37.8℃

なぜかわからないが、風邪をひいた。
特に原因は思い当たらない。明け方に目が覚めて、鼻をかんで水を飲んで「もしかして」と体温を測ってみたら、平熱を超えていた。ふらふらする。
というわけで今日は昼間の大部分を寝て過ごした。今も身体が重い。葛根湯や小青竜湯をまとめて飲んでいる。それから初夏に仕込んでおいた梅のシロップ漬けといった、身体に良さそうなイメージの品を解凍して食べている。

 

さすがに暇なので、徒歩圏内で最も健康的な店であるドラッグストアに行った。
クリスマスが近いせいか、軽快なクリスマスソングをBGMに、店内放送でも「メリー・クリスマス!」と言っている。薬屋に聖誕祭を祝ってもらういわれは無いのだけれど、これが日本のクリスマスなので聞き流す。
チェーン店とはいえ、この店内放送は各店で売場担当者が吹き込んでいるようだ。最近は「肩こりには〇〇が効く」とは言わず、「肩こりには〇〇が効く、と言われています」と語尾が変わった。それはまあ仕方がないとは思うが、全部の語尾を「と言われています」に統一する事は無いんじゃないかな、と個人的には考える。「寒い夜にはお鍋、と言われています」と、徹底している。
加えて、元気よく軽やかに(バラエティ番組のナレーション風に)語るのも上手くいかず、なるほど素人は辛いと、聞いてきて妙に気恥ずかしくなってしまった。下手な結婚式の司会を眺めている気分。
その声の本人に頭痛薬コーナーまで案内してもらった。

いくつかの健康菓子(どこまで健康なのかは不明)と、健康には関係のない麩菓子などを購入。もちろん風邪薬も買った。

 

薬で頭痛は収まったけれど、熱は下がらない。インフルエンザの予防接種は何日後から有効なのだろうか等と考えつつ、ひたすら気怠い眠りを貪る。

 

 

天冥の標VII 新世界ハーブC (ハヤカワ文庫JA)

天冥の標VII 新世界ハーブC (ハヤカワ文庫JA)

 

 眠るのに飽きてからは、先日購入した「天冥の標 7巻」を読み進める。大変に面白い。
読む前は「蝿の王」みたいになるのかと思っていた。しかしあの名作よりも、ある意味では残酷な話だった。人がばたばた死んでいく前作よりも後味は悪い。悪いのだが、決して“人の汚いところ”を羅列せずに、どちらかといえば人の気高さを芯にして、気持よくバランスよく文章にしていくのが、この作家の持ち味だと思う。それは1巻から、というか彼の作品のほとんどで一貫している。
中盤で「村上春樹SF小説家で、子育て経験を活かした恋愛小説を書いたらこんな風になるのかも」と思える場面があった。それは全然、村上春樹では無いと思うが、理知的などろどろ感が“春樹”っぽい。そして衝撃だった1巻に向けて収束していく世界。年表付きの小説だけれど、こういうふうに繋がっていくとは予想できなかった。

これは体調が万全の時に読み終えたい、と考えて後半の初めで栞を挟んだ。残りは年末休みの楽しみに取っておく。

 

先ほど計測したところ、体温は37.2℃。ちょっとぼんやりしているけれど、それが不調によるものか、あるいは単にぼんやりした1日を送ったせいかのかはわからない。わからないけれど、今日はとにかく早く寝て治したい。明日と明後日は忙しいのだ。

 

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