自転車で遠出するつもりで準備をしていたのだが、諸事情あって中止。
代わりに「今年最初の甘いもの」を食べることにした。
なにしろお正月である。それくらいの"イベント"がなければつまらない。遠くに行けなくなったから自宅で引きこもるにはもったいない。
さてお正月といえばガレット・デ・ロワである。
フランスの郷土菓子にして新年のお菓子。大好物だが、もちろん今の時期にしか食べることができない。
藤枝市のパティスリー「beaucoup beaucoup」には、このガレット・デ・ロワの1人分サイズがある*1。今日は運よく、この小さな焼き菓子を手に入れることができたので、自宅でのんびりと賞味した。
予定通りとはいかなかったけれど、こうして、香ばしくておいしいおやつを食べることができたから良しとする。
これは根拠がはっきりしないぼんやりとした予感でしかないのだが、いずれこういう「思いつきで、ちょっと珍しくておいしいものを食べる生活」はできなくなるような気がしているのだ。少なくとも衰退する地方の田舎町では、車があっても難しくなる。それは経済的な問題かもしれないし、社会が変わるのかもしれない。あるいは自分の健康の問題かもしれない。
ただ、ここ数年、この時期には「いつまでもあると思うなガレット・デ・ロワ」という謎の警句が、頭に浮かぶのだった。その馬鹿馬鹿しい響きとは裏腹に、なんとなく不吉な印象と共に。
でもとにかく今日のガレット・デ・ロワも(例年通り)とてもきれいで、とてもおいしい。良いものを食べた、という気分になる。
*1:1人用なのでフェーヴは入っていない。