デリバリー・チャーハン

昼前に仕事で訪問した先で、「お昼食べる?チャーハンならすぐ出せるけど」と声をかけられた。
わりと大きなビルの、きちんとした会社なのに、まるで子供の頃に親戚の家に行った時のようなことを言う。

ちょっと驚いたが、自分以外の人達が普通にご馳走になると応えるので、僕もそのチャーハンをいただくことにした。

 

これがそのチャーハン。
全国チェーンの「餃子の王将」の出前…というかデリバリーのようだ。
デリバリーならばメニューを選ばせて欲しいものだが、でも無料のランチはありがたい。味がしっかりとついていて、良いチャーハンだった。

 

 

しかし不思議な昼食だった。
自分含め、取引先や出入り業者の数人が、休憩や打ち合わせスペースに割り当てられた部屋で、全く同じメニューを食べている。
大きなカゴには伊予柑が置かれ、隣にはお茶の急須もある。

聞けば、以前は近所の「王将」に、総務の方々が案内してくれたそうだ。そして経費でご馳走してくれた。しかし、その店の接客は常にとても悪く、いつも厨房(オープンキッチンとのこと)では店主が店員達を罵っていたので、外来者にはデリバリーで対応するようになったらしい。
「なるほどー」と相槌は打ったが、こうして書き出してみると奇妙な理由である。他にも店はあるし、そもそも僕達の食事なんて用意しなくても一向に構わない。

そして、給湯室では社員の皆さんが、我々のチャーハンと同じ皿をたくさん洗っていた。もしかすると、今日はかなりまとまった数のチャーハンを注文したのではないか。そう考えると、ますます奇妙である。

 

 

仕事相手としては、特段変わった訪問先では無かった。
癖のある経営者がいるわけでも、手書き書類にこだわる事務員がいるわけでもない。ただ、昼食の無料サービス(?)だけが、少し不思議。
同行者達は「そういうこともあるだろう」と受け入れていて、その自然ささえ今は不自然に思えてくるのだった。

そういえば、出前やデリバリーのチャーハンは人生発かもしれない。
この会社に再訪する予定はないけれど、もし"次"があったら、僕は何を食べることになるのだろう。再びチャーハンが提供されるのだろうか。

 

お題「わたしの仕事場」

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