ずいぶん昔に購入したスエードの靴が、ちょっと汚い。たぶん自転車か自動車に乗っている際に擦れるところだろう、黒っぽくなっている。
10年以上履いているオーロラシューズのモカシンも、「味がある」を通り越した風格が出てきた。細かくひび割れがあるところに、油脂を擦り込んで無理に柔軟性を保たせているようなところがある。
ヌメ革の財布も、ちょっと薄汚れている。昨年末に皮革クリーナーを使ってみたが、あまり変化が無い。そろそろ買い換え時かもしれない。
そんな革製品の諸問題を解決するために、思い切って洗う事にした。
昨日の夜に実行した予備実験と情報収集により、中性洗剤で十中八九大丈夫と判明していたけれど、靴と財布がまとめて駄目になったら困るから、今日は専用の「サドルソープ」を東急ハンズで調達した。
サドルソープは、オレンジ色の石鹸。たぶん油脂が含まれていて、革に優しい。
スポンジに含ませるとオレンジ色の泡が立つ。これを靴なり財布なりに乗せてこすると、汚れが落ちる(泡の色が少し変わる)。「石鹸成分を表面に残すつもりで拭き取れ」と説明書にはあるが、靴(特にスエード)の場合はよくわからないから、全て水に流した。財布はタオルで拭きあげる。
靴には新聞紙を詰めて、財布は立てて乾燥させる。
どちらも先ほど生乾きの時に、皮革用クリーム(なぜか“COACHお手入れセット”が手元にあった)を塗ってみた。先ほど見たら表面は乾いていたから、ミンクオイルも塗った。後は完全乾燥を待つ。
スエードの靴は、少し色落ちして、ダークブラウンからチャコールグレーに近くなった。白みが増したようにも見える。
そして凸部の黒ずみが消えた。新品同様とはいかないまでも、かなり綺麗になったと思う。スエードの風合いも変わらない。
オーロラシューズは、新品の茶色に近くなった。皺に入り込んだ古いワックス成分が取り除かれたのか、全体として明るい色味に戻った。乾燥中に白っぽく粉が吹いたようになった箇所があったので、こってりとオイルを塗って放置してある。内側は乾きが遅いが、冬場なのでカビは生えないと思う。少し柔軟性が増したようにも感じる。
財布は、艶が消えた。汚れはさほど落ちていない。というか、たぶんヌメ革の変色だと思う。ステッチに染み込んだ汚れが落ちたのだろうか、縫い目がしっかり目立つようになった。
全体としては、きちんと汚れ落としができているように(今のところは)見える。
といっても、洗っている時は汚れはほとんど視認できなかったし、なんとなく「水拭きでも変わらないのでは」とも思う。
でもまあ、思い切って洗ってみて良かった。サドルソープは1割も減っていないし、今後何かの役には立つだろう。
財布だけは、買い換える必要があるかもしれない。
でも次に使いたいと思える良い財布が見つからない。財布というものは、致命的な破損が無いかぎり、少し汚れた感じがしても使い続けてしまう。これは学生の頃から変わらない。困ったことだ。
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