燻製ソーセージのサンドイッチ:吉田町

日曜日だが仕事の日。
大井川河口の西岸、吉田町へ行っていた。

町の沿岸地域を東西に横切る国道150号線バイパスからは、たくさんの津波タワーを見ることができる。海抜が低い地域では、大地震の後に津波が来るまでの間に、このタワーに逃げることになっている。高い建物が無い田舎町では、とても目立つものだ。
静岡県の沿岸部では、どこでも見ることができる。

150号線のバイパスには、このタワーと歩道橋を組み合わせたものがいくつもあった。
広い階段を登ると、たくさんの人々が避難場所に使える広場になっている*1
道路行政(歩道橋)と防災(津波タワー)のすり合わせが大変だったことが、縦割り行政の批判として語られることも多い。

今日は初めて、この津波タワー兼歩道橋を渡ってみた。
もちろん普通の歩道橋と使い心地は変わらない。
作られた当時は「不良のたまり場になる」と言われていたそうだが、残念ながら屯する不良少年・少女なんて少子高齢化が進む吉田町には存在しないのだった。

先月の航空祭では、通過する飛行機を見る人達がたくさん集まっていたのだという。
少しだけ落ちていたゴミは、彼らのような不良中年オタクの残したものだと思う。

暑い夏の日の昼過ぎだったので、遮るものがない歩道橋&津波タワーの上は本当につらかった。初期の避難場所として使うこと、普段は国道の上の通路であることを考えて何も設置されていないのだろうが、真夏に大地震があったら大変だと思ってしまったのだった。一般的な津波タワーのような防災用品庫(ベンチと兼用)等も無いのは、あくまで歩道橋だからだろうか。

 

 

さて、そんな吉田町で食べた昼食はサンドイッチ。
といっても食パンを使ったそれではなくて、ブラジル料理店のハンバーガー的なものだ。

店名はAssombra Somという。
車の修理工場に隣接した小さな食堂のような場所で、どうやら近隣のブラジル人や南米系の方々を相手に商売しているようだ。メニューも店内の貼り紙も、全てポルトガル語スペイン語だった。
でも、日本語のできる親切な店員さんが、きちんと説明してくれる。牛肉のバーガー、鶏肉のバーガー、燻製ソーセージのサンド、ホットドッグ、それに追加するオプションなども色々ある。
ショーケースにはペストリーもたくさん並んでいて、その場で食べることも持ち帰ることもできる。
フライドポテト等もあるはずだが、こちらから質問しなかったせいか説明は無かった*2。飲み物は缶ジュースが各種あるようだ。

そこで注文したのが、燻製ソーセージのサンドイッチ。
太い燻製ソーセージを輪切りにしたものが、野菜やチーズと共にたっぷりと挟まれている。パンは南米系のお店によくある、フランスパンみたいな生地の四角いもの。

普段の生活ならば2週間分を超えるソーセージを、1回の昼食で食べてしまった。
ソーセージの味はしっかりとしていて、たくさんのレタスとよく合う。肉は強烈だが大量の野菜で食べやすい、というのは南米系の軽食によくあるパターンだ。
注文を受けてから、しっかりとソーセージを焼いて提供してくれる。おいしさの秘訣は、たぶん全てが作りたてだから。

 

涙滴型*3の鶏・チーズコロッケみたいなペストリーも、とてもおいしかった。

 

エアコンも無い簡素な店内も含めて、面白い体験をしたと思う。
週末のみ営業とのことだが、他のメニューのために吉田町を訪れてもいいかな、と思えるくらいに気に入ってしまった。
今になって思えば、どう見ても外国人の営む自動車整備工場の店に、予備知識ゼロで入ることができたものだと自分に驚いてしまうが、でもとにかく今日の"収穫"だった。

 

 

そんな日曜日。
お仕事で吉田町へ行き、津波タワー兼歩道橋を歩き、おいしいサンドイッチを食べた。海も見て、カラスに襲われたけれど、もう長くなるから書かない。
ではシャワーを浴びてから寝ます。おやすみなさい。

 

今週のお題「となり街」

*1:下から撮った画像が破損していた。5人くらい並んでも歩けそうな幅の階段を登ると、こういう広い場所がある歩道橋なのです。

*2:そういう種類の親切なのだった。飲み物を注文しなくても、まるで気にしない。気楽で良い。

*3:お店の人は、米粒のカタチと言っていた。紙に挟んで手渡してくれる。

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