古い家の片付け

住む人がいなくなって何年も経つ家を片付けてきた。
元の持ち主は親戚。祖父母や親の代では交流があったけれど今は他人という関係。僕は「おばさん」と呼んでいたが、正確には叔母や伯母ではない。そして昨年に病院で死んでしまった。
家は空き家になったけれど、持ち主の子供達は遠く住んでいる。だから家が近い我が家が「管理担当」となっている。いずれ土地ごと売る予定。

 

 

急ぎではないけれど、あちこち傷んできたから涼しくなったら片付けよう…と言う話だった。
それが、見積もりをお願いしていた「大掃除と遺品整理の業者さん」から「今日明日なら格安で請け負う」と連絡があったのだった。
しかも複数の業者から、ここ数日の間に電話があった。

そもそも真夏は閑散期、そして今はめっきり仕事が無くなっていて、作業量と質を考えると我が家が依頼した仕事は「ちょうど良い」らしい。確かに事故や事件があった訳ではなくて、元の住人(親類)は病院で亡くなっている。家はすっかり片付いていて、遺品分けも、家電類の片付けも終わっている。粗大ごみと家具の持ち出しだけだから、締日前の「お手軽仕事」になるのだろう。

というわけで、手伝いと立ち会いに、いちばん暇でそこそこ若い自分が駆り出されることになった。

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暑かった。
工業用のポータブルクーラー2つを使っていたから室内はそれほどでもないけれど、家の外と中を行き来するから大変である。
職人さん達は、2Lのペットボトルでお茶やスポーツドリンクをたくさん持ち込んで、30分に1回の給水と、1時間ごとの休憩(必ずトイレに行くルール)を定めていた。
もちろん新型コロナ感染の事もあり、僕は遠くから見守ることしかできない。確認が必要な場合も、2畳くらい離れたところから棒で示すといった徹底ぶりだった。
どうしても不特定多数の人と雑多な物に関わってしまう仕事だからこその気配りなのだろう。

とりあえず大物の片付けは終わった。
本の山だけは、僕が古本屋に持っていった。
帰宅したら、へとへとに疲れていた。自分はほとんど肉体労働をしていないのに、職人さん達を眺めているだけなのに。

 

 

 

家族が出かけたため、夕食はひとり。
冷蔵庫になぜかおでんがあった。真夏におでん、意外とおいしい。熱々にしないで、沸騰直前から少し冷ましたくらいが適温。他にスーパーマーケットで買った魚なども食べた。

 

そんな日。ここまで「知らない人」に会う日も珍しい。ただ現場立会いを6時間するだけで、疲労困憊とは予想外だ。
失業&実家生活で、加速度的に社会性が低下している。

 

 

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