あんこパイ

 甘いもので自分を労うに値する、心身ともに疲れた一日だった。
 仕事帰りに、マクドナルドにふらりと立ち寄り、「あんこパイ」と「プレミアムローストコーヒー」を注文した。慣れないドライブスルーで若干緊張しつつ袋とカップを受け取る。信号待ちの間に、パイの入った紙袋を開けたところ、「あんこパイ」が2本入っていた。

 このまま貰ってしまって良いのだろうか、というか店に戻ったら逆に(店側の)面倒が増えるのではないか、と考えたけれど、2本も食べられないから返しに行った。

 再びドライブスルーの列に並ぶ。そして「先ほどあんこパイを1本注文した。袋に2本入っていた」と申告した。ドライブスルーというシステムは、この種のやりとりには適していないのだろう、何度か「もう一度、ご注文を繰り返して下さい」と言われたけれど、でも最終的には意思の疎通ができた。
 問題のあんこパイは、無事回収された。責任者らしき人からお詫びの言葉をいただいた。在庫管理の問題というよりも、僕の前後に受けた注文との混同や入れ間違いといったミスが怖いらしい。
 ちょっと調べてみたら、誤って多めに商品を受け取った場合、それを知りながら食べたり使ったりすることは、いちおう不法行為らしい。知ったからには返さなければならないし、店としては受け取るのが正しい。

 

 ところで肝心の「あんこパイ」は、マクドナルド的な油っぽさに、やや甘めの小豆餡という組み合わせが、絶妙とまでは言わないまでも合っていると思う。「次回もぜひ食べたい」とか「これを食べるために来店する」みたいな事は無いだろうが、食べて損をしたとは感じなかった。
 「プレミアムローストコーヒー」というのは、つまりは普通のブレンドコーヒー。今日はメニュー表を見ながら馬鹿正直に「プレミアムローストコーヒーのMサイズ。ホットで」と言っていたけれど、一般には「ホットコーヒーのMサイズください」で通じると思う。値段のわりに美味しいが、やや熱すぎるし、特段プレミアムな感じはしない。

 

 

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