タルトタタンと大晦日

今年は色々なことがあった。
なにしろ転職をしてしまった。いずれ辞める仕事だとは思っていたが、まさかあのタイミングで、と今になって少し怖くなる。感情的に、衝動的に辞表を出したわけではないにしろ、思い切った決断だった。
幸いなことに新しい仕事も目論見通りの期間で決まり、大変ながらも1ヶ月と少しを乗り切ったところで、こうして年越しとなった。自分は新しい仕事に順応できると思うが、今度はその勤め先の存続が危ういのだから、人生は五里霧中である。といってもいきなり明日から失業者、ということは無くて、ただ極めて小規模かつ現在は準備段階の会社だから不安というだけなのだが。

 

そして今年は、映画をやたらと観た1年でもあった。
春から夏にかけては、観たいと思った作品はぜんぶ観るし、興味が無い作品でも時間があれば観る(特にお気に入りの映画館の上映は“とりあえず観ておく”のが基本)方針を貫いていた。
あれはなかなか大変だったが、「映画そのものについて語る」能力は獲得できたと思う。映画の各作品について、ではなくて、今の時代の“映画”全体を楽しめたのは、紛れもなく財産だったと思っている。

でも映画を中心に休日を過ごすというのは、本当に大変だった。都会ならともかく、まず街に出るところから時間がかかる土地で、しかも映画館の数自体も少ない。
秋には力尽きて、今はもう厳選した「観たい作品」だけを鑑賞している。

 

映画を撮った35の言葉たち

映画を撮った35の言葉たち

  • 作者: 得地直美,伊藤洋司,三浦哲哉,荻野洋一,橋本一径,安井豊作,赤坂太輔,井上正昭,木原圭翔,葛生賢,隈元博樹,黒岩幹子,須藤健太郎,角井誠,長門洋平,南波克行,降矢聡,結城秀勇,渡辺進也,フィルムアート社
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さらに言うと、あちこちに旅をした年だった。
いちいち列記はしないが、日本国内のメジャーな観光都市の半分以上は行けた。逆にお気に入りの土地を繰り返し訪れることはできなかったが、しかし楽しい旅ばかりで、無理をしてでも旅行をして良かったと考えている。
失業期間も頻繁に旅をした。
県内の観光地や水族館など、行けるけれどなかなか行けない場所を訪れた。そういうのんびりした旅もまた良し。

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甘いものに関しては、特に総括はしない。
いくつかお気に入りのお店が増えた。旅先で知った素晴らしいお店も印象に残っている。
今日はその締め括りではないけれど、藤枝市の「ボクゥボクゥ」に立ち寄って、タルトタタンを食べてきた。
この店のタルトタタンは、しっかり濃厚。どれだけのリンゴを使っているのだろう。むっちりとしたリンゴ部分は酸味も甘みも強くて、それほど大きいサイズではないのに満足感がある。

美味しいケーキを食べながらショーケースを眺められるのも良い感じ。今日は年末年始の営業に備えてか、ケーキも焼き菓子もたっぷり並んでいた。

 

おいしさの秘密がわかる スイーツ断面図鑑

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このタルトタタンを楽しんでいる時に(ショーケースの風景も楽しんでいる時に)ふと、今年はまあまあ良かったのではないか、と思えたのだった。
すぐに「そんなことは無い。停滞と没落の年だった」と、いくつかネガティブな出来事が思い浮かんだのだけれど、それでも大晦日に、ケーキを食べてコーヒーを飲んで、年賀状は出したし模様替えも済んだ、年始の休暇は1週間、という状況は祝福したい。ぐるっと地球が一回りして、その区切り(人間が勝手に決めた暦だが)で良いものが食べられた。悪くない。

 

 

 

そんなわけで、なんとか1年を生き抜くことができました。
この日記を読んでくださる数千人/月の顔も知らない皆様と、身近な友人知人には感謝しかありません。
ありがとうございました。
誰も彼もにタルトタタン的な良いものが訪れる日々であるよう、静岡県中部よりお祈り申し上げます。
良いお年を。来年もよろしく。

お題「カウントダウンの過ごし方」