四国の高松に向かっている。

今日と明日は高松市に泊まる。

昼過ぎに職場を出て、用事を済ませて新幹線に乗って、到着予定は日没後。

瀬戸内国際芸術祭の時は「四国、意外と近い」と思ったものだが、あの時は朝一番の新幹線に乗ったのだった。個人旅行では、午後を目一杯使って移動する事はほとんどない。


f:id:t_kato:20171129154043j:image  
f:id:t_kato:20171129154112j:image

職場のパソコンを持ってきたが、仕事をする気にはまるでならない。居眠りしたり読書をしたり。というか、出張慣れしていないから、車窓の風景すら娯楽となっている。

岡山あたりの島みたいな山々や、見慣れないスーパーマーケットの看板や、それからもちろん瀬戸大橋!ちょうど今、渡り終えたところで、天気は悪く薄暗い瀬戸内海だったけれど、これはこれで初めて見る景色。

 

実は、現地集合時刻より早めに到着するよう工夫をした(ひとりで移動し、現地で先輩や上司と合流。)。

少しは市内を散歩出来ると思う。甘いものを食べる時間があれば良いのだが。

旅に出るから革しごと。

明日から2泊3日の出張で、四国に行く。

前職まではほとんど出張というものを経験していなかった。関東か愛知県、遠くても大阪辺りで、取引先への親睦を兼ねた訪問や、資格取得や技能講習といった、言ってみれば穏やかでのんびりしたお出かけばかりだった。

今回の出張は、新入社員としての研修であり、出資先への挨拶であり、そして経営者会議での議事録制作という仕事も仰せつかっている。きちんとした、出張らしい出張だ。

しかも宿泊先は、気ままなビジネスホテルではない。
住宅会社の人が展示場のモデルハウスに泊まるように、鉄道会社の人が訪問先の宿直室に泊まるように、ちょっと変わった感じの滞在をする。*1
パジャマや歯ブラシなど、一通りのものを持っていかなければならない。泊まるのも同行者と同じ建物だから、気が抜けない。面倒は多い。

というわけで、荷造りはやや時間がかかっている。まさか四国に行くのにスーツケースを使うわけにもいかない。

娯楽としては電子書籍端末のKindle paperwhiteと、スマートフォン、それに文庫本を持っていく。
文庫本も、あまりふざけたものは駄目な気がする。何しろ入社してから一週間も経っていないのだから、自重しなければ。

 

君の彼方、見えない星 (ハヤカワ文庫SF)

君の彼方、見えない星 (ハヤカワ文庫SF)

 
重力波は歌う――アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち (ハヤカワ文庫 NF)

重力波は歌う――アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち (ハヤカワ文庫 NF)

 

 

とりあえずハヤカワ文庫が何冊か放置してあるので、そこから1冊、持っていくつもり。
しかしハヤカワ文庫用のカバーが無い。一般的な文庫より少し大きいのだ。

 

https://www.instagram.com/p/BcCmmx_Hf0h/

だから作る。
旅行前にレザークラフトを始めるのは、最近の(困った)個人的トレンドといえる。旅=革しごと、である。

幸いなことに、既に下拵えは済んでいる。
革は裁断し、接着剤で貼り合わせた。これだけでもカバーとしては成立するが*2、やはり縫っておきたい。見た目がレザークラフトらしくなる。何より、貼り合わせの“のりしろ”よりも“縫いしろ”のほうが狭いから、外寸を小さくできる。

今回の革は、自分で樹脂を染みこませ、パラフィンなどで表面処理をしてみた。ぺらぺらで軽いが、とにかく強い。

というわけで、今から縫いはじめる。これくらいなら1時間もかからないだろう。
明日の朝は忙しくなる。何しろネクタイを結ばなければならないのだ。あれは本当に難しい。ワイシャツに安全ピンで留めるだけでいいじゃないか。

 

 

お題「旅行に必ず持っていくもの」

*1:詳細を書くと仕事がバレそうな気がするのであえて割愛。

*2:最近の接着剤は本当に高性能。縫いとめるより頑丈にすることも可能なくらいだ。

11年目のさようならありがとう。

長く愛用していたウールの靴下に、とうとう穴が空いてしまった。
くるぶしの後ろ側という不自然な場所。
春に購入したブーツとの相性が悪かったのかもしれない。指先や、足の裏にあたる部分は無事だから、その点は残念。

 

しかしこの靴下、記録によると*111年前に買ったもの。十分に長持ちしたと言っていいだろう。おそらくは、人生で最も長く付き合った靴下になる。

登山用品のお店では定番の「スマートウール」というブランドの、いちばん軽装のもの。トレッキング用。それでも平地ならしっかりと温かいし、夏場だって快適に履ける。冷え性や立ち仕事の友達に教えて、とても喜ばれたこともあった。

徒歩旅行でも、締め付けが弱いのにずれない、そして蒸れない、クッション性がある、という特性は役に立っている。
洗濯に耐え、乾燥が速いのも良いところ。

 最近は種類がとても増えた。シャツやランニング用のショート・ソックスもあるらしい。

 

厚いパイル地だから靴のサイズが合わなくなる時があること、デザイン上、スニーカーなどでちょっと変な感じになってしまうところは難点か。

もともと、立ち仕事の多い仕事(工場を走り回る、実験室を歩き回る)のために買った。他の靴下も色々と試したものの、最後はこのスマートウール製品に戻ってきている。機能性素材とウールの混紡で、山歩きに対応した靴下は多いものの、日常使いとの相性ではこれがいちばん。

 

きっと、また同じ色と形のスマートウール製品を探して履くだろう。


困ったことに、ここまで保った靴下は、簡単に捨てにくいのだった。何かに活用することもできないが、ぽいっと捨てるのもなんだか気が引けてしまう。
ギリシャ神話だったらゼウスが哀れに思い天に上げただろう。「秋の終わり、西の夜空にひときわ輝く大きなL字が見えます。靴下座です」とプラネタリウムで解説される。
どこかの神社で供養祭をしていないだろうか。節分の夜にみんなで靴下を焼くのだ。それくらいの名残惜しさがある。
自分が高位聖職者だったら、文句なしに祝福する。奇蹟認定してもいい。

 

以前、靴下の綻んだところ(やはり、くるぶしの後ろ側だった)に、薄いスウェードを縫い付けていた人がいた。西洋人の旅行者で、鞄も帽子も補修をして使い続けているような、旅慣れた感じの人だった。目の詰んだ布地のジャケットを着ていて、そのジャケットの肘の革パッチだって装飾ではなく防護と補強として機能していて、あそこまで行くと格好良いものだと目が惹きつけられた記憶がある。

自分がそこまでして補修と補強をして使い続けることは、たぶん無いだろう。靴擦れも怖いし、家族に何か言われるのも面倒だ。
しかし捨てられない。
穴の空いた靴下に感傷を抱くとは、11年前の自分には想像もできなかっただろう。今の僕でも、少し驚いているくらいだ。

 

 

私の山道具 (Hutte books)

私の山道具 (Hutte books)

 

 

 

CAMP LIFE 2017

CAMP LIFE 2017

 

 

お題「くつ下」

*1:mixiが招待制の頃から毎日ブログを書いていると、こういう時に役立つ。こういう時以外は役立たない。

ブラジルごはんの日

用事で焼津市の海のほうに行ってきた。
さてお昼はどうしよう、と考え車を走らせているうちに、旧大井川町の辺りまで来てしまった。
ここまで来たのだから、と「ブラジルフレッシュ」を目指す。

 

「ブラジルフレッシュ」は、いわゆる“ブラジルショップ・南米食材店”のひとつ。南米から来ている人達が多い土地だから、あちこちにあるのだけれど、この店はいつも賑わっているし、ご当地バーガーみたいなものも食べることが出来るから、わりと入りやすい。

ブラジルの食材、それ以外の南米の食材以外にも、フィリピンや中国のものも多く置いてある。パンなどはその土地のものを特別に焼いたものを仕入れているようで、僕はこの店のパンやペイストリーをたまに買うのが、かつて仕事帰りのお楽しみだった。
大きな赤身肉の塊とか、豆の缶詰とか、それからスライスチーズも大袋で売っていて、「ガイジンの店」という色眼鏡を外せばとても便利で良いお店だと思う。

お店の半分は食堂になっていて、前述のハンバーガー(大きい)や、定食的なものを食べることができる。店内のものを買って食べることも可能らしい。

今日はとても混雑していた。
まず、スーパーの精肉コーナーの窓口みたいな感じのところで注文をして、席で待っていれば料理がやってくる。
席が埋まっているから、カウンター席を確保する。渡航者向けSIMのパンフレットや、各種案内の掲示がされている一角が、かつてはカウンターだったようで、でもそのままでは座れない。いちおうカウンタースツールは置いてある。
ここいいよね、とジェスチャーで示しつつ、勝手にそのパンフレットや、鉢植えを動かしてひとりぶんの席をつくる。とても親切で聞けば丁寧に教えてくれるお店だが、ぼんやり心細い顔をして立っていてもフォローはしてくれない。このあたり、海外旅行で出会う異文化っぽい。

混んでいる時はそれなりに待つが、店内を眺めているだけで時間は潰せる。海外の番組が流れている大型TVを見ていてもいいし、掲示板の貼り紙を読んでいてもいい。この店は単なる食材と食事の店ではなくて、他の多くのブラジルショップと同様に、防災の拠点であり、生活情報の結節点であり、この志太地区でのコミュニティとなっているようだ。例えば地震発生時にどうすればいいか、不要な家具を売りたい買いたい、保険はどうするか、引っ越しの手配は、といったあらゆる情報がここに来れば(ポルトガル語スペイン語で)わかるようになっている。そういえば、市役所の人もたまに来て情報交換をしている、と言っていた。

 

 

そうやって時間をつぶしていると、注文した料理がやってくる。

 

今日は「ビーフ・パルメジアナ」のランチセットを食べる。
薄くて大きな赤身肉のビーフ・カツレツに、トマトソースとたっぷりのチーズがかけられている。
添えられているのは、フライドポテトと、油をまぶしたような白米(薄く塩味がついている)。
さらにポテトサラダ、これはインゲン豆などが入っていた。
小豆のような豆、あるいは本当に小豆だろうか、とにかく赤い豆を使った肉入りのポタージュのような煮込みも、しっかりした量で届く。この煮込みは他のブラジル料理のお店でも(特に注文しなくとも)出てくるから、ごはんに味噌汁、みたいなものかもしれない。優しい塩味で、ハーブの類も使われているとは思うのだが、香辛料っぽさはほとんど感じられない。ソーセージと、レバー的な内臓が数種類入っている。

とても美味しい。
ただし、どの料理も「冷めると重くなりそう」な感じがする。
他のお客さんは賑やかにお喋りしながら、僕よりも多くの量の料理を食べているが、僕としては目の前の品を、冷める前に、そしてお腹が膨れる前に食べ尽くさなければならない。
量は多いし、米、肉(揚げてある)+チーズ、芋(揚げてある)、サラダ(芋)、そして優しい味の煮込みですら、肉的なものがたっぷり。
紅白のなますや、水菜のサラダが欲しいところ。もしかしてこのご飯、いわゆる「お米は野菜」の立ち位置なのか。

 

実用的なブラジル式料理と製菓の友

実用的なブラジル式料理と製菓の友

 
おいしいブラジル (SPACE SHOWER BOOKs)

おいしいブラジル (SPACE SHOWER BOOKs)

 

 

数年間ならともかく、最近はこういうものが辛くなってきた。
食べているときはとても美味しく、しかしランチに食べたら夕食を軽めにするくらい、消化と代謝が落ちている。

しかし他のお客さんは、このランチセットに加えて甘いパウンドケーキ的なものを食べたり、大きなソフトドリンクを飲んでいて、なんとも元気だったので羨ましい。

クリスマス用のパネットーネがたくさん売られていた。今年はクリスマスの甘いもの、これにしようか。何度か食べたことがあって、対して良いものとも思えなかった。でも、この店のもの(といっても梱包された輸入品)は、なんだかとても美味しそうに見えたので。

 

 

ブラジルのごはん (絵本 世界の食事)

ブラジルのごはん (絵本 世界の食事)

 

 

逆さ富士と雑貨と美味しいもの

ふと思いついて富士市にまで行ってきた。
目的地は「富士中央公園」、今日は「ふじのくにアートクラフトフェア」を開催中。富士市は遠いが、行って良かったイベントだった。

天気は快晴。富士山がくっきりと見える。
この中央公園では池に逆さ富士ができていた。

 

フード系のブースには珍しい店も、見馴れた店もある。
自分の居住する静岡県中部ではなかなか出会えない、東部や伊豆のお店が多い。
知っている店としては、かつて静岡市でCafeを営んでいたCapu*1エスニック風オリジナル料理や飲み物を売っている。

www.cafecapu.com

*2

このCapuでチャイを買った。
浜松の「キュッヒェ」というお店ではザワークラウトとソーセージの煮込みを購入。

kuche2011.exblog.jp

この組み合わせ、なんだかとてもケッタイな感じだが、落ち葉がはらはら落ちる公園のベンチで食べるのは最高の組み合わせだった。
チャイはしっかりスパイシー(Capuの味!)で、でも優しい味。
ザワークラウトと肉とソーセージだから塩っぱいことは確かなのだが、とろっとした脂の肉がたっぷりで、加えてハーブが利いたソーセージだから全然ジャンクな感じがしない。
このキュッヒェの煮込みだけでも、今日の収穫だった気がしている。

 

収穫といえば、イベントの「クラフト」の部分、つまりテントを立てて“クラフト作家さん”達が自分の作品を売るコーナーも、とても充実していて、つい細々とした雑貨を買ってしまったのだった。
ちょうど新しい勤め先で働き始めたばかりなので、どうしても欲しいものは「これから先、仕事で要るかも」と考えれば脳内稟議が通ってしまう。
古道具店で買ったデッドストックの錠前は、解錠番号がわからない事に後で気付いたが、ジャンク品みたいなものだからこれはこれで気にしない。

革製品や工作に関して、プロの仕事を見て、目を肥やすのがこの種のイベントに行く個人的な主目的。さすがに全国を巡っているような人達のものは面白い。今日も手作りのかばんを使っていて、何人かから声をかけられた。

イベントのアート方面、最初はあまりアートっぽく無い印象だったが、それでも公園のあちこちを歩いていると、さりげなくオブジェが置いてあったり、半ば遊具としての作品があったりと、きちんとアートクラフトフェアになっていて感心した。
クラフトにせよアートにせよ、就学前の子供が楽しめるものが多い。またがって遊べる動物達(なぜかマグロやシーラカンスも!)や、簡単なクラフト体験講座が人気だった。
近隣の博物館などが出張してブースを設けていて、例えば奇石博物館は珍しい石の取り放題をしていたし、乗馬クラブはポニーに乗れるコーナーを作っていた。

穏やかな秋の終わり、明るい公園で、老人からちびっ子までにこにこと散策し楽しむ、規模も雰囲気もちょうどよい感じのイベントでした。明日も開催するはず。行ける人は行くといいです。街中だから、買い物のついでに少し遊ぶ、みたいな楽しみ方もできます。

 

ポケットに静岡百景

ポケットに静岡百景

 

 

 

 

静岡県中部に戻ってからは、先日のスーツを受け取りに紳士服店に行ったり、文具や年賀状の類を買ったり、一箱古本市を冷やかしたりと、いかにも休日らしい過ごし方をしていた。
帰宅前に郊外の「Atelier petit*Calin」でお茶とおやつを。今日は「フラン」を食べた。
プレーンなフランは人生初かもしれない。
乳製品と卵の美味しさだけで勝負したような、とびきり優しい、まろやかな食べ物だった。プリン、カスタードクリーム、チーズが好きな人にはたまらないだろう。タルト台部分の美味しさも引き立つ、絶妙なバランス。たっぷり添えられたフルーツと生クリームも嬉しい。

 

帰りがけに、もうひとつお店に寄った。
最近、なかなか行けなかった「Cafe Bikini」で、栗のタルトを1つ。
これは夜のおやつにした。人生の節目で良いことがあったら、Bikiniの何かを食べたくなる。そういうことになっているので。

www.swbt.jp

 

 

そんな感じの休日。自転車も少し乗ることができた。
明日はのんびりする。今日だって120%のんびりしていたが、明日は“遠出しない”という方針でのんびりしたい。今はもう自分でも危ういと思うくらいに、自分を甘やかしている。困ったものだ。

 

SF飯 宇宙港デルタ3の食料事 (ハヤカワ文庫JA)

SF飯 宇宙港デルタ3の食料事 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

*1:文句なしの名店だった。個人がやる個性的なカフェの老舗にして、最後まで他に代わりが無い店だった。

*2:たぶんこのリンクは古い。FacebookInstagramで情報発信していると思う。

ボルロッティと押し麦のスペアリブ煮込み #料理本 #スペアリブ #豆

今夜は家族が出かけていて、夕食はひとり。
今のところ残業が無いため(試用期間)、帰宅は早い。外食する気分でも無かったため、帰りにスーパーマーケットに立ち寄り、家にあるものと合わせて簡単に作る。

簡単とはいえ、今回は料理本を見て作ってみたので、なんだか特別なものが出来てしまった。ちなみに写真はひとつも無い。
ボルロッティと押し麦のスペアリブ煮込み、というなかなかにお洒落な食べ物。このうち、インゲン豆のボルロッティは似た色と形の南米の豆を使った。*1
スペアリブはスーパーの特売品で、押し麦は米に混ぜて炊くだけのものを活用。ローズマリーは庭から採取し、トマトは紙パック入りの市販品。オレガノはなぜか冷凍庫に入っていた。

下拵えを含めて45分程度の調理時間。豆が水煮缶、手順の後半は煮込むだけだから手間はかからない。省力化・時間短縮のため十数分だけ中火で煮詰めてしまったため、本来の味とは違うかもしれないけれど、とても美味しい煮込み料理が完成した。

白菜とリンゴとグレープフルーツのサラダも、合間に作った。ごはんやパンは食べない。

今回参考にしたのはこの本。

 

実ははてなブログでフォローしている「ホマレ姉さん id:homare-temujin 」さんが著者。写真も自前だというから凄い。

帯の裏表紙側に書いてある「たまに、よそいきな料理を作ると、食卓がもっと楽しくなる。」という言葉、確かにその通りなのだ。食卓も楽しいし、翌日以降の家庭料理にもきっと良い影響が生まれる。自分の手癖だけでは到達できないものを、時々は自分の手で作るという愉しみ。

www.homarecipe.com

別にフォローしているから贔屓するわけではなくて、とても素敵な料理本だった。ちょっと凝った料理をする友人にもプレゼントしたい。*2

 

Cool Veg 農家が提案する これからの野菜レシピ

Cool Veg 農家が提案する これからの野菜レシピ

 

 
先週は「ミニトマトのコンポート」を作ってみた。これは僕みたいな雑な人間が作っても、「どこかのマルシェでナチュラル系乙女が売っている瓶詰めの素敵なもの」だと知人を騙せるので、そのような用途でもおすすめ。「表参道のオーガニック・マーケットで買ってきました」と説明して食べさせて、口に入れ咀嚼した頃に「実は、ぼくが昨日、作りました」と言う。知人は「おっさん味になった」と失礼なことを言いながらも、きちんと食べてくれた。

素材の組み合わせや味付けは特別でも、技法や道具は一般的な家庭料理の延長だから、まず失敗が無いのも嬉しいところ。

難点としては、どの書店にも置いているわけではないことが挙げられるだろう。街の大型書店ならば料理本も充実しているから見つかるが、「国道沿いの大きめのチェーン店」では無理かもしれない。

それから、この本の料理を作ると、もっと良い素材で作りたいと思えてくる。これはちょっと面白い体験かもしれない。
今回の煮込みなどはそれほどでもないけれど、夏野菜などは旬の時期に良いもの、丁寧な生産者のものを揃えたほうが、きっと美味しくなるだろうと欲が出てくる。静岡ではあまり見かけない野菜も買いたくなる。

この「欲が出る」ことは、良い料理本に特有の“効能”だと思っているのだが、どうだろう。

今日気付いたけれど、ページの端の色が小口に綺麗なグラデーションを描いていて、これも良い感じでした。さすが雷鳥社

 

 

 

*1:ブラジル食材店で購入したもの

*2:サイズや価格が、気軽な贈り物に良い感じなのだ。

苦手な買い物と、リンゴのクランブルタルト。

 

 

 

 

新しい仕事に就いて2週目の来週、遠方への出張が予定されている。
本社というのか出資元というのか、まあそこの偉い人と会ってくるだけなのだが、とにかく冬用のスーツを買う必要が生じている。

手持ちのスーツ(背広)は、ちょっと型が古いものと、いかにも就職活動用のものと、礼服しか無い。礼服はともかく、他のものは夏期対応のつくりであり、寒い時期の泊まりがけ出張には対応できそうにない。
それでなくとも、流行遅れの雑に選んだスーツというものは、特に着慣れていない場合には、なんだか変な感じに見えるものだ。
就職活動ならばその“ちぐはぐさ”も許されるかもしれないけれど(だいたい経歴と対応しているからある意味自然だ。この人はスーツを毎日着ていないから…と合点がいく)やはりここはきちんとしたものを買い揃えるべきだろう。

 

太陽と乙女

太陽と乙女

 

 

 

というわけで、今日はスーツを2着、買うために外出した。

まずは古いテーラーへ。
ここはいわゆる「祖父の代からお世話になっている」お店で、特に父はここで作ったものが多い。たしか父の勤め先の特約店だったはずだ。
礼服や、それから大学を卒業する時にこの店でスーツを誂えた。それからは疎遠になっていたが、この前まだお店が存続していて、価格もそれほど高くは無いことを知って、今回はお願いすることにしたのだった。

僕はいわゆる「紳士服のお店」が苦手で、デパートでもそういう売り場のあるフロアは長く滞在できない。床の色が違っていて、そのエリアに侵入した途端に店員が寄ってくるところは恐怖すら覚える。婦人服売り場を素知らぬ顔で通り抜けるほうが、まだ気が楽だ。

でもこの古くて狭いテーラーは、そういう居心地の悪さは感じない。1対1というのもあるし、余計な会話がまるでないのも気安い。目的や使用頻度を聞かれ(出張は時々あるが、毎日の通勤では着ないです)、好きな色を決めて、後は「今ふうのスタイルにしましょう」と決定すれば終わり。
ただし作るのに時間がかかる。のんびり作るから良い生地でも安く作れる、というあまり一般的とはいえない理屈でこの店は回っているのだ。今回の出張には間に合わない。

 

内田百間―イヤダカラ、イヤダの流儀 (別冊太陽)

内田百間―イヤダカラ、イヤダの流儀 (別冊太陽)

 

 

 

出張に間に合わせるために、普段使いにもう1着、これはチェーン店の紳士服店で買うことにした。先のテーラーのご主人も、それがよろしいと勧めてくれた。「激安品を選ばなければ、仕事着としては良いものが手に入る」とのこと。

幹線道路沿いの紳士服店へ行く。
常に閉店セールを実施中の印象があるけれど、今日から来週までは「本当に実質的にお店を空にする、本物の閉店」とそれに伴うセールを行っている、という説明文が貼られていた。その閉店からしばらくしたら、改装の後、また開店するという。
なんだかよくわからない。紳士服店の閉店セールというのは、もしかしたらスーパーが18時以降にお惣菜に半額シールを貼るようなものなのかもしれない。原理的には、紳士服店であれスーパーマーケットであれ、毎日、閉店する*1
ともあれセールというのは有難い。実際、ずらっと半額になっていたり、セット売りやらキャンペーンやらで、とにかく安く買えるような雰囲気はある。
しかし広い店内を歩いているだけで、よくわからなくなってくる。「よくわかりません。色はこれくらいのグレー。サイズは測ってください。あんまり安いのは困る」とだけ伝えたら、お店の人が何着か並べてくれて、あれが半額これは値引きと説明してくれた。
どんな買い方をしてもきっと予算超過はしない。だからもう、値札は見ないでえいやっと選んだ。

ファストフード店でサイドメニューを勧めるみたいに、ワイシャツやコートも見せてくれる。そういえば軽いコートを持っていなかった、と思い出して(真冬用のものや、カジュアルものはあるが、スーツと合わせるとちょっと重い)シンプルなものを1つ買う。ワイシャツも買った。コートは「スーツを買って、お店のアプリを入れた人だけの特典」で、4分の1くらいの価格になってしまった。ユニクロより安い。

 

アルネカレンダー2018 ([カレンダー])

アルネカレンダー2018 ([カレンダー])

 
大人のおしゃれ16 秋と冬'17

大人のおしゃれ16 秋と冬'17

 

 

ともあれこうして、苦手な買い物が終わった。
Tシャツ1枚でも、買う時は悩むし、労力は惜しまないし、きちんと楽しめる。服を買うのは好きなほうだ*2。しかしスーツは基本的に興味が湧かない。自身の見識というものがほとんど持てないから、その時に妥当だと(ぼんやり)考えた価格帯より少し上のものをとりあえず選んで、今まで済ませてきた。

もう21世紀なのだから、ネクタイはゴムとホックでつけるタイプに切り替えて然るべきだと僕は考える。どうしてあんなに面倒な結び方をしなくてはならないのか。
未だに鏡を見ながら四苦八苦している。
今日はネクタイの結び方ハンドブックを貰ったが、僕の求めるものは結び方の知識ではない。バック・トゥ・ザ・フューチャーに出てきたスニーカーみたいに、ボタン1つで締まるネクタイが欲しい。

 

 

 

 

 


そういう疲れる買い物をしたので、自分を甘やかすために甘いものを食べた。「Pappus」の、リンゴのクランブルタルト。
お店に行った時、ショーケースにはほとんどケーキが残っていなかった。次に並べるもの、として提案されたのがこのタルト。
この、焼きたてで、ようやく冷めた程度のものが、これはこれでとても美味しかったのだ。さくさくのクランブルと、ほのかに温かいりんごの部分、まだかちかちになっていないタルト台。時間を置いてしっとりしたものとは違う、貴重な一瞬を楽しむことができた。

 

 

さて、お風呂に入って、寝ます。
昨晩はうっかり電子書籍を大量購入してしまった。「宝石の国」がとても面白かった。物語のターニングポイントだけで1冊が終わってしまって、次が待ち遠しい。 

宝石の国(8) (アフタヌーンKC)

宝石の国(8) (アフタヌーンKC)

 

お題「好きな作家」

お題「今日の出来事」

 

 

*1:そういえば、昨年「GAP」で定価の買い物をしたら、職場の人達にとても驚かれた。あそこはセール品を買う店だと言われた。

*2:もっと好きなのが、他人の買い物に付き合うこと。同性でも異性でも楽しい