鶏皮を煮て、山椒を振る。 #鰻 #土用の丑

わざわざ土用の丑だからといって鰻を食べる、という行為はずいぶん前から褒められたものではないとされていて、特にここ数年はその風潮が一般化した、と思い込んでいた。

今日は社員食堂に、鰻丼があった。
おいおいまずいだろ、と言う人と、まるで気にしない人に二極化している雰囲気。反応と配属先がきっちり相関していたところはとても興味深いのだけれど、詳しくは書かない。年配の人は、今年になって初めて知った、という人も多い。

まだまだ、ウナギが絶滅の危機にある、しかもかなりぎりぎりの線である事を知らない人は多いのだろう。
スーパーマーケットではフェアを開催中で、国道沿いの安いチェーン店でもこの季節は鰻丼の幟が立つ。これでは、本当に絶滅するのかな、どうせ中国が悪いんじゃないの、と思ってしまう人がいるのも仕方がないのかもしれない。しかしそれでも、ウナギは専門店で味わって食べるもの、そういう認識に切り替えていかなければならないと思う。「だって美味いじゃん」は通用しない段階なのだ。

 


僕が危惧するのは、そういう無知や認識不足によるものだけではない。
ネット上ではもう何度か見かけた。そろそろ静岡県の田舎町でも観測できると予想している。
要は「お偉い人の意見に反発する人達」のことだ。
数年前の、生レバー騒動を思い出して欲しい。あの時は、実際以上に生レバーの美味しさや食文化としての尊さを語る人が現れた。食べるな、と言われてから急に理論武装する雑な人達。
絶対数は少ないかもしれないけれど、それは阿呆な行為だと言い続けなければ、若い人達が阿呆の暗黒面に引き込まれる。世の中は、少なくとも日本という国はそういうものなのだ。

 

 

さて、僕は先ほど、なんとなく美味しそうという理由で鶏皮を煮てみた。
Twitterの、このツイートに触発されたのだった。

 炊飯器ではなくて、真空保温調理鍋のシャトルシェフを使った。
鶏皮をフライパンで炒めて、出てきた脂は別に保管(炒め物などに使う)。
鶏皮は鍋に移し、お湯と出汁の素と醤油少々、濃縮めんつゆも隠し味程度に、そして酒を注いで沸騰させた後に保温調理は30分。

とろとろになるので、またフライパンに移して、ウナギのタレを加えて炒め続けると、だいたいこの画像のようになる。僕は失敗して、もう少し佃煮寄りに仕上がってしまった。
山椒は必須。生姜や葱を使わないレシピだから臭みも消したいし、なにより“らしさ”が違ってくる。
ウナギの川魚らしさは皆無。しかし脂と甘辛さは、鰻の蒲焼きに求めるものに近い。代替品ではないのに、鰻丼が食べたい時にも満足できてしまう。
面白い。これぞ知恵なり、という文化的な味だった。

 

サーモス 真空保温調理器シャトルシェフ 3.0L ステンレスブラック KBA-3001 SBK

サーモス 真空保温調理器シャトルシェフ 3.0L ステンレスブラック KBA-3001 SBK

 

 まるで関係無いが、僕は藤枝市の「まるはん へそまがり」という鰻屋さんが大好き。1年に1回は行くことにしている。
めちゃくちゃに高級というわけではないけれど贅沢なごはんが楽しめる、その良いバランスは珍しい。添えられている漬物の美味しさだけで語れるくらい。
でも夏場は行かない。空調が効いていないし、焼き上がるのに時間がかかるので。夏が終わって「過ごしやすい季節になったなー」と思った頃に、あるいは冬か春に行く。おすすめです。

 

loco.yahoo.co.jp



 

 

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