超短納期の革ペンケース

明日は三重県に遊びに行く。
いつものお店と友人に会いに。
それはまあ素晴らしいのだけれど、その準備というかトラブル対応で今日はとても忙しかった。ちなみにトラブったのは、僕です。それについて書く。

 

前に三重県に行った時に、友人のペンケースを作ることになった。
ちょうど僕はレザークラフトを始めたばかり、友人のペンケースが耐用限界に近い、というタイミングだったのだ。
まあ急ぐものでなし、せっかくだから新技術を磨こうではないか、と先週まで空いた時間を利用して工作を続けていた。
今までにないペンケース、が個人的テーマ。
この試作で得た技術については、いつか書こうと思う。

かなりの紆余曲折があった。そして、革と時間を費やしてようやく、1つのペンケースが完成した。苦労の結晶というものだ。

今日も取り出して、にまにましながら開閉し、ギミックを試す。
そんな至福の時間の最中に、ふと違和感が生じた。
なんとなく、耐久性が低い、しかも致命的に低い部分が見つかってしまったのだ。今回は作業から材料まで基本的に自己流、Googleにだって頼らないで作っていたから、こういううっかりミスは避けられない。それにしても、僕なりに検証と試作を繰り返して作ってきたのだから、そう簡単に認めるわけにはいかない。

でも、眺めていると、こりゃあ駄目だとわかってしまう。
試しに負荷を加えると、やっぱり駄目っぽい。

リカバリは可能か。
可能ならばどういう手順と材料で修正するのか。
よくよく考える。最近、頭をつかうと肩が凝るような気がする。

肩こりをごりごりと揉みながら、リカバリが不可能だと結論づける。
ごめんなさい今回は渡せません、と連絡しようか、それとも最初から作り直そうか、と思案する。
このペンケースは、4日間はかけて作った。
水で濡らす工程や熱処理の工程があるから、乾燥や冷却に時間がかかる。人に渡すものだから、丁寧に作業した。

それを半日で作れるのか。他の家事や作業や外出の合間に。

久しぶりに工程表を書いてみる。
まさか趣味のレザークラフトで、分単位の工程表を作るとは思わなかった。

なんと、理論上は作れることが判明。
ただし食事やおやつは変則的な時刻になる。不具合部分以外の設計も少し変える必要があるし、材料だって裁断からやり直し。

でもこれはチャレンジする価値がありそう。
元々、出来上がった品よりも、作る工程を楽しむのが、僕にとってのレザークラフトだ。
考えるよりも前に手を動かし、その前に考える。パソコンだって駆使する。もうミスはできない。

そんな危機感と焦りと、奇妙な集中の時間を経て、さきほど予定通りに、ペンケースが完成。
いや、これから仕上げ作業があるが、それは明日の車中や、到着後に実施する。革というのは、時間をかけて風合いを作る部分が多々あるので、それはもう仕方がない。

 

ともあれ疲れた。
でも、楽しかった。
ずっと試行錯誤、試作品がそのまま完成品、という革工作ばかりしてきたので、自己流であっても(あるいは、自己流だから)確立した作業を効率よく進めるのは新鮮な体験。いくつか博打的な作業もあったが(なにしろ短納期だ)、なんとか形にはなった。
では寝ます。明日は早い。その前にiPodに音楽を入れねば。

 

レザークラフト技法事典―クラフト学園虎の巻

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はじめてのレザークラフト

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