ルーズリーフに革のカバーを

昨日からはじめた工作について書く。
今回はルーズリーフ用ファイルのカバーを革で作ってみた。

友人のお子さんから転職祝いに貰ったA5サイズのルーズリーフとファイル一式。せっかくだからと革カバーを付けてみた。無印良品ポリプロピレンそのままで機能的には十分だが、仕事道具としては濃い色の革のほうがしっくりくる。

制作はあっという間。
まず革を裁断する。高さは「ファイルよりちょっと大きい」程度で、幅は「ファイル全体の幅に折り返し分を足した」感じか。

素材は床革というもの。革を薄く剥いだ時の、裏側にあたる部分。見た目は裏も表も「革の裏側」である。厚さは1mm。とても安い。本来は芯や見えない部分に使う。
このままでは毛羽立つ。パラフィンを塗布した後に加熱し含浸させて、独特の風合いと防水性、そして毛羽の抑制を狙ってみた。
パラフィンが染みこんだら薄く樹脂を塗り込んで表面を保護する。

表紙と裏表紙のそれぞれ左右を折り込んで、縫い止めて、かたちが出来上がる。最後に革の切り口を処理して出来上がり。

お題「ひとりの時間の過ごし方」

 

今回は「できるだけ短時間」をテーマに作業を進めた。
レザークラフトに限らず、最近は趣味の多くで、タイムアタックをする傾向にある。理由は何だろう。多忙だからか。

確かに最近は忙しない。
新しい勤め先は、まだ体制がまるで整っていない。
電話だって借り物を使っている。新しい回線を引いて電話機を買って…と環境を整えるだけで大騒ぎである。4月からは人も何人か雇うし、そうなると教育もしなければならないし、いつの間にか健康診断や社内規定も僕の仕事になっていて…とばたばたしながら毎日を過ごしている(入社して初仕事が“出張規程作り”だった)。いわゆる総務の仕事をゼロから進めている状況。
お金の計算が苦手で、どちらかといえば1つの仕事を磨き上げることばかりしてきた自分には、これはなかなか大変な仕事なのだ。
いきおい休日にも「あ、来客用のコーヒーを買わなきゃ。そうなるとカップとマドラーも要る。砂糖だって…」と仕事を持ち込んでしまう。もちろん全て経費となるのだが、少なくともここ数ヶ月については「完全なる休暇」は望めないと覚悟している。

そのうえ、余暇にはちょっとした旅行も続けている。
遠くに何泊ものんびり、ではない。行きたい場所を定めて、えいっと2泊か1泊で済ませてしまう。これもまた忙しい。旅行自体は文句なく楽しいが、旅行以外にもやりたいことがたくさんあるのだ。

こういう生活を、充実と呼ぶのだろうか。
どういうわけか、心も体も以前よりも調子が良い。それだけが救いかもしれない。
自由度が高く高度な技能を必要としないホワイトカラーは、ある意味でお気楽なのだろう。

 

 

 

チョコレートムースと桜とそして

1日だけの休日。
自転車で近所を走ってきた。桜が咲いている堤防沿いや公園では、花見をしている人がたくさんいた。
自分はあの、今の季節に行われている「花見」というものをしたことがない。レジャーシート(変な名前だ)を敷いて「まあ花より団子ですわ」とか言いながら酔っ払う。団子は食べない。そういう花見。

2〜3人で、小規模ピクニック兼のんびりお茶、という花見なら何度もしている。しかし会社や何らかのグループでの野外飲み会的なものは今まで経験が無い。してみたい気もするけれど、どう考えても苦手なので、たぶんこのまま関わりなく生きていくのが良いのだと思っている。

大昔、東京の公園(吉祥寺の井の頭公園)で「まあいいから座れ、余っても困るから食べてくれ」と見知らぬ人達の花見に強引に誘われたことがあったけれど、あれはバゲットサンドやチーズ盛り合わせや生ハムが並んでいたので、世間一般の花見とは少し違う気がする。ワインが飲めない、と言ったら高級なブドウジュースを開けてくれたし。ゴザじゃなくてブランケットだったし。

自宅の近くはまごうことなき田舎なため、花見というとバーベキュー的な雰囲気が強い。桜を愛でながら自転車を漕いでいると、河原から肉を焼く匂いが漂ってくる。
今日はマシュマロをひたすら焦がしている人達がいた。アドバイスしてあげようかな、と迷っているうちにマシュマロの在庫が無くなってしまっていた。あれはとても勿体ない。マシュマロは灰になり、空気中の二酸化炭素が無駄に増加した。

https://www.instagram.com/p/BgvPQaTB2tY/

おやつは藤枝市の「ボクゥボクゥ」まで足を伸ばした。
この店の定番であるチョコレートムース。苺のタルトと悩んだが、なんとなく濃いめのチョコが食べたかったので選択した。
つやつやぴかぴかである。
コーヒーによく合う。
自分の選択に間違いは無かった。

 

それ以外は何をしていたか。
冬越ししていた多肉植物を庭に出した。
部屋を少し片付けた。
書店で本を購入。
そして、革でファイルバインダーのカバーを作った。これについては、明日に仕上げが完了するので、覚えていたら明日に書こうと思う。今日はもう寝る。

 

 

日本懐かしお菓子大全 (タツミムック)

日本懐かしお菓子大全 (タツミムック)

 

 

 

休日出勤

久しぶりに土曜出勤。まあ、のんびりしたものである。
自分の仕事の場合、土日には電話もメールも基本的には来ない。誰かと会うことも、会議も無い。というわけで、自分の仕事に邁進できる。休日が減るのは嫌だが、そのぶんは振り替え休日を取るし、特に今日に限るイベントも無かったこともあり、今回の休日出勤は結果的に良い選択だったと思う。

会社からの帰りにお葬式に遭遇した。
古い家の玄関先に、喪服を着た人達が集まっている。お坊さんが何やら唱え、遺影やお供えを抱えた人達が行列を作って歩いている。

小さな子供達がなんだか目立つ。違和感がある。
幼稚園か保育園の、薄ピンク色のスモックを着ていたのだった。

小中学校、それから高校の制服は喪服として使えるはずだ。あれはフォーマルウェアだから。自衛官や軍人も礼服を着用して冠婚葬祭に行く。
さて幼稚園児のスモックは、礼服になるのだろうか。
あれは軍人で言うところの戦闘服だと思うのだが。

良し悪しを問うわけではない。ただ、なんとなく目立っているな、と思っただけだ。もしかしたら孫の日常着を無くなった老人に見せてあげたかったのかもしれない。葬儀には参加せず、ちょっと最後のお別れだけ顔を出したのかもしれない。

つまりそんなぼんやりした事しか書くことが無いのだ。
のんびり働き、ぼんやり寝るまでの時間を過ごす。明日はきっちり休日を楽しむ所存です。

 

 

かわいいおいしいクルミッ子 鎌倉紅谷

大昔に一度食べただけの鎌倉銘菓、「クルミッ子」を買ってみた。
ホワイトデー用または職場のおやつに購入したのだが、配り終えると自分用が無くなる可能性に気付き、かつホワイトデーの買い物では他の品も十分に揃えたので*1このリスがかわいいクルミッ子は自分用おやつに転用したのだ。

買ったのは新横浜の駅ビル内。催事か常設かは覚えていない。
お店のサイトでも通信販売は行っている。Amazonでも手に入る。在庫状況と送料込みの価格で決めれば良いと思う。さきほど調べたら転売も行われているという。こう言ってはなんだけれど、この種の小さい素敵な食べ物は、転売で手に入れたら魅力半減だと思う。支払額とモラルの問題だけではなくて。

 

 

 

確かに美味しい。というかとびきり美味しい。
キャラメルで固めたクルミがクッキーに挟まれている。小さくて濃厚。
ヌガー的なねちねちした食感になってもおかしくないのに、歯ごたえは軽い。これはクルミの砕けやすさ*2と、その量により、キャラメルの飴っぽさが気にならない。

1日に1つずつ、しかも毎日ではなくて日を選んで食べている。
ぱくぱく食べる類の品ではないと思うのだ。

 

パッケージも可愛らしい。
リスの親子が外箱の孔から見える。内側の箱は引き出し式で、しかしその引き出しを動かしてもリスはそのまま。外箱が2重構造になっている、という凝ったつくり。

今回は(つい出来心で)自分用にしてしまった。しかしこれ、誰か「趣味の合う人」におすそわけ、あるいは贈るのが良いのではないだろうか。お菓子のかたちそのものではなくて、全体でかわいい、そしておいしい。

 

いがらしろみの手作りジャムの本と雑貨 Homemade Jam by Romi-Unie Confiture(COOK ZAKKA BOOK)

いがらしろみの手作りジャムの本と雑貨 Homemade Jam by Romi-Unie Confiture(COOK ZAKKA BOOK)

 

 

ちなみに鎌倉のお店にはこのクルミッ子グッズもあるらしい。端の部分を“こわれ”として販売もしている。

というわけで、次に旅する場所がおおむね決まってきた。
鎌倉に行こう。
今月と来月は、たぶん無理。真夏は嫌だ。でも、今年中に必ず行きたい。

 

お題「今日のおやつ」

*1:お菓子を買うのは楽しい。ついあちこちで買いすぎてしまった

*2:ナッツ類でも、クルミやマカデミアナッツは“軽い”と思う。ピーナッツやアーモンドとは違う

花を見に自転車で。電波とフキ味噌(クレソン入り)。

お昼休み、職場の駐車場から折り畳み自転車で田舎道の散策に出かけた。
昨日は寒かったが、今日は暖かい。上着も要らない。

15分ほど走ったあたりに古いお寺があって、桜祭みたいなイベントを開催していた。小さなバザーと、和菓子屋さんの出店と、幼稚園児や小学生(春休み?)が集まる程度の、たぶん仏教の祭日に合わせた催し。
ぽんかんみたいな柑橘を2つと蒸しパン、それからフキ味噌を購入した。

 

 

午後からは電車で移動。
駅では「電波の入りが悪い」とぶんぶん振り回していた高校生の手から携帯電話がすっぽ抜けて線路に落ちる、その一部始終を目撃してしまった。
ホームに飛び降りようとする女の子達。ものすごい大音量のスピーカーで制止させられていた。あれほど大きい声ならば、傍若無人な集団でもつい身体が止まってしまうだろう。

しかしどうして電話を振るのか。リチウムイオンを混ぜるのか。
遙か昔のことだが、携帯電話にアンテナが飛び出ていた時代があった。
ある一時期だけ、あのアンテナを髪に何度もくぐらせることで「電波が強くなる」という説が流布していた。
どちらかといえば理系である自分からすると、振ったり髪を梳かすことで電波が(というか通信速度が)向上する、という説を信じる理由が知りたくなってしまう。
馬鹿にするわけではないけれど、ある種の身体性というか、原始の力強さが漂う仕草だとは思う。

 

 

 

昼休みにお寺で購入した「フキ味噌」がとても美味しい。
フキノトウは嫌いではないけれど、たくさん食べると苦みが気になる。このふき味噌は湯がいて刻んだクレソンがたっぷり入っている。それだけで食べやすさと苦みが両立するのだから不思議だ。香りがフキともクレソンとも違う、軽いハーブみたいになっているのもまた不思議。

 

山グルメ

山グルメ

 

 

寒い日の外出とオープンサンド

昼間よりも夕方のほうが暖かい、変な日だった。
暖かいといっても気温は一桁、遠くの山にはうっすら雪が見える。もうソメイヨシノも咲いているのに。

 

オープンサンド

https://www.instagram.com/p/BgkisTKFzSH/

お昼ごはんはALLEE RESTAURANTでサンドイッチのランチを食べた。
タコスミートをたっぷり載せたオープンサンド。なんだか家で好き勝手に作る美味しいものみたいな品だが、レストランできちんと用意されたものはひと味もふた味も違う。
寒いから家でごろごろして過ごそうかと思っていたのだけれど、このオープンサンドだけでも外出した甲斐があったというもの。

 

チーズケーキとコーヒーと。

https://www.instagram.com/p/BgkvrcllFT6/

おやつは「つきさむ」でコーヒーとチーズケーキを。
コーヒーは深煎りのものを多めに淹れてもらった。
チーズケーキも美味しいし、なんというか完璧である。

もう夕食も食べてしまった。
本当はクローゼットの整理をするつもりだった。しかし今日、春物を出す気にはなれない。というわけで別の懸案を片付ける事に決めた。

でも今、とても眠い。
とりあえずお茶を淹れよう。全てはそれから。
僕の祝日はまだ終わっていないのだ。

 

今日の購入書籍

 

 文庫になった「あんこの本」を買いました。

何度でも食べたい。 あんこの本 (文春文庫)

何度でも食べたい。 あんこの本 (文春文庫)

 

 「マルドゥックアノニマス」の3巻も買った。ハヤカワ文庫は電子書籍版を出すのが遅い。

 

 

 「あんこの本」の単行本版が出版されてしばらくしてから発売されたこの「あんこ読本」という書籍↓。
構成は似ているし、対象読者も同じなのだろう。でも、まるで面白くなかった。つまらない理由を考えると色々と勉強になる。そういう意味で印象に残っている。後追い本の哀しみが読んでいて辛いのだけれど。
ほっこり界隈で「○○部」って呼称が流行っていた時代があったのだ。今となっては懐かしい。

あんこ読本  あんこなしでは生きられない

あんこ読本 あんこなしでは生きられない

 

 

アンダーグラウンド

ああそうか今日はオウム真理教のテロ、地下鉄サリン事件の日か。
先週の出張では、まさにあの事件があった地下鉄を使った。地下鉄での移動中にふと思い出して、Kindle paperwhiteに入れてあった「アンダーグラウンド村上春樹」を開いたのだった。本に書かれている駅名や地名にあちこちで遭遇して、なんとも嫌な気分になってしまった。そういえばあれは、春分の日だった。季節までは失念していた。

 

あの事件があった頃から今日まで、東京のあの辺りは何度も通った。土地勘こそ無いものの、まるで知らない土地や路線ではない。
だけど、本を片手に(といっても電子書籍だが。あの厚い単行本はさすがに持ち歩けない)その文章とともに“現場”を通り過ぎるというのは、現実の感触が違ってくる。まだ歴史ではないし、かといってニュースというには遠い。

 

アンダーグラウンド (講談社文庫)
 

 

ところで、電子書籍は便利だけれど、この「アンダーグラウンド」は単行本の厚みもまた作品の一要素だ。欠かせない要素、と言ってしまってもいい。ぶ厚い本にぎっしり詰め込まれているのが、被害者の言葉なのだ。オウム真理教のテロと同じくらい、この本の厚みと深緑の表紙は、これから先も忘れないと思う。

 

アンダ-グラウンド

アンダ-グラウンド

 

 

 


オウム ドキュメンタリー 「A」予告編


オウム ドキュメンタリー 「A2」予告編

オウムといえば、このドキュメンタリー映画も大好き。
個人的な「ある視点賞」を授与したい。

 

A [DVD]

A [DVD]

 

 

 

 

自転車を洗った

 

最近ちょっとだけ自転車の調子が悪い。
凸凹道では、ぎしぎしと軋む感じ、何か力がダイレクトに伝わらない感覚が生じる。いつもではない。ただ、稀という程でもなくて、乗れば何かしらの不具合をぼんやりと感じている。

こういう時はメンテナンス。
といっても簡単に、目に付いたネジを締め直すだけ。

 

 

 

僕のSTRIDAは、基本的に手のかからない自転車だと思う。
変速ギアは無い。ブレーキだってディスクブレーキだから普段は調整不要だ。チェーンではなくベルト駆動で、これもほぼメンテナンスフリーとなっている。

ただしネジ、ボルトの増し締めは1年に1回、欠かせない。
日本の自転車ならば、たとえ1万円のママチャリでも、普通に使っていてネジが緩むことはほとんど無い。緩む時は何らかのトラブルが発生した時だ。
でもSTRIDA、イギリス設計で台湾製造のこの三角自転車は、あちこちが少しずつ緩みはじめる。そのまま放置していずれ分解する、という訳ではなさそうだが、しかし乗っていて気持ちの良いものではない。

マニュアルには詳細な締め付けトルクの指示がある。
僕は前職までで、ネジの締め付けについては大雑把な「トルク勘」を得ているから、ここは強め、ここは強く締めたら壊れる、くらいの雑な感覚でそれぞれのネジを回していく。それで今のところ問題無い。

 

 

この「増し締め」作業の時は、並行して洗車と拭き掃除も済ませてしまう。
それほど汚れている訳ではないため、薄めた中性洗剤を含ませた布でごしごしと擦り、細部は古歯ブラシで汚れを掻き出し、その後乾いた布で吹き上げるだけでぴかぴかになる。
アルミ製のフレームはあちこちに傷がついていて、そういう場所は磨けば目立たなくなるのだが、今日はそこまではしない。
最後に仕上げとして、シリコンスプレーをしゅっと吹いた布で全体をもう一度拭いて、掃除は完成。
可動部は油汚れが生じやすいために、注油と拭き掃除を何度か繰り返す。

最近は、プラスチック製品を侵さないシリコンオイルのスプレーがとても安く手に入るようになった。昔は少し特殊な品として、プロ用のカタログか、大きなホームセンターで割高なものを買うしかなかった。僕は食品・製薬工場用のオイルスプレー(口に入っても安全)を愛用していたのだけれど、何しろ大昔の勤め先で(出入り業者さんから)買ったものなので、備蓄が乏しくなっていたのだ。
カインズで200円足らずで購入できるようになったのは本当に有難い。

このシリコンオイルのスプレーで、ベルトとプーリーに注油する。どちらかといえば、オイルを吹いてから汚れごと拭きあげて、油と汚れの固まった黒いものを除去するための作業。拭いても、オイルは残るので、潤滑目的としては十分。

 

 

 

とにかくこうして、自転車のメンテナンスは完了した。
残念なことに、夕方から雨が降ってきて、今日は試乗できない。
機械整備は好きなほうだ。でも、折り畳み自転車はいつも車に放り込んであるので、どうしても手入れが疎かになってしまう。今日は懸案を片付けることができて、良かった。

 

 お題「ひとりの時間の過ごし方」

お題「今日の出来事」

お題「愛用しているもの」

鳥貴族という店に初めて行った

 

友人と夕食兼打ち合わせをすることになった。
さあどこに行こうか、と考えるが良い意見が出ない。
2人ともお酒を飲まないし、焼肉やお寿司ほど豪勢にするつもりもない。そもそも話し合いをしなければいけない。気軽に長居できるところというとファミレスくらいしか思いつかないけれど、それもなんだかつまらない。

ふと友人が言った。「酒を飲まないからこそ、居酒屋というところにふらりと行ってみても良いのではないか。普段はそれこそ選択肢に無い場所、だからこそあえて行くべきだ。日常というやつに不意打ちを食らわせてやれ!」
道理とは言えぬが、面白いかもしれない。
ちょうど、前に読んでいた本に「鳥貴族」という居酒屋チェーン店が登場し、なんとなく記憶に残っていたので、そこを目指すことに。幸い、我々の住む土地から車で辿り着ける場所に1店舗存在していた。

鳥貴族、たまにTwitterでも見かける名前。
安い。気軽。釜飯が美味しい。東京に行くとあちこちで見かける。Webサイトでメニューを見ると、確かに安い。学生時代にこういう店があったらなあ、と思う。

 

超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書)

超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書)

 

 

 

で、その鳥貴族に行ってきた。
なぜかソフトドリンクに「フルーツジュース」があった。これは居酒屋メニューに壊滅的に合わなかった(飲んでみた)。
店名の通り、焼き鳥がメニューの中心を成している。他の一品料理も鶏肉が多い*1
焼き鳥は大きめ。1皿に2本で、2人で分けて数種類を食べていけばそれだけで満足する量だった。同じ種類を何回も注文する必要が無い。1本ずつで十分。

ドレッシングをかけたキャベツは、おかわり自由だった。店員さんが「これは基本」と言っていて、確かにおかわり自由のシンプルな葉野菜があると、それをぱりぱりと食べながら合間にその他の行動(焼き鳥を食べたり、会話をしたり、飲み物を飲んだり)をすることになる。

釜飯は、内面がフッ素加工された小さな羽釜を固形燃料で20分以上熱して作る。机の上でひたすらぐつぐつしていて、僕達のペースだと他の注文を食べ終えた頃に蒸らし終わる計算だ。
この釜飯もなかなか美味しい。綺麗に薄めのお焦げができて、いかにも鶏飯という風味があって、これを主軸に「お食事」ができそうだ。

そういえば、日曜日だからか、居酒屋だというのに子供連れが目立った。普段から居酒屋慣れしているような家族だけでなく、行楽帰りの家族が「家に帰る前に夕食を済ませる」という感じで入っていく。子供向けのドリンクメニューもあった。

打ち合わせも近況報告もしながらあれこれ適当に食べて、お腹いっぱいになって、1700円/人くらいで済んだ。お酒を飲まなかったにしろ、ずいぶんと安上がり。普段ならば、そのままどこかでお茶とケーキの時間になるのだけれど、今日はお互いに満腹なので、それじゃあまたねと解散した。

こうして、僕達は自身の日常に不意打ちを食らわし、人生の未到地をまたひとつ減らすことができた。
店員さんの唱和がうるさいことは難点だけれど、お酒が飲めなくても楽しめる居酒屋だったと思う。旅先で海鮮居酒屋みたいなところに入って、アルコールを注文しないとすごく変な顔をされることがあるが、なにしろ鳥貴族は酒だろうがフルーツジュースだろうがトニックウォーターだろうが同価格である。酒飲みほど何度も注文しないぶん、長居しないよう気を遣えば、酒を飲まない人間でも迷惑ではないと思う。

 

というわけで週末が終わった。
今から少しパソコン作業を行う。それから、もちろん寝る。

 

 

*1:写真はありません。

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