がつく。

なんとなくボタン側の糸も変えてみた。
でもさすがに、何番目のボタンを使うのかは把握できるから、これは不要な作業だったかもしれない。
子供用のパジャマ、具体的にいうと友人の息子(たっくん5さい)のそれは、それぞれのボタンホールとボタンの糸が揃えてある。原理的には、彼のパジャマと同じ工夫といえる。

 

さて寝ます。
これはTwitterにも(というかTumblr経由で)書いたのだが、ここ半年くらいの間に観測した言葉、「削り手」がとても気になっている。

使うのは専ら「カフェなどのかき氷を食べてSNSにアップロードする人」だ。そのかき氷を作る人を「削り手」と呼ぶ。
「削り手さんの優しさそのままの、まるごと白桃氷でした」
といった使用方法。
お祭りで食べる着色料全開のかき氷に使う言葉ではない、と思う。

僕もいつか使ってみたい。氷の状態に感心することは多々あるが、削る人間と繋げて考えた(そして表現した)ことがあっただろうか。
「削り手」、実に良い言葉である。ファンタジー世界の架空職業、専らドラゴンを狩る一族の次男が任されたポジション、といった趣きがある。

 

世界の郷土菓子: 旅して見つけた! 地方に伝わる素朴なレシピ

世界の郷土菓子: 旅して見つけた! 地方に伝わる素朴なレシピ

 

 こういう会社があるのかー。つい上の本を買ってしまった。 

THE PASTRY COLLECTION 日本人が知らない世界の郷土菓子をめぐる旅

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