
「ぞっとしない」という表現がある。
映画や小説では普通に使われるが、実生活では聞かないし、言わない。
「ぞっとする」とは少し違う。
「おもしろくない」「懸念がある」「感心しない」くらいの意味合いの言葉だ。あるいは「想像したらぞっとする」とは言うかもしれない。
せっかくなので、今日は「ぞっとしない」を使ってみた。
昨晩に読んでいた小説にも「人生は一度きり」と書いてあった。思いついたのならば、試してみたい。
とはいえ、仕事中に使う機会は少ない。でも家での会話で、つまり父との会話では、余計に使うことはないだろう。だから真面目に仕事をしながらも、「ぞっとしない」を使う機会をじりじりと待ったのだった。
幸いなことに…なんて言ったら駄目なのだろう。なにしろ仕事で「ぞっとしない状況」は避けるべきだから。
でも、明日以降の天気・気候の話題で「懸念に感じること・おもしろくないこと」が出たので、すかさず言ってみた。
「まったく、ぞっとしませんねえ」と。
自分としては、平静を装いながらも心中では勢いこんでいたのだが、誰もその表現を気にする人はいなかった。同じ雑談で「考えるだにぞっとする」を使った人もいたのだが、その違いを指摘されることもない。
なんだか拍子抜けである。
でも日常の言葉なんて、そんなものかもしれない。

学生時代にアルバイトで、街の喧騒を録音し、文字として書き出す仕事をしたことがある*1。渋谷や表参道や吉祥寺で音を採ったのだが、文章にしてみると支離滅裂とまではいかないが、話が噛み合っていなかったり、文法がおかしくなっている雑談が本当に多かったことを覚えている。
全体の6割以上が、文章化するとおかしなことになっていた。
人間の雑な会話なんて、その程度のものだと思っている。だから、SNSで日本語が雑な人達がいても、僕はそれほど驚かない。彼ら彼女らは、たぶん普段の雑談の気分で文字入力をしているのだ。だから、誤字脱字や文法ミスも多いし、相手のコメント・返信もきちんと読まない。
それでも雑談ならば、なんとかなっているのだから人のやりとりというのは面白い。
ところで今夜は、梅を煮ている。
洗って、ヘタを取って、軽く拭いたら、10分ほど下茹でする。その後は、砂糖と水と白ワインと共にゆっくりと煮る。
例によって真空断熱調理鍋「シャトルシェフ」の出番である。形が崩れず綺麗に煮ることができるから、こういう時は便利。
今回は、かなり熟した梅が安く手に入った。青梅よりも、黄色くなるまで熟した梅のほうが僕は好きだ。柔らかくなって扱いは難しくなるけれど、香りは良いし、シロップの色も綺麗。
25分の加熱で火は通ったようなので、あとは一晩冷ましてから冷蔵・冷蔵する。
今年はスパイスや黒砂糖は使わない。物足りなければ、後で足せばいいと思っている。
では寝ます。
おやすみなさい。
今週のお題「梅」
*1:お芝居の本の素材にすると聞いた。






