防刃繊維でボタン付け

服に使われている「ボタン」、あれはまだ改良の余地があると思う。
本来なら、服が工場で作られはじめた時に、もっと簡易な、そして頑丈な機構を導入すべきだった。服工場は基本的に低賃金で、しかも服飾文化は概ね保守的だから、今でも当たり前のようにボタンホールとボタンが使われている。

ファスナーやホック以外の、糸と針とハサミを使用しない簡易な留め具があっても、全然かまわない。なにしろ21世紀なのだから、それくらいの飛躍が欲しいところ。

つまり、ボタン付けが面倒なのだ。
今日はコートの第三ボタンが外れかけた。ほつれる時は容赦なく駄目になる、そして出先での修繕が容易ではない点が、綿糸によるボタンの弱点だと思う。
安物にしては、よく頑張ったと思う。ヘビーデューティーを売り物にするアメリカのアウトドアブランドでも、ボタンに関しては雑なところは徹底的に雑で、油断がならない。
ソーイングセットは旅行の時だけしか持ち歩かないし、トラブルは旅行時にのみ発生するわけではない。そして旅行をしていない時間のほうが、圧倒的に多い人生なのだ。

そんなわけで、今日はちくちくと、ボタン付けをした。
今回は「防刃繊維」を使ってみた。
昔の勤め先で、サンプルとして貰った品。ボタン用としては太い(刺繍糸くらい)が、丈夫さは折り紙つき。なにしろカッターナイフでは切れない。デュポン社の「ケブラー繊維」よりも強いとのこと。
ややハリがあって扱いづらいが、でもきちんとボタンは付けることができた。
糸の切断には、熱したナイフを使用。ニッパーでも切れる。引っ張り強度は抜群だけれど、熱に弱い。

色は無着色で、黄色みがかった白色。やや目立つため、思い切って全てのボタン(6個ある)の糸を交換した。袖口のボタンは、とりあえずそのまま。

紫外線と水気にも弱い、とスペックシートには掲載されている。まあ、コートのボタン糸として使用するには気にしなくて良いだろう。

 

ところで裁縫箱(義務教育時代の教材を愛用)に入っている「絎台」と「かけはり」は、今後の人生で使う局面があるのだろうか。使い方を習った覚えが無い。工作の道具としては華奢で、たぶんこのまま裁縫箱に入ったままだと思う。
別に教材に組み込まなくても、と思っていたし、今日もそう考えた。教育委員会教材選定部門(家庭科担当)と裁縫用品メーカーとの癒着を疑ってしまう。

 

Clover 机上くけ台

Clover 机上くけ台

 
Clover かけはり

Clover かけはり

 

 

 

 

 

帰宅して、食事と風呂を済ませ、その後はボタン付けに熱中していたら、もう10時を過ぎてしまった。もう寝なければ。何かやるべき事があった気がする。少なくとも、ボタン付けよりも優先すべき懸案があった筈。ぼんやりとした焦燥感はそのままに、とにかく寝るのだ。