朝から富士市へ行っていた。
ひと仕事終えて移動中に、佐野菓子店の前を通った。そして、おいしいケーキを食べた。
佐野菓子店は好きな店だ。
シュークリームが有名で、注文してからクリームを詰めてくれる。ケーキは珍しいものばかり、焼菓子も丁寧に作られている。
ただし富士市は我が家から遠い。ごく稀に焼菓子をいただくことがあると、その日はそれだけで最高の日となり、贈ってくれた人には最大限の感謝をする。
それくらいに素敵なケーキと焼菓子がある店なのだが、自分が訪れた時はいつも定休日なのだった。
お気に入りだけど、入店したことはない。今までずっと、そういう星回り(?)だったのだ。
そんな店が今日は開店していた。
時間も少しだけ余裕がある。
これ幸いと、店内のカフェコーナーでおやつを楽しむことにした。
昼食の直前のおやつというのは一般的ではないけれど、このタイミングを逃すわけにはいかない。
注文したのは「ピスターシュ・ベルガモット」。
ピスタチオの独特なナッツ風味と柑橘類の酸味が実においしい。

というか、ピスタチオを使ったスイーツでこんなにおいしいものを食べたのは初めてかもしれない。
ピスタチオは人気がある素材で、僕も好きだ。アイスでもマカロンでも、選べるのならピスタチオ味を選んでしまうことが多い。それでも、見た目や人気ほどの特別なおいしさ、そしてピスタチオにする理由が実感できるものは本当に少なかった。
それが、今日のこのケーキは、確かにこれはピスタチオが必要だなあ、ピスタチオって本当においしいものだなあとしみじみ感じる味と構造だったのだ。
正直なところ、びっくりした。

嬉しいのがケーキのサイズ。
最近は物価高などで、どの店のケーキも小さくなった。
こういう繊細で凝った構造のケーキなら尚更のこと。それでもおいしいものばかりだからパティシエの方々の努力には頭が下がるが、それでも大きいケーキというのはそれだけで嬉しいものなのだ。
そして、おいしいケーキが大きいのだから、もう文句は無い。
ちなみに他のケーキも色鮮やかでかわいらしく、ショーケースがとても華やかだった。

カフェスペースは狭い。
素朴な木の板で作られたカウンターが窓の前にあって、椅子がいくつか。かわいらしくて素朴な感じは昔のku:nelとかArneっぽさもあるけれど、シンプルで清潔感もあって良い感じ。
そんなわけで、ケーキも店も、すっかり気に入ってしまったのだった。
この店の他のケーキを食べるために、あるいはシュークリームを買うために、わざわざバイパスを走って富士市まで"遠征"しても良いと思えるくらい。
ずいぶん昔から知っている店とはいえ、訪れることができたのは今日が初めて。おやつカテゴリに限定すれば、1年に1回あれば良い幸運な出来事だった。







