逃避力は家事を捗らせる

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試験勉強などの、喫緊でありながら自己管理によってのみ実行される面倒な出来事に遭遇すると、つい自室の清掃や整理整頓や日曜大工、手芸へ没頭する人間が存在する。要は逃避であり、怠惰心の発露といえよう。逃避先のほうがエネルギーを使っていそうな気がするが、そういう効率は問題ではないのだ。やりたくないものは可能な限り先延ばしにするが、ではリラックスして過ごすほどの度胸はない、ということなのだと考えている。

まるで他人事のように書いてみたが、今日の僕が、まさにその状態だった。
いくつか頼まれている事があり、さらに持ち帰り仕事的な懸案事項も2つ抱えている。今日と明日が、それらを手がけるチャンスというか、明日以降はもう時間が無い。

 

でも今日は、家事が実に捗った。
夏の前から延々と続く部屋の最適化は9割方片付き、パソコンやスマートフォンの不具合対応と環境整備も進み(ATOK Passport導入)、探していた本は隣町の書店で見つけ出し、本棚の微調整は完了し、さらに自転車の整備も済ませた。それら全てが、今やらなければいけない事かというと大いに疑問だが、しかしこういう逃避行動は、「パチンコやゲームや深酒よりはマシ」という意味では、完全に否定できるものではない。ある種の達成感すら感じている。

こうして僕の暮らしは少しだけ快適になった。自分の弱さが日常生活を改善する、というのは素晴らしいことだと思う。
今日、本当にやらなければならなかった事は、明日に予定の2倍頑張ればいい。
今だって少し焦りがあるけれど、この焦りもまた燃料として、クローゼットの片付けと、自動車関連の書類整理、その他の家事雑事を推進しようと考えている。

 

 

そういえば今日は、ずいぶん読書が捗った。
8月から運用中のタブレットも、ほぼ全ての設定と環境整備が完了した。様々なアカウントのパスワード類の更新も済ませたし、手紙の返事も書いた。これらの多くが、「逃避力」を利用したものだとしたら、たいしたものだと思う。
昼過ぎには「デニーズ」に、上記の”持ち込み仕事”の書類を抱えて行った。「家では捗らない」という判断だったが、筆記用具を忘れたので即座に放棄し、パンケーキ(ピーナッツバター・パンケーキ)とコーヒーと読書の時間へと切り替えた。我ながら迷いの無い、実に鮮やかかつ素早いモード転換だった。

うっかり年賀状の下書きまで終わらせてしまった。
密度は濃い、だがしかし、という休日。有意義といってよいのではないか。

 

 

【ポケット版】すてきなあなたに07 ~ヤンソンの誘惑~

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【ポケット版】すてきなあなたに08 ~針差しのおもてなし~

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すてきなあなたに よりぬき集

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「復活 笠井珈琲店」「天空の蜂」「洋梨と塩キャラメルムース」

長い夏季休業をしていた「笠井珈琲店」が再開したので、朝のコーヒーを飲みに行ってきた。いつもとかわらない店主とメニュー、客は開店を楽しみにしていた常連や知り合いが多い。

今日は定番の「1/2アイスコーヒーとブレンドコーヒー(ミルク抜き)」に、「かぼちゃプリン」を合わせてみた。甘くて濃くてミルク入りの小さなアイスコーヒーは、ブラックのホットコーヒーと交互に飲む。アテというかチェイサーというか、ホットコーヒーを味わうための甘いものとしての1/2サイズのアイスコーヒーなのだろう。なんとなくコーヒーゼリーを飲みながらコーヒーを飲む気分。
そしてかぼちゃプリン。これはとても滑らかで、食べ応えがある。たぶんかぼちゃプリン好きが求めるものを高水準に備えたプリン、といった感じ。粒子感や甘みやカラメルの風味。

そんな美味しいかぼちゃプリンとコーヒー、そして読書を楽しんでいたら、コーヒーをもう1杯サービスしてくれた。ハンドミルとネルドリップのこだわりのコーヒーの筈なのに、こうしてしばしば“余った”コーヒーが振る舞われるのが、この店の不思議。でも嬉しい。

 

 

 

映画を観た。
『天空の蜂』という日本映画。
長くて退屈な作品だった。
アクションと熱血と現代世相と政治と家族愛と軍事と、とにかく山盛りになって全体が散漫、その上で各シーンが安っぽい演出という、日本映画によくある悪いところが揃い踏みの映画。特にCGの質と使い方は興醒めする(日本映画の宿痾かもしれない)。
そしてもちろん、登場人物の心情と状況は劇中の彼らの台詞で解説される(残念な日本映画にはよくあること)。

原作は大昔に読んだ。原作に込められたメッセージの一部、要は原子力発電所に頼る現代人への警鐘と批判はきちんと込められていた。軍事スリラー的な面白みも、原作が“効いている”ように感じる。だがあの小説を、ここまでてんこ盛りのお子様ランチ的な散漫な作品に仕上げてしまったのは、実に勿体無い。

なんだかたまらない映画だった。それなりに考えさせられる主張や状況設定も、演出があれでは心に迫らない。
予告編で感じた「ティンエイジャー向けハリウッドSF映画みたいだな」という予感そのままに、でも中身はシリアスな(いくぶん説教臭くお涙頂戴の)日本映画。それでもなんとか最後まで鑑賞できたのは、繰り返しになるが原作小説の強さがあったからだと考えている。
映画を観るよりも、小説のほうが10倍くらい良いです。文庫もたぶん、今ならたくさん書店に積んであると思う。 

天空の蜂 (講談社文庫)

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天空の蜂 新装版

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おやつは、「マリアサンク」のケーキとアイスティー
先週と同じ、洋梨と塩キャラメルムースのフランス風ケーキを選んだ。本当はたくさん並んだイチジクのタルトやケーキ、それにパンプキンタルトや秋の果実のフルーツタルトも食べてみたい。でも洋梨と塩キャラメルムースは本当に美味しい。この店でなければ食べられない贅沢、として2週連続で食べてしまった。自分としては珍しいこと。

 

STRIDA(ストライダ) 18インチ折りたたみ自転車 内装3段変速 アルミフレーム 前後ディスクブレーキ STRIDA EVO 2015 ブラッシュ

暖かく晴れ、しかし風は涼しいという、自転車日和の1日。
どういうわけか「ツクツクボウシ」が鳴いていた。そういう季節だっただろうか。

 

ku:nel(クウネル) 2015年 11 月号 [雑誌]

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レインボウかき氷

 

お昼は駅ビルの卵料理の店でオムライスとスフレ・パンケーキのプレートを、その後に「Chipakoya」でドーナツやジャムやその他たくさんの美味しそうなものを買いつつアイスコーヒーとレインボウかき氷を食べ、書店でいくつか本を入手し、無印良品では収納を揃え、最後に「マリアサンク」で洋梨と塩キャラメルムースのケーキ(絶品だった。濃いクリーム感が好きな人、リッチなケーキが好みの人には強くおすすめできる)と紅茶を楽しんだ。

帰宅してからは、片付けや掃除といった、面白くはないけれど完了させると気分が良い諸々に没頭した。

そして今。あと半日くらいは休日があると“便利”なのだが。
しかし明日からしばらく快適に暮らせる下地作りは完了した。やり残した事は無い、とはとても言えないが、しかしまあ悪くない週末だったと思う。何より車の購入を済ませてしまったことで、滞っていた何かが動き始めた錯覚がある。

懸案といえば、スマートフォンの不調は、ソフトウェア的な荒療治を繰り返すことで、一応の解決となった。良かった。Androidというか、最近のデジタル機器はメンテナンスが楽で有り難い。情報は多いし、キーボードの操作で済むのならば、素人でも手を突っ込むことができてしまうから楽だ。

では寝ます。これはたしか先週、Twitterに書いたのだが、こういう休日の終わりに残された「まだ眠くないし少し余裕があるな」という時間帯は、あっという間に「夜更かし時間帯」へと到達するから危険だ。うっかり寝不足で月曜日を迎えることになる。
それはわかっているけれど、でも今から床を拭きます。ワックスを買ったから、試してみたいのです。

 

 

ゆるりと贅沢

昨日は本当に疲弊した。夜遅くまで働いても、疲れたからといって眠くなったことなど無いのだけれど、昨日に限っては自宅に着いてから眠気がすごかった。帰路の運転でそうならなかったのは幸いといえる。

STRIDA(ストライダ) 18インチ折りたたみ自転車 内装3段変速 アルミフレーム 前後ディスクブレーキ STRIDA EVO 2015 ブラッシュ

だから今日は、どちらかといえば療養というか、迷ったら楽なほうへ、という方針で過ごした。結果としていくつかの“週末にやりたかった事”は来週へ繰り延べることとなったが、かまわない。天気も良く、自転車に乗ってのんびり走ると実に気持ちが良い土曜日だった。

お昼は最近のお気に入り、「Gemminy's」のサンドイッチを食べた。
ベーコンたくさん、半熟卵とチーズ、野菜もたくさん、というホット・サンドイッチは、マヨネーズを抜いてもらう。ポテトとコーヒー、それに食後にはカボチャのプリンを付けた。

https://instagram.com/p/7PVSFGmMYA/

https://instagram.com/p/7PVbYymMYJ/

抜群に美味しかった。なんだか、まじまじと断面を眺めて感心してしまう、そんな味のサンドイッチ。これだけのボリュームでも食べやすいのは素晴らしいバランスだと思う。
この店、店員さんの雰囲気がとても良いです。個人店のカフェはこうあってほしい、という力の抜け方と入れ具合。静岡市では珍しくなったアメリカンスイーツが多いことも有り難い。

 

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「マリアサンク」では読書とともにレモンタルトを。
ようやくアイスティーから温かい紅茶に切り替える気温となった。
このレモンタルトは、ちょっと変わっている。ただ鮮烈に酸っぱいだけでなく、中のクリームからバタークリーム的なコクを感じるのだ。甘みはほどほど、そこに酸味とコクが混ざり、そして上品。他で得難い味。好物がひとつ増えた。
前からこういう味だっただろうか。よくわからないが、自分の選択に感謝ことは確かだ。

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知人への贈り物に「Cafe Bikini」のアイシングクッキーを買う。そしてマンゴー味のかき氷を食べた。
濃い味のかき氷は、真夏よりも今のほうが“より適している”ように思える。この店のかき氷は、果実の味がしっかりしているからかもしれない。
今年の夏は、Bikiniのかき氷ばかり食べていた気がする。最近登場したこのマンゴー味も、とても良かった。
そして珍しい、“ブラウニーの切り落とし”を1袋購入。実に安く、たっぷりと端部分が入っている。これは自分用の(明日明後日の)お楽しみ。

 

休日のカフェめぐり静岡 伊豆・東部・中部

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静岡すてきなカフェさんぽ

静岡すてきなカフェさんぽ

 

 

 

すごい雨とフード不要論

朝、あと少しで遅刻しそうなほど、通勤に時間がかかった。見通しが効かない程の大雨だったのだ。

こんな天気でも、最近の高校生(というのは年寄り臭い言い方だが、仕方がない)は、自転車通学の際に、レインウェアのフードを使わない。少なくとも通勤路で遭遇する2つの学校の生徒達は、髪が濡れるにまかせている。
今日などは、長い髪の女の子がぺったりと濡れて、しかも首筋から雨がどんどん入り込むせいで裾から水がだばだばと流れているという、かなり酷い有り様だった。

僕が高校生だった時も、あのフードは邪魔で、格好の良いものではなかった印象がある。でもさすがに背に腹は代えられないというか、頭がびしょぬれになるよりはと、雨の時は使っていた。
こういう“風習”には、流行がある。昨今では何かしらの理由付けがされている可能性はある。高校生なのだから多少の無理や無駄もいいだろう、とも思えるし、底で格好つけても詮無い気もする。

しかし学校指定のレインウェア、あれはもう少し何とかならないのか。大人であんな品を着用する人はいない。せいぜい服装に無頓着な老人だけ。アウトドアスポーツ用の派手で高価かつ高機能のものを選べ、と言っている訳ではなくて、学校が指定してそれなりの数を売るのならば、建築現場の人達が着ているような機能と価格がそれなりのバランスを持った実用品を、制服に合うシックな色合いで注文することもできそうな気がする。
個人的には、あんな雨具まで、ルールで定める必要は感じない。お金持ちの子供はゴアテックス仕様の高級品を、そうでない家の子供は安いものを、それぞれが自分たちのセンスや裁量で選べばいいし、金銭的な不具合があるのなら行政がサポートすればそれで何とかなりそうな気がする。少なくともあの雨具を見て、「これはないわー」と高校生の時は思ったし、今だって通学中の高校生を眺めながら「これはないわー」と考えている。
いちばん良いのは、選定に関わる人達も、きちんと使って試すことだとは思う。それは理想論かもしれないが、ある種の品の、実用品的な側面は、使ってみなければわからない。

 

ところで自転車通学の中高生、彼ら彼女らは、今でも平気な顔をして横断歩道を自転車で渡ろうと待ち構えている。悪いこと、ずるいことをしている、といった感じではなく、そういうものだと考えているような態度。
横断歩道は歩いて渡る、自転車に乗っているのならば原付バイクなどの“乗り物”としてふるまう、というのがここ最近の交通安全トレンドではないのか。各所で旗を持ち安全運動に邁進する人達や、朝から取り締まりをしている警察官は、あれを見て何も思わないのか。「昔はともかく、これからは違うんだよ」と教える、良い具体例だと思うのだけれど。

 

※写真は本文とは関係ありません

 

自転車はここを走る! (エイムック 2344)

自転車はここを走る! (エイムック 2344)

 

 

三重県→岐阜県→愛知県そして静岡県

https://instagram.com/p/6EhSVCmMRh/

三重県の友人の家に泊めてもらい(多謝)、そして朝ごはんは「Snug」の充実のプレートを愉しむ。パンからグラノーラから全て手作り、こんなに贅沢な朝食は無いと思う。食べて元気になる、そして美味という素晴らしさ。

 

そして予定していた岐阜県観光に行く。
https://instagram.com/p/6EiRAIGMSj/三重県北部から岐阜に行くには、ひたすら堤防沿いを北上すればいい。これは楽で、風景も楽しいが、だんだん飽きてくる。ガードレール無し、中央線も無い道路だから、知らずと緊張していたのかもしれない。高速道路とどちらが良いのかは、判断しかねる(無料だが)。

 

なにしろ暑い。だから予定していたいくつかの目的地は諦めた。主に岐阜市の中心街を巡る。実は行きたかった水族館「アクア・トトぎふ」も断念した。これは開館時間が16時までだったので。せめて17時だったら頑張って行ったのだが。そして旅の〆を水族館で終えたかったから、残念至極という他ない。

思えば時間配分や効率の点では、多くの反省がある旅ではあった。怠惰や準備不足というわけではなくて、事故渋滞などが原因だとしても、でも無駄な労力と予定変更ばかりだった。
しかし人との出会い、という面では素晴らしい旅だったと思う。旧い友人達とはたくさんの話ができたし、今日は岐阜市で面白い若者とも知り合えた。詳細は省くが、個人的には珍しいタイプの旅行だったといえる。

 

https://instagram.com/p/6Eij8imMSw/さて、その岐阜市は、たぶん人生初の訪問となる。
街の規模は静岡市より少し小さい、そして全体としては四日市市をそのまま拡大したような、面白い中心街だった。カメラ女子が雰囲気のある古い商店街を撮影するのにぴったりだと思う。猫もいたし、裏通りも充実していた。
そして食べ物が安い。たこ焼きが6個で200円だった。草餅は1個80円。ただしもちろん、暑い。ぶらぶら歩いているのは老人ばかり、珍しいことに外国人観光客もほとんどいなかった。それから立ち飲み屋やバルやカフェバー、それに炉端焼きのような、チェーン店ではない面白そうな飲食店も多い気がした。お酒を飲む人なら、夜はきっと楽しい。

市内は、自転車での移動が主となる。折りたたみ自転車が大活躍した。
スマートフォンの電池残量の関係もあって、「スマホの地図で目的地を確認。頭に叩き込んで、スマホは切って、目的地に向かう」という方式を採用したのだけれど、確かに電池は節約できるが、初めての(そして猛暑の)土地では、これは大変にリスクが高い事が実感できた。つまり迷うことが多々あった。

疲れるとカフェに飛び込み、美味しいものを食べ、飲み物で喉を潤し、体力を回復する。いや、回復したつもりになっていたが、だんだん身体が妙な感じになってきて、頭だって上手く働かなくなっていた。軽い熱中症だったのかもしれない。アイスコーヒーやコーヒーゼリーやチャイでは補充できない何か、コンビニで買ってがぶ飲みしていたお茶や薄味の飲み物でも足りない何かが不足していた気がする。
そもそも、昨日から炎天下とエアコンの吹き出し口の前(というのはつまり車の運転席のことだ)にばかりいたから、たぶん体調を崩していた。お昼は抜いて、その代わりに飲み物とカフェの甘いもので済ませていたのが悪かった、とも思う。
帰宅した今は鼻風邪っぽくて、「今日はもう葛根湯その他を大量摂取して寝るしかないな」という感じ。

それはそうと、岐阜市は楽しい市街地だった。ずっと行きたかった「やながせ倉庫」は、10年くらい前の「若者・手作り・古いビル・ムーブメント」が継続しているようで楽しかったし、そういうカルチャーが街のあちこちに感じられて、なんだか羨ましかった。涼しくなったら再訪したい。

 

ともあれ、きちんと無事に帰宅できて、そしてそのまま地元の花火大会も見物して、今はもう寝るだけ。楽しい旅だった。お土産も盛り沢山、そしていつもの「気ままな三重県一人旅」とはちょっと違う趣きがあったことも、"収穫”だったと考えている。

 

 

岐阜さんぽ

岐阜さんぽ

 

 

自堕落日曜日

昨日はずいぶんのんびりした。
だから今日こそ、しゃきっと有能に家事雑事を片付け、この夏休みを存分に愉しむ「下地」を作るつもりでいた。

だが、寝坊した。
もうすぐ昼、という時刻に、「どうしてこんなに寝起きっぽいのだろう」と考えていた。どうしても何も、起床直後だから、寝起き的な精神状態なのは当たり前なのだ。

午後からは、街に行き、食べたいものをたべ、買いたいものを買ってきた。
高価なものは買っていないが、でも厳選した出費とは言い難い。では景気の良い浪費かというと、そうでもないのが面白くない。要は、しみったれているのだ。

 

 

そんな日曜日だが、食べたものは美味しかった。

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いつもの「マリアサンク」では、フランス語教室と国際交流をする組織(名前忘れた)とのコラボレーションメニューである、ヘーゼルナッツとレモンの素敵なケーキ(名前忘れた)を食べた。

これは前回食べて、とても気に入った品。味の組み合わせが楽しく、その楽しさがフランス的というか異国的というか、非日常な感じがして素晴らしい。上に細々と乗っている、砂糖菓子などの手の込んだ飾りも、ケーキのキャラクターに合っていると思う。

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買い物(しみったれた買い物)に疲れて、つい二度目のおやつを食べてしまった。
それが「Chipakoya」のかき氷。
手作りの瓶詰めを売る店だけあって、かき氷もまた手が込んでいる。果物の持ち味を活かした、ちょうど良い砂糖の量と煮具合のフルーツソースが素敵。今日はキウイフルーツにしてみた。なんとなく白玉団子をトッピングしてもらう。
他のお客さんで、子供サイズ(価格も半額くらい)を2つ、それぞれ別の味で注文している人がいた。あれはとても格好良い食べ方だと思う。やっている事はただの食いしん坊、欲張りなのだろうが、でも知性的な注文方法だと思った。「只者ではない」と思わせる、そして嫌味にはならない雰囲気を漂わせていた。ああいう人に憧れる。

Chipakoya - キセツノオスソワケ -

 


その後、特に理由もなく、駅南銀座のほうにぶらぶらと自転車を走らせていったところ、お祭りの行列に遭遇した。
今日は「静岡駅南銀座夜店市」の日だった。
飲み屋が多いこともあって、それほど馴染みの無い商店街。お祭りの雰囲気も、町内会の納涼会と、居酒屋街のイベントの中間くらい、といった感じ。こぢんまりとして、手作りの屋台ばかり沢山並んでいて、歩いていてとても楽しかった。テキ屋やヤンキーさん達と酔っぱらいが幅を利かせる祭りよりも、たぶん好きだ。
それに、そういう手作りの祭りだからか、食べ物がとても安い。これでお酒が飲めたら最高だろうなあ、と思える品がたくさん売られていた。
僕は生ハムと土手煮を買ってみた。なぜか「つきたてのお餅」を扱う店がいくつかあって、大根おろしの餅も購入。飲み物が持参した番茶だったのは仕方がない。
そういうものを楽しみながら歩いていたら、昔の知り合いに遭遇。ペルーの人達が運営する「丸焼き鶏とペルー料理と手作りチーズ」の屋台を切り盛りしていた。
この丸焼き鶏が、とても美味しかった。南米の料理でよくある、「塩コショウだけの味付けなのに、どうしてこんなに美味いのか!」という逸品だった。ドラム缶を改造したグリルマシーン(中で鶏がぐるぐる回る。偏芯しているところが工夫点だと推測)も格好良かった。
ペルー風サンドイッチ(煮豚と玉ねぎとハーブ入り)は、素っ気なくも複雑、という不思議な魅力があった。正直、お腹はいっぱい。でも食べてしまえるのだから凄い。
この静岡県在住の方々は、今はチーズ造りも手がけているという。それも1個、買ってみた。フレッシュチーズだから早めに食べたいが、とりあえず冷蔵庫に保管してある。鶏やサンドイッチがあれだけすごかったのだから、チーズだって絶対に美味しい。見た目からは、変な癖などはなさそうな感じがする。明日の朝のご馳走として、楽しみにしている。
しかし町のお祭で鶏の丸焼きは、盛り上がる。見た目が楽しい。“祝祭”って感じがする。焼いているほうは、とても忙しそうだったけれど。

jf-shokuhin.com

 

帰宅して、ぼんやり読書などしていたら、もうこんな時刻。明日から早寝早起きをする。夏休みといってもラジオ体操の義務などは無いのだが(大人の特権)、でもやはり、毎日が自堕落なのは、たぶん良くない。それに早起きよりも夜更かしのほうが、あらゆる作業の効率が落ちる。
というわけで、寝ます。おやすみなさい。今日は食べ過ぎた。

 

 

 

はらぺこあおむしとフレデリックのTシャツ

小規模な消費活動を重ね、結果として散財した。そんな日だった。

午前中は「スターウォーズ・ファンイベント風の小さなマルシェ」に行ってみた。スターウォーズ好きのパン屋さんが、その店頭で行う定期イベントが、今回はSF風。パンとマフィンをいくつかと、ジャムを購入。「暗黒どらやき」は、後で買うつもりでいたら売り切れてしまっていた。

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自転車で静岡の街を散策。
知らない西洋人と、知らない老人に「良い自転車だね」と声をかけられた。赤の他人を呼び止めてまでお世辞を言う人は少ないはずだから、これは素直に喜んで良いことだと思う。
夕方、コーヒーを飲みに立ち寄ったカフェでは「おっ面白いカタチ」「でもなー。小径車って遅いんだよねー」「俺らとは別のところを走ってもらいたいよねー」みたいな事を、知らない自転車乗り達に言われた。赤の他人をつかまえてわざわざ言うくらいだから、彼らスポーツ自転車乗りにとっては「カタチだけの遅い自転車」は、本当に邪魔なのだろう。しかしそういう風に言われても、僕は今後も同じような速度で、同じ「車道の端」を走る。無礼者に合わせようとは思わないし、ルールは「俺ら」だけの為に存在するわけではないので。
自転車乗り、たまーに「漫画みたいに無礼で自分勝手なグループ」が存在するのが不思議。自分の力で非日常的な速度が出せるので、気分が高揚するのだろうか。

 

https://instagram.com/p/4as914GMbu/

昼食は裏路地にある小さなステーキハウスで250gの肉を食べた。

ほぼ肉のみ、付け合せ無し、パンやご飯はメニューにすら無し、しかしファストフード的な低価格という極端な店で、本当に肉肉肉という感じの昼食となった。
クランベリーソースと、多めの岩塩という組み合わせが美味しい。
いつか肉肉肉という気分になったら、また食べに行こうと思う。250gで1000円以下というのは、スーパーマーケットで生肉を買うより安いのではないか。

 

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おやつは、マリアサンクにて「焼いた桃のタルト」を食べた。正式な名前は忘れてしまった。

焼いた桃、ぺったりして茶色くて、見た目は桃っぽくない。でも味は抜群で、香りと食感も面白くて、食べてみる価値のある品だったと思う。
今年度最初のアイスティーにぴったりのタルトだった。紅茶専門店ならではのアイスティー、家ではこうはいかない、という味。量もグラスにいっぱいで嬉しい。

 

https://instagram.com/p/4bxpyfGMYk/

デパートの中にあるTシャツ専門店で、「はらぺこあおむし」と「Frederick」のTシャツを発見。偶然、通路を歩いていて発見した。

2着で4000円。昔は、絵本のコラボTシャツといえば高価なのが当たり前だった。ただのプリントではなく、刺繍でこの価格。しかも余計なロゴはほとんど無し。良い時代になったと思う。
どういうわけか、店員さんは「はらぺこあおむし」を「カラフルな、キレイな青虫」と言っていた。はらぺこあおむしを知らないのかもしれない。同様にFrederickを「ねずみちゃん」と言っていた。
僕は思うのだが、こういう商品を手に取る人というのは、それなりの思い入れを持っていることが多いので、ぜひ言葉遣いには注意してほしい。ディズニーランド・フリークの前で「犬(グーフィー)」とか「飼い犬(プルート)」とか言ったら、戦争が始まってしまう。
僕は穏やかな甘党紳士だから、ほんの少しの違和感は飲み込んで、にこやかにTシャツ2着を購入したが、その辺りの配慮こそ、21世紀前半に人類が絶滅しないための第一歩だと考えるのだ。

 

そして夕方、和菓子屋「大黒屋」で買ったあんこ玉を、今から食べる。
この店は面白いので、いつかきちんと書こうと思う。
小さな店で、カウンターから自分で選ぶ形式、どのお菓子も100円程度という安さ。僕はこの店の塩豆大福と胡麻胡桃大福が好き。
あんこ玉は6個で300円、とても愛らしい。思わず冷抹茶を作ってしまった。夜なのに。

 

 

なんとなく価格のことばかり書いたのは、思い切って買った本が、値段のわりに「大ハズレ」だったから。厚くて豪華で、でも内容が薄いという残念な本だった。これが今日の“散財感”を際立たせているのだと思う。
少しの反省と、いくつかの満足感を胸に、今夜は夜更かしする(有頂天家族を読む)。まあ、悪い休日ではなかった(昼に買った本は返品したい気分だが)。

 

 

 

フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし

フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし

 

 

 

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旅でした(三重県菰野町と四日市市)

思い返すと、短く質素ながらも、これはリゾート旅行だったのだと思う。
昨日今日と、三重県四日市市菰野町に行ってきた。

https://instagram.com/p/2U8ZQymMbI/

 

三重県は、以前、仕事で住んでいた土地。そして行った場所も、ほとんどがその頃にお世話になっていた・お気に入りだった店ばかり。いつもは日帰りで済ませてしまうが、どうしても「お決まりのコース」ばかりになるし、ゴールデンウイークの渋滞も避けたかったこともあって、今回は宿をとり1泊とした。

泊まったからといって、では新しい店の開拓や、あるいは観光をしたかというと、全くしていない。例えば津市や鈴鹿市まで行くのも、「混んでそう」と避けていたら、やっぱりいつもの「お決まりのコース」を巡っただけだった。

それでつまらないかというと、全然そうではない。
ここまでのんびりできた旅行は久しぶりかもしれない。先々月の沖縄だって十分にリラックスしたのだが、それでも旅程は組んでいたし、行きたくても断念したところや、迷って無駄にした時間があった。

今回の目的地は、なにしろ、前に住んでいた土地である。特に宿をとった近鉄四日市駅前周辺は、日常の買い物でよく訪れていたところ。もちろん見知らぬ店も増えてはいるのだけれど、この「だいたいわかる」感覚は、気持ちの余裕に繋がる。旅先だからできることが制限されていることも、時間が余る要因となっている。

で、がつがつせずに、お気に入りの店で美味しい物を食べ、素敵な買い物をして、ほんの少しだけ「新しい場所」に行き、あとはのんびり自転車に乗ったり散歩をしたり読書をして過ごした。
これはもう、リゾートライフといえる。
あのケミカル・インダストリアル・シティYOKKAICHIでリゾート気分になれるのは、現代では珍しいのではないか。戦前は海沿いが保養地だったと聞くが(競輪場近辺にその名残がある)、今はもう観光する街ではない。ビジネスホテルは連休中が閑散期ということで、宿だって安かった。

 

菰野町は観光地でもあるので、それなりに賑わっていた。
今回、ものすごく久しぶりに、CafeSnugの周囲を折りたたみ自転車で散策した。ゆるい坂と緑と広い空、誰も通らない道が続く、なかなかおもしろいコース。のんびり回るには最高だった。水路には水が豊かで、麦の穂がさわさわと揺れ、風が涼しい。

今回は「アクアイグニス」という施設に行ってみた。
片岡温泉をリニューアルして、お洒落にして、素敵な品を売るようになった、そんな感じ。なかなか悪くない。撮り方によっては、雑誌「Pen」に載せても通用しそう。「道の駅」的な格好悪さを発生させそうな施設なのに、頑張って上質感を出している、そんな印象。これからもこの路線で行って欲しい。
混んでいたのと、もともと温泉には興味が無いので、入浴はしなかった。
高価な線香花火を買ってしまった。たぶん浮かれていたのだろう。

 

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「Snug」では、昼食とコーヒー、翌日の朝食を楽しんだ。

食事は手が込んでいて、ちょっとだけ普通じゃない工夫がしてある。そして野菜が美味しい。ケーキは見た目が素朴で、でも酸味やスパイスが効いている。単に「ほっこり」なだけではない洒落っ気や非日常感が、この店の持ち味。

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「ふじっこぱん」では、ドーナツをいただいた。
天然酵母パンの店が作るドーナツは、噛みごたえがあって生地に味がある、一般のドーナツとはちょっと違うのだがドーナツとして美味しい、そういう不思議な品だった。きな粉と砂糖が良く合う味。

「雑貨屋Novi」で購入した文具、特に付箋は、今思うと使い途が無い。これぞ雑貨の真骨頂、という気がする。素敵な封筒も購入。行く度に新しいものに出会える、小さいけれど良い店だと思う。

 

松本駅近くの絵本専門店「メリーゴーランド」と、「Sido boulangerie」は、いつも必ず行くところ。
メリーゴーランドでは姪への絵本と自分用の本、Sidoではパンをどっさり購入した。
Sidoは夕方に行くと売り切れの品も多い。今回はカヌレを買えた。カエル型のクリームパン(見た目も味も良い)も購入できた。

 

https://instagram.com/p/2TErF7GMcS/

夕食は「骨付き鶏」を食べに、「かもん」へ。今回、数少ない新規開拓。
味付けは濃いが、肉の味も濃い。特に「親鶏」を選んだので、噛むのに力が要る。いつか「親鶏」を食べてみたい(スーパーで売っているのは、ひな鳥か若鶏)と思っていたので、これは良い機会だった。噛みごたえ十分、味は抜群に良かった。この店は、またいつか訪れたい。

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夜は「radi Cafe apartment」へ行った。雰囲気のある古い商店街の、素敵なお店。

コーヒーは濃いめ、ガレットは焼きリンゴ味。
カフェかくあるべし、というお手本のようなお店。
食べたいものが多すぎて迷う店でもある。

 

夜、本当に久しぶりに、自分からお酒を(買って)飲んだ。
たぶん10年ぶりくらいだったと思う。
シードルを林檎ジュースで希釈した、たぶんアルコール度数1%程度のものだったが、でもやはり珍事ではある。
なにしろ(繰り返すが)リゾート気分なのだ。酒くらいは仕方がない。それが狭いビジネスホテルのシングルルームだったとしても、別にかまわない。要は楽しかったのだ。

 

 

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行きも帰りも、心配していた渋滞には遭遇せずに済んだ。

ちょっと拍子抜け、でも有り難い。疲れは皆無、もう片付けも終わっている。
車の走行距離は420km、燃費は25.6km/Lだった。

 

 

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