まるい鯛焼き

丸い鯛焼きを食べた。
寸法はどら焼き程度か。でも餡の量はどらやきの2倍くらいありそう。かなりずっしりしている。
薄い筒型というか円盤型というか、ちょっと他では見ない形をしている。

https://www.instagram.com/p/Bc13WWgHfIm/

 

僕はこの鯛焼きが好きで、たまに思い出して買いに行く。
JR藤枝駅から徒歩で10分程度か。北口を出てひたすら真っ直ぐ歩く。「ホテル・ルートイン」を過ぎたあたりで左折したら、その突き当たりにある。定休日も多いし、なんとなく休業している時もあるから(品切れもある)、確実にまとまった量が欲しいのならば電話連絡が必要かもしれない。

この店の近くには「沖縄食材と料理を扱う写真店」がある。「イタリア軒」というラーメン屋さんもある。なんとなく奇妙な趣がある一角だと思う。風景は普通だから、どちらかといえば地図を眺めて感じる奇妙さなのだが。

とにかく美味しい鯛焼きなのは確か。
この店ならでは、というのならば白餡。しかし今日の小豆餡は、しっかり上品な粒餡で、冷めると羊羹のようなすっきりした甘さになるので、どちらを選んでも間違いは無いだろう。

 

ハンギョドン 大人Tシャツ

ハンギョドン 大人Tシャツ

 

 

月曜日からこういうものを食べてしまった。本来ならば、木曜日あたりに心を暖めるために食べたいもの。とはいえ、やはり焼きたてがいちばん。もっと言うと、焼きたてを買って、夕方に冷めたものを食べるくらいが良い感じ。疲れを癒やすアイテムにするのは勿体ない。

 

 

いとしいたべもの (文春文庫)

いとしいたべもの (文春文庫)

 
東京のたい焼き ほぼ百匹手帖 (立東舎)

東京のたい焼き ほぼ百匹手帖 (立東舎)

 

 

ほんのりと風邪気味

用事を済ませて帰宅して、なんだか頭が重い感じがして、これは寝不足ではないかと1時間だけ寝たところ、どうやら風邪っぽいことが判明した。

咳もくしゃみも無く、体温が少し高くてぼうっとする程度だから、きちんと対応すれば何とかなるだろう。

 

全然関係無いが、先日の出張で見かけた宮脇書店の本店。なんとなく写真を撮ってしまった。中は普通の「県庁所在地にある商店街の本屋さん」でした。それほど広くは無いけれど、看護や資格取得の本はとりあえずここで買う、みたいな感じ。

本当は今日、年賀状を仕上げたかった。
しかし友達に頼まれた年賀状イラストを先に進めたら、自分のほうはまるでやる気が湧かなくなってしまった。
こういう時は寝るに限る。いや、今寝たら夜中に目覚めてしまうから、頭と身体を使わない娯楽をしてのんびり過ごすしか無いのだ。
具体的にはレザークラフトの型紙を作ろうと考えている。あれは“作業”なので、脳をそれほど使わない。アイデアスケッチを心身不調の時に行うと、どうしようもないものが出来上がるが、そのスケッチに寸法を当てはめ、糊代や縫代を加える型紙作りは失敗がほとんど無い。

 

アショカチャイマサラ 80g

アショカチャイマサラ 80g

 

 

今はジンジャー・チャイを淹れているところ。
カフェイン抜きの紅茶にシナモンやカルダモンの粉(あらかじめ混ぜてある)をどさどさ入れて、生姜の砂糖漬けも放り込み、長く放置すれば出来上がり。真空構造のコップを使えば冷めずに濃く作ることができる。なんだか薬みたいな感じだが、個人的民間療法みたいなものとして、今日はこれを飲む。

 

 

 

映画「KUBO」と、コーヒーとガトーショコラとアイスコーヒー。



映画「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」を観た。
絶賛の声はあちこちで聞くし、どんな作品かは予告編を観ればだいたいわかる。だから詳しくは書かない。
コメディーのタッチはディズニー的アメリカ、表情や言い回しも欧米風の、不思議な日本世界。しかし今までのこういう作品での評価、「うん、日本のことをよく理解している」を飛び越えて、誰も観たことのない世界を作り上げていた。
ストップモーションの風合いも素晴らしい。ピングーのようなぎくしゃくした味のある動きではないし、かといってCGアニメの「カメラワークも特殊効果も何でもあり」でもない。あの世界のためには必要な手間と時間だったのだろう、という事だけがわかる。

少年が旅をして、敵を倒し、というだけのお話になっていなかったのも良かった。敵がいても、それをどう倒したのか、といった描写は驚くほどあっさりしている。むしろ「物語についての物語」が映画の主軸になっている。

個人的なランク付けでは「S級」である。つまり、万難を排して鑑賞すべき作品だった。

今日は無理をして観に行った。頑張った自分を褒めてあげたい。

 

 

 

 

 

 

https://www.instagram.com/p/BcwD8Z3HysW/

 

というわけで、良い気分でおやつの時間を迎えることができた。
「笠井珈琲店」にてコーヒー(クリーム抜き)と1/2アイスコーヒーと、それからガトーショコラ。
コーヒーが空になりかけた時に、ご主人が注ぎ足してくれた。濃厚なガトーショコラは、コーヒーが何杯あってもいい。
しかしこの店、コーヒーは注文が入ってからごりごりと挽くのに、わりと頻繁に「余ったから」とおかわりを注いでくれるのはどういうことだ。気前が良いのか、多めに淹れる必然性があるのか。

 

 

狼王ロボ (シートン動物記)

狼王ロボ (シートン動物記)

 

 

先ほどまで親戚の子供達が遊びに来ていた。
ちびっ子と遊ぶのは楽しい。が、年賀状作成その他の私事が進まない。部屋に籠もるとちびっ子が侵入するし、そうすると色々と面倒なので(趣味の道具はたくさん置いてあるし、本も多いし、パソコンには描き途中のイラストが表示されている。それらを説明し、行動を制限し、部屋から退出願うのは容易なことではない)彼らが来ている時は居間で遊ぶことに決めている。
今からは自分の時間。困ったことに、とても眠い。

 

珍しいかつどん。

うっかり寝てしまって、いま起きて、お風呂に入ってきたところ。
とりあえず今日のお昼ごはんを書いておく。

とんかつとカツ丼のお店で、「新潟風たれカツ丼」を食べた。
このタイプのカツ丼は人生初だろう。

鶏肉のフライを、甘めの醤油だれにさっとくぐらせて、丼のごはんに乗せたもの。
ソースじゃないからあっさりしているかと思ったのに、意外と濃厚。鰻の蒲焼きのたれを薄めたような感じだから、きちんと濃い味になっている。これ、唐揚げでも良い気がする。

とても美味しかったが、野菜が欲しいところ。
個人的なルール、ジンクスみたいなもので、こういう時は速やかに野菜ジュースを飲むことで、とりあえずは「健康的な生活」側に寄せられると考えている。だから、帰りにスーパーマーケットに寄って野菜ジュースを買って、飲んだ。

 

アリスマ王の愛した魔物 (ハヤカワ文庫JA)

アリスマ王の愛した魔物 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

いつか新潟県には行ってみたい。
きっとこの「新潟風」と構成要素は同じで、しかしもっと据わりのよい、本当の新潟カツ丼に出会えると思うのだ。

さてようやく週末となった。
明日明後日は忙しい。とりあえず今日は、寝る。

 

 

流星を見たよ #流星群 #カワニナ #昼休み

昨晩、寝る前にふと思いついて、外に出てみた。
雲の切れ間から星が見えた。
ほとんど期待せずに眺めていたところ、流れ星が2つ。
満天の星空に次々と走る…というわけではないから確信が無いのだが、あれは確かに流星だった。

今日は全体に薄い雲がかかっていて、星空も月も見えない。
火球であっても観測できないと思う。

 

新しい職場で嬉しいのが、昼休みの外出が自由なこと。
といっても田舎だから、買い物をするには時間が足りない。車ならば帰宅することも、食事の後に銀行へ寄ることもできる。
最近は専ら、散歩をしている。
田舎ののんびりした道を20分ばかり歩く。少し寒いが、正午過ぎの晴れた日差しならば、特に厚着をしなくとも平気。
近くに図書館の分館があり、ぎりぎり徒歩で往復できる。借りるには本を吟味する必要があるから、昼休みの時間潰しとしては適さないが、街のほうの本館で借りた本も返却できるから、ちょっと便利。

以前の職場は、まず昼休みに敷地の外に出るという発想が無かった。正門も通用門もやたらと遠いうえ、セキュリティ上の問題もあって勤務時間内に外出するには何かしらの手続きが必要。職場の敷地内にコンビニまであるから、その広い敷地を散歩するくらいが当たり前の過ごし方だった。製造部門の人達は休憩時間には休憩室で静かに(だらっと)身体を休め、僕たちはやはり職場の休憩エリアで居眠りをしたりお喋りをする。僕のような“実験スタッフ”は、製造部門とは別のかたちの肉体労働者だったから、わざわざ運動をする人もいない。
昼休み自体が45分しか無かったこともあり、昼休みは本当に休むだけの時間だった。

 

もっと昔の職場では、やはり敷地がとても広くて(東京ドーム○個ぶん、で表現する広さ)しかも化学コンビナートのど真ん中ということもあり、昼休みにも室内で過ごす人がほとんどだった。
僕はその広大な敷地を散策するのが習慣になっていた。まるで使い途のわからない設備を眺め、引き込み線に放置された古い貨車の表示を読み、森のようになった緩衝地帯の植木や、企業PR用のビオトープで虫や鳥を観察して、昼食後の時間を楽しんだ。

今はほぼ完全なデスクワークだから、外を歩くのがとてもよい気分転換になっている。残念なのが、自然や風景が、自宅とそう変わらないことか。なにしろ通勤時間が10分未満。同じような田舎で、同じような生物分布で、似たような建物。
でも今日は、カワニナがたくさん住んでいる排水溝を見つけた。完全に護岸されていたから、蛍の幼虫は住めない感じ。
自宅周辺では、カワニナはかなり珍しいので、ちょっと驚いたのだった。

そんなわけで、昨日は流れ星を、今日はカワニナを見た。
明日も何かを眺めるだろう。だから何だ、という話だが、とにかくそういう日常を過ごしている。

 

 

お題「今日の出来事」

12月のごはんと、フランクフルタークランツと。

午前中はきちんと働き、午後は買い出しをして、その後は直帰、というやや不思議な勤務形態の日。これは「社外のパソコンから社内ネットワークとサーバーに接続する」環境を僕が構築していて、そのテストをするにあたり僕とその自宅が最適とされたから。家に帰って接続テストをせよ、それでフルタイム働いたことにしちゃおう、ということだ。
自分の面倒を見る人が出張で誰もいない状況かつ仕事の環境が整っていない段階*1だから、何であれ自分でやらなければならないし、ある種の自由度が効く。

というわけで、買い物もサーバー接続テストも後回しで、まずは静岡の街に遊びに行ってきた。

 

基本と実務がよくわかる小さな会社の総務・労務・経理17-18年版

基本と実務がよくわかる小さな会社の総務・労務・経理17-18年版

 

 


まずは書店で本を数冊購入。
おひるごはんは、「つきさむ」で、「12月のごはん」を食べた。

内容はこんな感じ。

https://www.instagram.com/p/BcoNy1Rn_Ez/

 

  • 煮込み豆腐ハンバーグ
  • れんこんの甘酢炒め
  • 塩麹ラタトゥイユ
  • おからのマッシュポテト
  • ごはんとお味噌汁とサラダ

ハンバーグのソースがきちんと濃いめに味付けされているのは嬉しい。手作りごはんのお店だと、素朴なあまり残念な控えめさとなっている店も多いので。
風の噂で「副菜からメニューを組み立てている」と聞いた。今回も副菜が楽しい。おからのマッシュポテトは、スーパーに売っている半乾燥品のおからとインスタントマッシュポテトで作れるのだろうか。普通におからを買ってきて、ジャガイモを茹でてもいいのだけれど。確かにマッシュポテトなのだが、するっとした口当たりが生じていて面白かった。

食後にはコーヒーと、お豆腐のティラミスを。
このお豆腐のティラミスが素晴らしい。
何も付けずに豆腐を楽しめる人には、その良さがわかると思う。高級な、名物の豆腐ではない、普段の豆腐をそのまま食べて美味しいと思う人間ならば、この優しい味が理解できると思う。甘さは控えめ、なぜかココアパウダーに合う豆乳風味。

 

https://www.instagram.com/p/BcoWTDMnLgL/

おやつは「MARIATHANK」で食べた。
フランクフルタークランツは好物。冬にバタークリームのケーキを食べるという幸せ。しっかり甘いクリームと、酸味の効いたジャム。紅茶ががぶがぶ飲める。
紅茶は「アールグレイ」ばかり飲む。何だって美味しく飲めてしまうのだけれど、紅茶専門店アールグレイは家のものとはひと味違うから。

 

帰宅前にホームセンターや文具店に寄って仕事の買い物をして、家で上記のサーバー接続テストをして、それでも普段の定時よりも余裕がある。たまにはこういう日があっても良いのではないか。
だいたい、なんで僕がサーバーの構築なんて事までしなくてはならないのだ。NASのセットアップ程度ならマニュアルを読めば出来るが(でも苦労した。ヘルプページが半分英語だった…)、そこに仕事用のプログラムなりサービスなりを走らせるのは、エンジニアの仕事だと思うのだ。何とかなってしまったが、さすがにセキュリティ関連の設定と作業は専門の人に任せようと思う。能力的にも立場的にも(なにしろ試用期間中なのです)そこまで責任は持てない。

 

Synology DiskStation DS216j デュアルコアCPU 2ベイNASキット DTCP-IP対応可 CS6426
 

 

*1:社規なんか『○○株式会社(出資元)の社規に従う。詳細は責任者が判断する』で済ませていて、先週から僕がきちんとしたものを作成している。入社してびっくりした事のひとつ。

ポップコーンのスープ

友達のInstagramで、ポップコーンがどっさり入ったスープの存在を知った。海外旅行中の写真。オーストラリアで食べたそうだ。

ちょうど夕食に玉葱入りのコンソメスープを用意したので、そこから展開して作ってみた。ポップコーンは、乾物庫に弾ける前のものが少量残っていたので、電子レンジで簡単に作る。

スープにポップコーンを沈めて、軽くかき混ぜているうちにポタージュっぽい何かになった。中華料理のコーンスープにも似ている。
ちょっと考えて牛乳を加えてみたところ、よりポタージュ系のものに変化した。

 

ゴールデン・バスケットホテル

ゴールデン・バスケットホテル

 

 

題名は忘れたが、子供の頃に読んだ児童文学で「ポップコーンのスープ」が出てきたような記憶がある。注釈も何もなく、先生に質問してもよくわからない感じだった。
大人になって、アメリカンダイナー風のレストランで、スープの浮き実としてのポップコーンに遭遇したことはある。店自体が「作り物じみたアメリカ」だったので、それほど感心もせず、自宅での料理に応用もしていない。

しかしこの、大量に加えてつくるさらっとしたコーンのスープは、なかなか美味しいと思う。
今回は塩も油もほとんど使っていないが、市販のポップコーンならば、味を決めるのも楽だろう。
玉葱は合う。今日は使っていないけれど、ベーコンも合いそうだ。ジャガイモの角切りまで入れると、わざわざポップコーンを使う意味合いが薄れそう。でも美味しいかもしれない。

ポップコーンが完全に柔らかくなってから(一部は溶ける)お皿に移せば、コーンの外皮はかなり鍋底に残る。だから口当たりはとても柔らかい。
香ばしさがちょっと面白いかもしれない。そういえば、焦げてもいないし全体はとろりとしているのに香ばしい点も珍しい。
胡椒をたくさん使えば良かった。次はもう少し工夫したい。

 

オーガニック ポップコーン (マッシュルームタイプ)  250g 2154

オーガニック ポップコーン (マッシュルームタイプ) 250g 2154

 

 

肉蕎麦

静岡市の北街道沿いに「水曜文庫」という素敵な古本屋がある。
品揃えが楽しい書店。入り口から入ってすぐの辺りは、絵本や料理や旅行といった、軽い気分でも楽しめる本がたっぷり並んでいる。ここだけでも楽しいのだが、店の奥のほうには、平和運動や政治活動、アングラな本など、かなり「読むのなら本腰を入れて」という感じの書籍が詰まっている。硬軟取り混ぜた具合が絶妙なお店だ。

 

https://www.instagram.com/p/BcjA24pHtcj/

 

その「水曜文庫」の2階に、新しいお蕎麦屋さんができていた。
いわゆる「肉蕎麦」のお店。
東京など都会では何度か遭遇している。いつか食べたいと思っていたから、これ幸いと今日のお昼ごはんに食べてみた。

もとより肉類と蕎麦は相性が良い。
蕎麦というと、鄙びて控えめでさっぱりした食べ物という印象があるものの、逆に脂の濃い味でも蕎麦の風味には合うものなのだ。でも、鴨南蛮や鶏南蛮くらいしか、普通のお蕎麦屋さんでは見かけない。*1

肉蕎麦は、その“こってり”系の蕎麦の新顔といえる。

今日行った「活富士ビストロ肉そば」は、その肉蕎麦が看板メニューのお店。豚肉を活かした蕎麦という、静岡では珍しいお店。

 

 

なにやら特別な豚肉を使っている様子。店のあちこちにその説明書きがある。壁にも書いてあるし、テーブルにもラミネートされたA4の手作り説明用紙が置いてある。いくつかの品種を掛け合わせた、肉質食味とも優れた豚ということなのだと思う。僕はわりと面白く読んでしまうけれど、こういう表示が煩く感じる人も多い気がする。ご飯を食べる時間に、農協の会合で配られるような手作り印刷物(ネットからの図表と、資料のスキャン画像と、Wordの素人文書の合わせ技)を読んでも美味しさが向上するわけではない。
「富士山麓の生産者が丹精した、他では食べることのできない良質な豚肉」で十分ではないか。後はメニューの後半に読み物としてページを割けばいい。

ともあれその肉蕎麦は、さすがに美味しかった。
大きな豚バラ肉の角煮っぽいものと、ひらひらっとした薄切り肉、それぞれたっぷり入っている。大きなレンゲには肉味噌も盛られていた。
個人的な好みで言えば、肉味噌に人参などが入っているのはどうも嬉しくない。これは東京で見かけた、あるいはネットの記事で読んだ「肉蕎麦」が、かなりこってりしてしょっぱい、ジャンクな食べ物だったから、という先入観が大きく影響している。野菜の甘さは、かけそばの汁に合わない気もするし。
ただしこの肉味噌も、テーブルの七味を振るだけで文句なく美味しくなる。優しい味わいならそのまま、がつんと楽しむのならば七味、と工夫できるのは素晴らしい。

このように肉類で3種類も入っているから、食べ進むルートも様々で、それもまた良い感じ。甘めの味つけが、蕎麦の風味ともよく合っていた。

次に食べるとしたら、角煮を追加したい。そういう注文もできる(食券機にボタンがあった)。

肉っぽい麺類を食べたいが、脂こてこてのマニアっぽいラーメン屋という気分でもないし、カフェのパスタも違う気がする。そんな時に丁度良いバランスの肉蕎麦だった。以外と替えが利かない立ち位置の麺かもしれない。

ところでなんでこんな店名なのだろう。
「活富士ビストロ肉そば」
マイナス要素は皆無だが、不思議な組み合わせの言葉になっている。古本屋の2階という立地も含めて、穏やかだが完全に日常というわけではない、そんな昼食だった。

 

 

 

 

 

*1:カレー蕎麦は、またちょっと違う気がする。天ぷら蕎麦は、実はかなり油が味わえる料理だと思う。

Atelier Petit*Calinのケーキと、読書「先生とそのお布団」と、穏やかな日曜日。

休日。映画を見損ねた。
それでも静岡の街には用事があって出かけた。自転車だと少し寒い。とはいえ、今のところ真冬のコートは着ていない。軽いものを重ね着してなんとか過ごせているのだから、静岡はやはり温暖である。

午前中のおやつに「Atelier Petit*Calin」へ行く。
美味しくて可愛いケーキだが、名前は忘れた。洋酒が香るババロアとは少し違う何かに苺が合わせてある。あっ、書いていて思いだした、マラコフトルテだ。紅ほっぺのマラコフトルテ。
クリスマス前ということで盛り付けも華やか。苺のサンタクロースにきちんと顎髭があるあたり、凝っている。

 

週末のお菓子屋🍰AtelierPetit*Calin (@itsutsuki) • Instagram photos and videos

petit*calin日和

Atelier Petit*Calin
ShopOpen→毎週金・土・日(AM11:00~PM5:00)
Address→〒420-0886 静岡市葵区大岩4丁目29-29
TEL&FAX→054-209-2050

 

 

転職してからもうすぐ3週間、今のところ平日は余裕を持って過ごせている。試用期間中だから残業は無い。
朝ものんびり。
今まで大企業の製造部門(あるいは同じ敷地の研究開発部門)で働いてきたので、出勤時刻はかなり早かった*1。新しい職場は9:00スタートで、しかも通勤時間が10分未満だから、とても楽なのだ。朝は身支度を済ませてから部屋の片付けやWebサイトの巡回をして、それでも焦らず出発できる。

というわけで、休日もなんとなくのんびりしている。観たい映画がたくさんあること、年賀状その他の年末タスクが放置気味なこと、それ以外はおおむね落ち着いている。
仕事に関する買い物(スーツや鞄や、それからキャリーケースも買った)も一段落した。
何か忘れているな、と考えて、そういえば読書が中途半端なままだったと気づき、午後は読みかけの本に集中することに決めた。

 

 

ずっと、それこそ10年以上もほとんど近づいていなかった「ライトノベル」という分野の小説を、最近また読むようになった。これはTwitterの影響が大きいと思う。好きなSF作家がライトノベル・レーベルでも作品を発表したので、ファンとしては読まねばと買い始めたのもきっかけのひとつ。
ファンタジーやラブコメものではなくて、ちょっと主流から外れたようなものばかり買っている。その中でもこの「先生とそのお布団」は、ちょっと泣いてしまいそうなくらいに共感するところがあった。

「お布団」が主人公で、職業は売れないライトノベル作家。もはや中年で、アルバイトをしながら執筆は続けているが、いまいちぱっとしない。
「先生」は猫。なぜか主人公とは人語で話す。そして、出版の世界にとても詳しい。読書も好き。

彼らの生活が、わりと淡々とした描写で描かれていく。
「猫も作家も、死なない」と語る先生の言葉が心に残る。生まれそして死んでいくそれぞれの猫が紡ぐ「人と猫」の関係性こそが猫であり、大作家から売れない主人公まで、書き綴らねばいられない人達の通った道が作家という「大きな命」だと猫である「先生」は説く。だから報われなくとも書き続けろ、と。
何者にも成れず、しかしその道を進む、そんな実感は誰にでもあると思う。思うようにいかないことばかり。報われない。しかしそんな失敗と挫折が世界を紡ぐのだとしたら…と考えると、それはひとつの希望となる。
不思議なトーンの小説だった。ライトノベルでこそ書けた軽み、だと思う。面白かった。
ページ数はそこそこあるが、文字数は少ないから読んでいて楽。読書好きの人ならばどこかに面白さを見出せると思う。おすすめです。

 

先生とそのお布団 (ガガガ文庫)

先生とそのお布団 (ガガガ文庫)

 

 電子版なら、無料の試し読みもできます。僕はお試し版で気に入って買ったのだけれど、好きなのは後半だから、興味があったら買うのがよろしい。ライトノベル、安価なのも有難い。

 

まだ「何者」にもなれない「誰か」へ――。

家に猫がいる者ならたいてい「うちの猫は特別だ」という。
だが彼とともにいた猫は本当に特別だった。
九年間、小説を書くときにはいつもそばにその猫がいた。その猫がいなければ小説なんて書けなかった。
彼は猫を飼っていたわけではなかった。ただ猫とともに暮らしていた。
――本文より抜粋
これは石川布団という作家と、人語を解す「先生」と呼ばれる不思議な猫とがつむぎ合う苦悩の日々。
企画のボツ、原稿へのダメ出し、打ち切り、他社への持ち込みetc...
様々な挫折と障害に揉まれながらも、布団は小説を書き続ける。
時には読者に励まされ、時には作家仲間に叱咤され、ひとつひとつの出来事に、一喜一憂していきながら、素直に、愚直に、丁寧に、時にくじけて「先生」に優しく厳しく叱咤激励されながら――。

これは売れないライトノベル作家と「先生」とが紡ぎ合う、己が望む「何か」にまだ辿り着かぬ人々へのエール。
優しく、そして暖かな執筆譚。
カクヨムで話題を呼んだ、奇才・石川博品の同名短編小説を、大幅加筆修正した完全版。

 

お題「ちょっとした贅沢」

お題「今日のおやつ」

 

*1:鉄道や幹線道路を何本も横切り通勤する必要があり、通勤時間がとても長かったことも朝に余裕がない理由のひとつ。

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