ゴールデン微熱ウイーク

ほんの少し頭痛がして、頭がぼうっとして、なんとなく熱っぽい。
大した体調不良ではない。

納屋の片付け、部屋の大掃除、本の整理に服の選別、庭仕事、そういう埃っぽい作業を多くしたので、アレルギー的な何かが起こっているのだと思う。全体的に鼻炎や喘息を思わせる症状だ。

ちょうど親戚家族が遊びに来ていて、普段なら彼ら(特に彼らの子供達)の相手をするのだけれど、今日は遠慮させてもらった。
感染を考えて、というわけではなくて、ちょっとのんびりしたい状況だと判断したので。

昼には久しぶりの「喫茶の坩堝」へ行ってきた。
苺とプリンの盛り合わせを食べ、酸味の強いコーヒーを飲んだ。
この店、相変わらず雰囲気に馴染めない。
こだわっているとは思うがコーヒーは普通。
食べ物も「あと少し何かが足りない」と思う。
メニューブックのデザインや文面が垢抜けない。メニュー名の表記など、いつも「なんだか違うよなあ」と思ってしまう。
そもそもレトロ喫茶や昭和っぽいものをインテリアに取り入れているわりに、「そういうの好きな個人店なら、もうちょっと凝れるよねえ」と思わせるものばかり並んでいる。まさかヴィレッジヴァンガードでレプリカを買っているわけではないだろうけれど、なんとも素人っぽさが溢れている。二昔前のクラブイベントでは、昭和歌謡を流すものの在り来たりすぎて外した(もしくはルパン三世辺りを使って外す)人達が続出したが、ああいう安直さが装飾にも並べられた本にも感じられる。もちろんBGMにも。
僕はその方面のマニアではないが、「好きで選んだものを揃えた結果の昭和喫茶風カフェ」ではなくて「昭和喫茶風カフェをやりたくてそれっぽいものと定番を並べたカフェ」の水準なのは、どうにも惜しい。観光地の似非民藝茶房じゃないんだから。

マニア店主の自意識を押し付けるバランス感覚がおかしいカフェとは違うし、企画会社と地元資本が組んで作ったカフェっぽいお店でもない。こだわりを謳う部分がこちらの考える水準以下、そんなレトロ喫茶はなかなか出会えるものではない。
チェーン店はちょっとなあ、という気分の時に1人で行くには良いお店。ただし、この方面にそれなりの興味がある友人を連れて、という状況で連れていくには躊躇われる。そういう意味では残念で、やっぱり馴染めないのだった。

とはいえ地方のベッドタウンにおいては、難があっても水準以上の飲み物と食べ物が供されるお店は貴重である。
勇気を出して(本当に)古い喫茶店に入ると、そりゃあもうがっかりさせられることがほとんどなので。近くには市民公園もあるし、隣には書店もある。大好きで通うわけではないものの、ふらっと入って読書に耽るには良いお店だ。BGMの音量をもう少し絞ってもらえれば言うことはない。

 

体調が崩れ始めたのは「喫茶の坩堝」に行った後。
夕食の前から「念の為に安静」モードになった。

 

折れた竜骨 上 (創元推理文庫)

折れた竜骨 上 (創元推理文庫)

 
折れた竜骨 下 (創元推理文庫)

折れた竜骨 下 (創元推理文庫)

 

 


では寝ます。先ほどまで読書をしながらうとうとしていた。
今から本格的に睡眠。
微熱はバファリンで収まりつつある。すごいなバファリン

 

 

 

 

突然の雨に打たれて

さあ帰宅、という時間に強い雨が降ってきた。
いつもはきちんとしたアスファルト敷きの駐車場に停めている車が、今日は設備工事のため草だらけの空き地みたいな場所にある。
草野球はできないが走り回るには不自由しない、それくらいの草の量と凸凹。だから雨が降るなかを走ると、見えない水たまりに足を突っ込むことになる。
キャンバススニーカーがびしょ濡れになってしまった。

 

 

帰りの車内で考える。
このキャンバス地のスニーカー、いかにもアメリカンカジュアルという雰囲気がある。例えばコンバースアメリカ発のブランドだ。
アメリカの人達は、雨に強いのだろうか。あまり豪雨に遭遇しない地域で発展したのだろうか。

映画を観ている限りでは、西洋人は雨に無頓着という感じはする。
びしょ濡れ帰宅して、そのままベッドに(靴を履いたまま)倒れ込むのは当たり前だ。イギリスに住んだことのある知人が言うには、からっと乾燥している土地では、服のまま寝てしまっても、日本ほど不潔な感じの寝起きにはならないそうだが。僕など、昼寝の時でも外出時の服は抵抗があるのだけれど。

 

仕事で、むきー*1と怒りたくなる時が数回あったけれど、ともかくこれで連休である。新入社員にとってもようやく一息つけるタイミングではないか。なかなか上手くできている。
でもひとつ日本国の欠点として挙げておきたいことがある。これは小学生の時から延々と言い続けている。
ゴールデンウイーク後、1ヶ月以上も祝日が無いのはおかしい。
だってそうでしょう。
連休でのんびりして、その後にいきなり長く働いたら、身体も心も大変ではないか。長く休んだ後は少しずつ負荷を高めていくのが常道だろうに。
世の中は「○○の日」が溢れている。僕の車は、デフォルト設定ではその日最初の運転時に「きょうは、まんねんひつの日、です」と教えてくれる。毎日が何かの記念日なのだ。ならば、6月に祝日がひとつふたつ増えても良いのではないか。国としての宗教があるわけではないのだから、単に「休日」でもかまわない。

今からそんなことを考えるのは、この連休にどこかに行く予定がまるで無いからでもある。まあいいや、6月には有休と組み合わせて遊びに行こう。どこに行くかはこの連休中に考える。

 

 

 

 

今週のお題ゴールデンウィーク2018」

*1:比喩です。勤務時間内には、むきー!と叫ぶことはないです。あくまで脳内の仮想猿が吠えるのです。

止血の心得とさよならハンカチーフ

昼休みに職場の周囲を散歩していたら、小学生男子が血をだらだらと流しながら泣いて歩いていた。地面にぽたぽたと垂れるほどの出血。

これはどういう事態なのかと少し緊張する。
とりあえず話を聞くと、段ボールを拾って遊んでいたら、端で手のひらを切ったとのこと。なるほど紙で切ると痛いし、血も出る。

まあ、深い傷ではなくて良かった。
幸いなことに「富士山の天然水」を買ったばかりだったため、それで全体を洗う。それから、綿の手袋(新品未開封:仕事で使うのでポケットに入れたままだった)とハンカチで全体を押さえて止血をする。

血さえ止まれば子供だって落ち着く。
学校は休んで誰かの家に泊まっていると言っていたので、それでは気をつけてと見送った。

今になってハンカチのことを思い出した。
特に惜しくはない。無印良品か何処かで買った、どこでも手に入りそうな品だ。たぶん旅先で必要にかられて、あるいはセール中に衝動買いしたものだろう。
ただ、相手の親御さんが気にするのではないだろうか。
明らかに古ぼけた(しかし清潔なことは確かだ)厚手のハンカチ。これが漫画ならば名前が刺繍されているのだろうが、残念ながらそんな気の利いた設定は適用されない。

怪我をしていて気が動転していたことを差し引いても、やや幼く、不安定な雰囲気の男の子だった。変な怒られかたをしていなければ良いのだが。

 

 

思い返すと、ただの水を買ったのも珍しい偶然だった。
散歩して、気まぐれにコンビニエンスストアに立ち寄った時点で、普段はしない行動だった。そして、暑いから水かコーヒーを買おうとケースの前に立った時は「強炭酸水」を選ぶつもりだった。だがしかし、他のお客さん達が「めっちゃ流行ってる!ばか強い!やばい!」とその炭酸水を指して騒いでいたせいで、今日は買う気が失せたのだった*1
あの時に強炭酸水を買っていたら、あのちびっ子の手を洗うことができなかった。あれで傷を洗ったら虐待である。

 

 

ともかくそんな昼休み。
午後の仕事を再開したら、手首に血が付いていて、同僚に驚かれてしまった。そこで昼休みの出来事を話したところ、どうして平気な顔で黙っていたのかとさらに驚かれる。
面白い話ではないし、子供が怪我をするのは珍しくもなく、洗って押さえたら血だって止まってしまった。昼に散歩をすればお年寄りが挨拶をするような田舎なのだ。他人とのふれあいも日常のひとつ。
頻度は低いものの、ただ滅多に無いだけのことだ。積極的に話すことでもないだろう。僕自身が、血と血の話が苦手なところもあるし。
ただ、平気だったのは確かだ。歳のせいか、子供のトラブルに関してはそれが見知らぬ相手ならば完全に「大人」として接することができる。一緒になって騒ぐことができない。そして、騒がないならば心もそれほど波立たない。甥や姪が怪我をしたら、きっとこういう風にはふるまえない。

そんなわけで本日の日記はこれで終わり。
同僚に雑談では伝えないが、日記には書く。他に書くことも無いので。

 

 

あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

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お題「今日の出来事」

*1:最近は迷ったら炭酸水を買う。強い炭酸水も好きだ。甘いソーダの類は数年に一度飲むだけ。

さようなら4月 レディ・プレイヤー1とよつばと!と天空のマルシェについて。

https://www.instagram.com/p/BiLX6fwhMmB/

映画「レディ・プレイヤー1」を観た。
ケーキも食べた。
静岡の駅ビル「パルシェ」の屋上で開催された「天空のマルシェ」なるイベントにも参加した。これはまあフランス風というか何というか、いわゆるマルシェである。デパートの屋上というのが実に楽しい。

今日の出来事を、こまごまと書いていきたい。だがしかし、もう寝る時間が迫っている。
だから日記はここでおしまい。
4月、色々あったなあ。5月初旬もあれこれと忙しそう。中旬と下旬も、もちろんばたばたする。幸いというべきか、それ以後のことはさっぱりわからない。仕事も、私生活も。

 

https://www.instagram.com/p/BiLzTZTh8sr/

 

それにしても「笠井珈琲店」の「ラズベリ」は美味しかった。ラズベリー味のバタークリームが全て、みたいなケーキで、どういうわけか他の品より安い。酸味と、こっくりしたバタークリームが不思議な味わいとなって楽しめる。

ではおやすみなさい。
全然関係無いけれど「よつばと!」の最新刊が予想以上に面白かった。何年も単行本が出ていない漫画ってたいてい何かしらの欠点が生じるものなのだが。

ああ、やはり長く書いてしまう。これはいけない。これでは睡眠不足になる。だからやっぱり、おやすみなさい。

 

よつばと!(14) (電撃コミックス)

よつばと!(14) (電撃コミックス)

 

 

 

 

寝連休

寝正月、という言葉がある。予定を決めない長い休みには、どうしても寝て過ごしてしまうものだ。
ならば今日の自分は、寝ごるでんうぃく(ねしょうがつ、のイントネーションで)だった。たぶんゴールデンウイーク全般にわたり、寝て過ごすだろう。

 

外出はした。
図書館で本を返し、ついでに書店に寄り、チェーン店のカツ丼屋さんでとんかつ定食を食べてきた。葱塩とんかつ、なかなか美味しかったです。

それから藤枝市の「カフェ・ド・モエ」へも行った。
家の用事で藤枝市内に行ったのだが、どこに行っても人が多くて、自転車でさらっと走りたい気分がどんどん萎えてしまったのだ。だから連休でも特別な混雑をしないであろう「モエ」に寄ることに。
遅めのランチの時刻でカレーの良い香りがしていたが、僕の中ではケーキカフェである。
ちょっとおばさんぽいものの、ケーキ自体はとても美味しいし、お店の雰囲気も良い。暮しの手帖を読む人なら好ましく思うのではないか。

 

今日はオレンジが使われた優しい甘さのババロアっぽいお菓子(名前を忘れた)と、今月のコーヒーを注文。コーヒーは「桜」という銘だった。
ゆっくり食べて、読書をして、と休日らしい時間を過ごした。
しかしあの店で「ゴジラ」の小説を読んだ人間がどれほどいるのだろうか。もしかして自分が初かもしれない。

 

 

 

昨年公開の「GODZILLA怪獣惑星」のスピンオフ小説。
映画の状況に至るまでを複数の人物による証言で浮き彫りにしていく。この映画がそうだったし、最近の怪獣映画やマーベル作品でもよくある、「実際の記録映像と、記録映像風のそれっぽい荒唐無稽を組み合わせて世界観を補強する」タイプのオープニングが大好きな人は、きっと楽しめる(アメリカ版GODZILLAキングコングは秀逸だった)。



細かいファンサービス(怪獣映画マニア向け)や映画を観た人なら気付く仕掛け、それから映画では十分に語られなかった世界設定も丁寧に盛り込まれていて、ライトノベル以上だが本格SF未満の読みやすさですいすい進むことができる。
Amazonのセールで手に入れた小説だが、意外と拾いものだった。さらっと読んで楽しんでおしまい、という娯楽小説のお手本。

 

 

困ったことに今もまだ眠い。
部屋の片付け、その他の雑事や懸案を全て放り出しての睡眠を続けたせいか、なんとなく落ち着かない。たぶん、いま寝たら夜中に目覚めて困ってしまう。だから頑張って起きている。
しかしどうしてこんなに眠いのだろう。

 

安眠チェッカー 3枚

安眠チェッカー 3枚

 

お題「今日の出来事」

お題「今日のおやつ」

 

 

ぐだっと無印

半日だけお仕事。
なにしろ小さな会社だから、少しパソコンが使えるというだけで社内LANやプリンタの設定まで担うことになる。「低レベル小規模システム責任者」みたいな資格と手当が欲しいところ。
でも休日だから電話もかかってこないし、オフィスには人も少ないし*1こういう時でないとネットワークの設定なんて進まない。
想定よりも捗らなかった(進捗7割程度)けれども、まあ有意義な休日出勤と言えるのではないか。

 しかしサーバー(といってもNAS)も設定が簡単になったものだ。しかも安い。えっこれでいいの、と思ってしまう部分がたくさんある。自宅用にも買おうかしらん。

 

午後はまず「まぜめん」なるものを食べた。
これは友人から教えてもらったお店「池めん」の名物(?)。名古屋の台湾ラーメンからスープを無くたようなこってりした食べ物。名前の通り、混ぜてから食べる。

美味しいのだけれど、味が濃くて脂も強くて、それだけを食べ続けるとやや飽きる。友人のアドバイスに従い葱をオプションで加えても、まだ味が強い。
これをおかずにご飯が食べられそうだな、と考えつつ周囲を見ると、みんなごはんをお茶碗に用意していた。
お店の片隅に、ご飯と漬物(辛子高菜漬け、紅生姜、たくあん、キムチ)そしてスープのセルフコーナーがあり、ビュッフェ形式で自由に食べることができる。そしてカウンター上の「食べ方*2」にも、ごはんを最後に投入せよ、とある。

とはいえ僕はもう麺だけでお腹いっぱいで、ごはんまで食べる余力がお腹に無かった。麺は太く、量もたっぷりあった。

全然関係無いのだけれど、この店ではその「台湾まぜめん」に卵黄を写真の如く載せるわけだが、それでは卵白はどこで使われているのかと考えると夜も眠れなくなってしまう(比喩)。食券機形式ということで席に座るとメニューが無いので、気になっても推測に限りがある。シフォンケーキでも売ればいいのに。 

 

お腹はいっぱいだけれど、おやつはきちんと食べる。鍛錬により別腹を備えることは甘党紳士の基本である。
今日は焼津市の「あおば」で蓬入りの鯛焼きを購入した。ヨモギが入ると色合いがなんだか変な感じだけれど、香りはとびきり良い。同じ餡なのに、ちょっと高級な感じがするのはなぜだろう。

 

ポケットに静岡百景

ポケットに静岡百景

 

 

 

夜には無印良品へ行った。
というか、前職での同僚が買い物のアドバイスを求めて連絡をしてきたので、一緒に家電や収納を選んだのだった。
さきほどそれらの設置まで済ませて帰宅した。

連休の初日。なんだか疲れていて、全体にぐだっと無計画に過ごしている。書店には行った。というか、昼に街の本屋に行き、夜には無印良品の入っているショッピングモールの書店に行った。そしてどちらでも本を買った。
無印良品では自分の買い物もしたので、ちょっとした散財となってしまった。しかしうん、サーキュレーター(卓上)は必需品なので無駄遣いではない。今はセール中で1割引、それに展示品で少し安くしてくれた。

 

よつばと!(14) (電撃コミックス)

よつばと!(14) (電撃コミックス)

 

 

では寝ます。
昼寝をしたせいでいくらでも夜更かしできそうだが、でも寝る。
睡眠こそが明日からの活力に繋がる。休日は特に大事。
長く生きていると、それくらいの事はわかってくる。それほどゴールデンではないものの、いちおう連休なのだから精一杯活用したい。

お題「ひとりの時間の過ごし方」

お題「今日の出来事」

 

*1:他社のオフィスに間借り中で、その他社は通常営業。休みをとる人も多いが、何人かは出勤していた。

*2:この種の、揃いの黒Tシャツと頭にタオル系のラーメン屋さんは、どう食べるかの殴り書き筆文字による説明が必ず貼られている。筆文字ではない場合は、いかにも素人がパソコンで作りました、って感じの紙となる。内容としては「にんにくを心ゆくまで追加するべし!」みたいなものが多い。幸い、この店はそこまで“酔って”いない。

もう思い出せない

最近は平日が忙しく、書籍の多くを電子版で購入している。
特に小説、文庫本で出ているようなものはほとんど電子書籍のほうを選ぶ。

仕事で沢山の本が必要なのだが、それらは基本的にネット通販で買う。仕事の本は基本的に「この本を読むように」あるいは「この本は役に立つから、経費で買いましょう」と上司が奨めるのだ。小さな会社だが、役員の全員が本好き。そういう、著者や題名がわかっている本はWebで検索してぱぱっと買うに限る。みんなで回し読みするので電子版は適さない。精算手続きも楽だし。

 

Kindle Paperwhite、電子書籍リーダー、Wi-Fi 、ブラック

Kindle Paperwhite、電子書籍リーダー、Wi-Fi 、ブラック

 

 

ほんの数年前までは、本は紙で買うのが当たり前だった。
かなり忙しい時でも、それこそ身体が疲れている時でも、仕事の帰りには頻繁に書店へ寄っていた。ひとつの息抜きとして、書店で過ごす時間が大切だった。

今はその、仕事帰りの寄り道がほとんど無い。
どの書店よりも家のほうが近いし、最初に書いたように電子書籍が手っ取り早い。残業そのものは昔より減ってはいるけれど、家を通り過ぎて寄り道する意欲があまり湧かない。それならば散歩をする。

 

 

 

身体を使う仕事(といっても化学の実験や機械操作の類だが)をしていた時のほうが、仕事帰りの寄り道は頻繁にしていた。気が張り詰めていたのだろう。
会議やメール返信や顧客対応だってもちろん気苦労の塊だ。肩だって凝るし、ため息も出る。夕方にはもう“電池切れ”みたいな状態になる。
でも、失敗しても怪我をする訳ではない。機器の破損や周囲のスタッフへの取り返しのつかない迷惑になる訳でもない。
転職して、総務と企画と経理の仕事に就いてからは苦労の連続だ。しかし、今までずっと、容赦の無い物理現象に直接対峙してきた身としては、心の何処かで「相手は人間、なんとでもなる」と思っている。ホワイトカラーの仕事を軽く見ているのではなくて、苦労の質が違うのだ。

 

 

というわけで、昔の切実さを持って“息抜きの時間”を求めずともなんとか暮らしている。
そう、昔はきっと切実だったのだ。当時はそんな風には思っていなかったとしても。
今も当然、週末に書店に立ち寄ればそれなりの時間を過ごしてしまう。電子書籍端末を活用しつつも、逆に今までは棚に戻していた「紙でこそ手にしたい本」を積極的に買う傾向にあるから、実際に本屋で使う額はそれほど変わっていない。
昔と変わらず、本屋は好きだ。
しかし考えてみると、あの頃の気分を正確には思い出せない。
あの時にどんな事を考えて、仕事帰りにぼうっと書店を巡っていたのか、推測はできるが、まるで覚えていないのだ。
不思議なものだ。とても楽しかったのは間違い無いのだけれど。

 

「メタルカラー」の時代

「メタルカラー」の時代

 

 

 

東京日帰り出張

たった2時間の会議に、往復3時間と少しをかけて参加した。
普段ならばTV会議で済ませるけれど、細部を詰めておきたいこと、そして上司と小声で話すこともあったので、特別に申請をしたのだ。

上司(といっても社長や副社長)としても、今日は来たほうが良いタイミングだと考えていたらしく、一昨日に半ば直談判の勢いで参加の意思を伝えた時に、すんなり通ったことはなんとなく拍子抜け。
とはいえ、仕事の重要さをきちんと判断できるようになったのは、我ながら成長である。

訪問先は東京のビジネス街。浜松町、初めて訪れたけれど、特に駅隣接の「世界貿易センタービル」は趣と活気が両立していて素晴らしい。時間が合ったら探検したい。

 

東京高層夜景

東京高層夜景

 

 


昼ごはんは「移動式お弁当屋さん」でお弁当を買った。
車の後部にお弁当を乗せて街にやってきて、働く人たちが行列を作っているあれ。実は自分で買って食べるのは人生初だった。
さすが東京である。
スペイン料理のお弁当だった。
しかも「パエリア風炊き込みご飯」みたいなアレンジがされていない、パンとチーズと魚料理と野菜の煮込みと小さくて甘いドーナツのランチボックス。スペインでそのようなお弁当が食べられているのかは実際のところよくわからないけれども、しかし美味しかったので満足。

出勤して少し仕事をして、新幹線で東京に行って、ご飯を食べて会議をして、また新幹線と電車を乗り継いで戻ってきて、職場で少し仕事をして、それで勤務時間が終わってしまった。

せっかくの大都会だというのにお土産も買わず*1寄り道もせず。
でも品川駅で鳩サブレーを購入できたのは収穫だといえる。鳩サブレー(10枚入り)、何枚かは同僚達に配ったが、残りは丁寧に食べていきたい。

 

どういうわけか、今日は完全に「週末の気分」だった。夕方に気付くまで、かなりの確信の元で「数日間の休みに備えた仕事の整理」を進めていた。実のところ今だって少しだけ週末気分だ。
明日はきちんと起床しなければ。

 

真上から見た 狭くて素敵な部屋カタログ

真上から見た 狭くて素敵な部屋カタログ

 

 

*1:とはいえ東京の大型駅に溢れる、土地にも歴史にも関係が無い故に東京土産らしさが生じているお菓子、例えば「東京ばな奈」やナントカチーズタルトの類は、もとより僕の守備範囲ではない。

水割りスポーツドリンクと蒸留水

滅多に買わないスポーツドリンク。ペットボトル入りのものを1本貰って、飲まずに冷蔵庫に放置していた。

そのまま飲めばあっという間に500mLを消費してしまうが、特に水分補給が必要でない夜には、これを水で割ると丁度良い。

100mLの水に80mLのスポーツドリンクを混ぜて氷をひとつ。レモンを絞って完成。これをちびちび飲む。なんとなく塩っぽい味が好きなのだ。

だから何なのだ、という話ではある。
我ながら変な飲み物を開発してしまった。
利点は経済的なことか。味については、本当に好みとしか言いようがない。ただしこの味は、ごくごく沢山飲むには適さない。
夜に少しずつ、例えばこうして日記を書きながら楽しむための味になっている。

 

ところで「酒をスポーツドリンクで割ると酔いやすい」って与太話は大昔からあるけれど、あれは「生理学その他の理解度を試すための嘘話」だと何かの本で読んだ。理系の学生なのにそんな話を信じていたら、周囲から(あるいはゼミの教授から)馬鹿にされる。
そういう、ちょっと意地悪な意味合いがある嘘がいつの間にか都市伝説的なネタに変わった。「ちょっと考えればわかるだろう?」という奴である。

同様に「蒸留水・純水を飲むとお腹をこわす」という話もある。
これは「学んだことを活かせない馬鹿」センサーとして生み出された情報であり、さらに「ふざけ半分で高価な水を無駄遣いさせない為の知恵」であり、そして「研究室にあるものをみだりに飲むな」という安全策だと聞いたことがある。どこか狂言の「附子」に近い、かもしれない。
しかし企業の研究室に勤めていた時は、血液型性格判断と同じくらいには信じられていた。「蒸留水には悪質な病原菌が入っている」と語る古株の社員さんもいた。いわゆる研究員の地位にいる人たちは笑って何も言わない。僕は誰も見ていない時に、こっそり飲んでいたけれど。だって長い実験中に他に水分補給できる場所が無かったから*1

 

 

では寝ます。明日は早い。東京に出張するのです。
午前中の会議に出席するとなると、やや面倒な距離感。ちょっと早起きするだけなのだが、しっかり早寝はしておきたい。

 

 

大塚製薬 ポカリスエット スクイズボトル

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大塚製薬 ポカリスエット イオンウォーター 900ml

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*1:科学全般の知識がそれなりにある自分だからこそ研究員さんには見逃してもらえていた。何も知らない人が同じことをしたら、きっと透明な薬品をぐいっと飲んでいただろう。

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