
外で仕事をする日は、お昼休みに相当する時間に散策をする。
今日は静岡市の駿河湾沿岸に行っていて、この散策は安倍川の河口周辺だった。

昨日までと比べると驚くほど暖かい。
風を通さないジャケットさえあれば大丈夫。手袋もマフラーも要らなかった。
富士山がよく見えるけれど、空全体が白というか薄黄色に染まっていて、ぼんやりと薄暗い。黄砂か花粉か、あるいは乾燥による砂煙だろう。

安倍川の河口は始めて来た。
今は水量が少なく、海に注ぐ直前の砂州がずいぶんと長い。その端まで歩くことができた。
砂でできた長い通路みたいな場所が、海からの波と、川の流れでどんどん削れていく。そして別の場所には砂が溜まっていく。こんなに早く地形が変わっていくところなんて他に知らない。
なんとなく、「ここに地終わり海始まる」という言葉を思い出した。

交通量の多い道も、住宅地も工場もある土地なのに、河口は全く人がいない。
どういうわけかゴミも少ない。カラスが集まっているところにだけ、魚や鳥の死骸があるけれど、全体的にさっぱりとした場所だった。
まるで外国を一人で旅していて、その一人ぼっち感を楽しんでいる時のようだな、と思った。もちろん海外旅行の"その感覚"と比べれば、ほんの少しの感覚ではあるのだけれど、とにかく寂しくて心が静かになる特別な場所だった。「エモい」と言っていいかもしれない。
明日からは、ことさら寒くなるという。
久しぶりに自転車で遠出しようと思っていたのだが、再考したい。自分の場合は、暑い日も寒い日も、自転車は楽しくないのだった。フィットネスの手段ではなく、あくまでお散歩・散策としての自転車なのである。





