少し前にカタログチケットと引き換えたゲーム「セレッサと迷子の悪魔」を始めてみた。入手してから色々と忙しく、遊ぶ時間がとれなかったのだ。
任天堂Switchのコントローラーは、昭和生まれの僕にはとてもややこしい。このゲームは、そのコントローラーの中でも最もとっつきにくい2つのアナログスティックと、コントローラー上面にある4つのボタン(LとRとZRとZL)を使う。
いや、アナログスティックならば「ゼルダの伝説」などでも使っていた。昔の十字キーのようなものだ。しかし、この「セレッサ」では、左右それぞれで2人のキャラクターを動かすのだった。
これはややこしい。"なじみが無い"どころの話ではない。
最近のゲームらしく、基本的に難易度は控えめで、序盤は丁寧なチュートリアルとなっている。10代前半くらいの魔女の少女と、ぬいぐるみに憑依した悪魔、その2名(1名と1体)を操って、仕掛けを解いたり、敵を助ける。
音楽も演出も素晴らしい。
ダークファンタジー的な世界と、やや癖のある絵本のような画面、切り絵や布のコラージュみたいなテクスチャ。こういうの*1が好きな人にはたまらないだろう。
よくぞここまで作り込んだ!と感心してしまう。こういう雰囲気が流行った平成の中頃に登場していたら、感激のあまり倒れる乙女もいたはずだ。
僕も嫌いじゃないので、序盤から実に楽しく遊んでいる。
それでも、コントローラーの右側と左側ほぼ全てのボタンを使って、2体のキャラクターを操るのは難しい。敵も味方も移動はゆっくりで、考えて確実に動かせば大丈夫な場面ばかりなのだが、それでも時々はわからなくなってしまう。
操作は難しいが、しかし大変におもしろいゲームだ。
一本道のようで寄り道が膨大にあり、そして寄り道はそのままプレイヤー側にメリットがある。技術が拙くても、寄り道をして道具やスキルを向上させ、あるいは操作技術を磨くことで、楽に物語を進めることができるあたりは、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」や「ゼルダの伝説 ティアーズオブキングダム」と似ている。おそらく、十分な容量と処理能力による"リッチ"なゲーム環境が、こういう構造を可能としたのだろう。
いきなり死ぬこともなく、かといってゴリ押しも可能ではない。複雑なトリックも多いが、良いバランスにできている。
というわけで、連休の最終日にゲームを始めた。
昼は散歩や買物をしたり、親戚の家の片付けを手伝っていた。とにかく湿度が高くて嫌になってしまうが、空調の効いた部屋でゲームを楽しむだけなら快適である。