大阪から帰ってきました

大阪での仕事が終わった。社外の人と簡単な打ち合わせをしてから、静岡に戻る。


長い電車の旅を終え、駅前の駐車場(出口ゲートで精算するタイプ)から出ようとしたら、その出口で車が数台停まっている。しばらく待っていてもまるで動かない。
その先頭車両の人が「駐車券を入れても吐き出される。そして謎の数字“1600”が価格欄に表示されて動かない」と説明してくれた。
それじゃあ、と自分の券に書いてある管理会社に電話をしていたときに、若い女性がばたばたと走ってきた。

「券を入れた後に小銭が足りないことに気がついた」
「財布には1万円札と5千円札がある」
「ゲートは千円札と硬貨のみ受け付ける」
「よって、まず車のみ元の駐車区画に戻し、急いで千円札や硬貨を確保すべく店を探した」
「しかし店は見つからない。ジュースの自販機は千円札しか受け付けない」

とのこと。
どこかで聞いた話である。他人事とは思えない。
なので、アドバイスする。

「駅へ行きましょう。駅員さんが両替してくれるかもしれない。
両替ができない場合は、入場券を子供料金で買えば良いです」

この知識、まさか役に立つ時が来るとは思えなかった。

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なにしろ若い人だったので、解決策がわかれば行動は速い。
あっという間に駅に走り、そして千円札と硬貨を確保して戻ってきた。
そういえば「走るためにヒールのある靴を脱ぐ女の人」を実際に見たことは、人生初だった。フォームもしっかりしていて、日常的に運動している人の身のこなしだった。

今思えば、駐車券を入れた後に「取り消しボタン」の類を押せば良かったのではないだろうか。あるいは、ゲート周辺には管理会社の電話番号もあっただろう。まず飲み込まれた券を取り戻すことが最優先だろう。平日の真昼、あまり出入りが無い時間帯とはいえ、車を戻したのが混乱の元だった。
全体として15分くらいは待たされただろうか。

 

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しかし、こうやって「田舎の駅前パーキングで小銭が無い時はまず駅へ」という英知が数人に広まった事は、人類全体をまたひとつ高いステージへと上昇させた。今日の当事者4人は、もうこの問題では困らない。いつか、全ての人類が田舎の駅前パーキングで小銭不足に陥らない世界が来る、そう僕は確信している。
トラブルから人は学ぶ。ならば15分の遅延は無駄ではなかった。

ちなみに僕は小さく畳んだ千円札を小銭エリアに隠してある。たまに使いそうになる。

 

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