資生堂アートハウス・資生堂企業資料館・中華料理屋に見えない中華料理屋

午前中から静岡県西部にいた。
突発的なお仕事、呼び出しである。


昼前に時間ができたので、資生堂アートハウスへ行ってみた。夏は閉館していたので、久しぶりの訪問となる。

 

資生堂アートハウス


企業の美術館としてはおそろしく立派な場所である。少なくとも県内では随一ではないか。

今日は恒例のコレクション展のようなものをやっていた。
民藝や、伝統工芸の技術を活かした新世代の工芸のようなものをたくさん展示している。陶芸も漆器も普段あまり見ないような品ばかりで興味深い。

corp.shiseido.com

現役の作家さんも多いせいか、室内は完全に撮影禁止。
自分はこの館内の雰囲気が好きで、いつも椅子に座ってのんびりしてしまう。展示に興味がなくても建物だけで楽しめるくらいに気に入っている。

油彩画の特別展も豪華だった。それほど長い時間は滞在できなかったが、行けて良かった。

 

お菓子の包み紙

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資生堂企業資料館

併設する企業資料館にも行ってみた。

資生堂の製品にはほとんど縁が無い。
でも、この会社の歴史や、作り出してきた製品や企業活動はすばらしいと思っている。

過去の製品やCM、ポスターなどの展示は圧巻だ。
前に見たことのあるものばかりなのに、行けば再び全ての展示品を見てしまう。

女性ならば使い慣れた、あるいは見たことのある化粧品(たくさん展示してある)を見るだけで楽しめるだろう。
自分は大判のポスターや広告のグラフィックデザインを見るのが好きだ。

戦前の商品には解説に価格が書いてあるのも楽しい。5円の香水に「当時のかけそば:5銭」と説明があって驚く。大正時代から、薄緑や薄紫の白粉が売られていたことにも驚いた。

大好きな場所だが、ここも館内は撮影禁止。ただしWebサイトの「パノラマビュー」で館内を見ることができる。画像ではあっさり風味だが、本物は何倍もすごい。

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資生堂アートハウスも資料館も無料なので、近くにいて気が向いた時に気軽に入れるのも嬉しいところ。ただし週に3日くらいしか開けていないので、遠方に住む自分にとっては「開いていたら嬉しい」のだった。興味がある特別展やイベントがあれば足を伸ばすが、普段の空き時間に訪れることができたのは紛れもない幸運だろう。

 

 

中華料理屋に見えない中華料理屋

そんな今日のお昼ごはんはチャーハンを食べた。

掛川市の緑が丘という場所を彷徨っていたときに見つけた。
いわゆる台湾・中国系の安い中華料理店なのだが、店がちょっとおもしろい。

外観が全く中華料理店に見えないのだ。
今日は仕事の同行者がいたから勇気を出して入ったけれど、一人では無理だったかもしれない。

「ラーメン」の幟と小さな看板こそあるものの、見た目は完全に個人病院である。
おそらくは医院あるいは歯科医院だった建物を居抜きで使っているのだろう。

入口を入れば、いかにも個人病院な感じの玄関がある。
ここを靴で上がるのは、ほんの少し抵抗がある。

待合室だってある。
でも中華料理屋なので、ここで待つことはない。ここから先は普通の中華料理屋になっていて、カウンターとテーブル席がある。
厨房では男性がひとりで料理を作り、いくぶん着飾った女性*1が接客を担う。

そしてメニューは完全に、台湾・中国系の安い中華料理屋なのだった。

 

いくぶん混乱するが、チャーハンはふつうに美味しくて、同行者たちの食べた野菜炒めランチや麺類も食べやすかったという。

店内はとても綺麗で、こういうお店にしては落ち着いている。たくさんの中華風の飾りだって、小児科の飾り付けだと思えば違和感はそれほど無い。

明るく清潔な店内というだけで、飲食店として優れている。だけど、真っ赤な看板もなく、外も中もこざっぱりとしている中華料理屋は、なんだかとても混乱するのだ。
住宅街の中にぽつりとあるのも不思議なポイントだろう。

 

 

寄り道も昼食も無計画だったけれど、どちらも想定以上に良い選択だった。
仕事の待ち時間を活用してこれだけ楽しい時間を過ごせたのだから上出来である。帰路に事故渋滞と大雨に遭遇したことを差し引いても、今日は良い日。

では寝ます。おやすみなさい。

 

うさぎっしり事典

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お題「ささやかな幸せ」

 

*1:授業参観ならば目立つ程度にドレスアップしているがパーティーというわけでもない感じ。

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