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していただきたく

今の勤め先でよく見かける言い回し。メールなどの文章に登場する。皆に「こうして欲しいと思っています」という意味で使う。
「事前打ち合わせをしていただきたく。」
自分は使わない。
たぶん「…していただきたく存じます」とか、そんな風に書くのが正しいのだと思う。が、同じ部署内で「存じます」はいかにも堅い。
それに昔は、貴人や目上の人に対して、最後まで語らないという礼儀もあったはず。「こうして欲しい」までは伝えず、察してもらう。

しかしこの言葉は、この先10年は使い続けられていくと思う。言葉の使い方にチェックが入るような部署ではないのだ。おまけに、若い人が真似をする。

まあ、僕だって「別に変じゃないよ。正しいビジネス敬語なんだよ」と理由付きで反論されたら、なるほどそうかと考え直す程度の話だ。

 

でもすごく変に思っている言葉があって、それはもう誰が何と言おうと「変」だ。
今の勤め先では、メールでの一人称を、「小生」にする人達がいるのだ。
人事関係のメールのうち、3割以上が「小生」を使う。恐ろしい会社だ。人事部門に複数存在する「小生」群。なにしろ人事通達その他のメールだから、別にふざけている訳ではないだろう。
確認した限りで最年少は30代前半。もしかして日常生活でも、「小生、今日は定時で帰るでござる」とか言っているのかもしれない。

 

変じゃなくて、単に嫌なのが、方言のメール。
ここぞという時、例えば皆の団結を求める時に、いきなり関西弁そのままの文章にする人がいる。この「関西弁=ざっくばらんな、裏表の無い本音トーク」を信じて使う人は、昔の勤め先にもいたから、あるいは全国的に分布している可能性がある。その時は三重県に住んでいて、どういうわけか年若い同僚達が三重弁で返信していておかしかった。本人達も「こういう場合って、どうすればいいんでしょう」と戸惑っていた。僕は「三重弁全開で行け」と示唆するに留めただけ。きっと送信元の管理職氏は喜んでくれただろう。

 

僕も人のことは言えないけれど、とりあえず語彙が少なくても平気な人と、敬語にしろ何にしろあまり変な言葉使いの人は警戒することにしている。子供ならともかく、大人の日常生活においては、傲慢さはまず言葉から現れるのではないか。

 

苦手とか嫌いといえば、雑談の大半で「違っ…」を最初に発する人がいて、とても嫌だ。「ちがっ、あしたは別の用事があるから」といった感じで、短く発声する。「ちが」が近いか。たまに「ちがうくて…」とも言う。
本人は「ただの口癖」と言っていた。
僕は「口癖になるまで、まず否定する言い方に慣れ親しんでいるのか」と思い、大げさに言うと隔意を抱いた。とにかく何であれ否定、って人、いますよね。
ああいうのは、気になると困ってしまう。

 

でも大変だとは思う。
特に若い頃に、「無礼=格好良い自分のスタイル」と考え、実践してきた人達、例えばヤンキーやギャルの人達は30代になってから恥をかく。接客業などで身につけた“仕事用の敬語と言葉使い”では隠せないものがぽろっと出てしまう。そして、本意ではないメッセージが相手に届いてしまう。直すのは(大抵)難しいし、きちんと指摘してくれる人も少ない。

 

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