生ベーコン

年寄りというのは土産が好きだ。
父の知り合い達(高齢者)が出かけた先で様々なものを買い、我が家に届けてくれる。
県内の道の駅や農産物直売所ですら、必要ないものを「つい買いすぎてしまった」結果、その一部が我が家に届く。

 

今日は「生ベーコン」が届いた。
どこかの観光牧場の製品のようだ。生で食べることができて、とてもおいしいのだと説明文にある。

でもスーパーマーケットで売っている普通のベーコンも、加熱せず食べることができる。試したことがあるが、ほとんどハムだった。
ちなみにソーセージも加熱してあるため大丈夫。
外国製の本格的なものは別として、一般に流通しているものは「生で食べることが可能だが、加熱調理のほうが持ち味が活かせる」と理解しておけばいいだろう*1

となると、この生ベーコンは何が特別なのだろうか。
とりあえずサラダに使ってみたのだが、味も食感も普通だった。
Webサイトの「衛生的な工房で作っています」という動画を見た限りでも、きちんと加熱済みだ。流通させるためには、どうしても加熱などの滅菌・減菌工程が必要となる。塩漬け豚を低温で燻製にするだけでは駄目なのだ。

優良誤認…とまではいかないものの、ごく普通のものを特別に見せているだけのように思えた。そういう品は、土産物に多い気がする。

 

 

そういえば我が家には「農家が作った夏みかん」もある。
これは父が農産物直売所で買ってきた。

もちろん普通の夏みかんだ。
「私が作りました」と印刷された紙には、蒲原の柑橘園の産とある。なるほど、嘘ではないけれど、ごく普通の品だ。

 

 

付加価値について色々と考えてしまう。
言葉だけの付加価値でも物は売れる。ただ、そんなものは気分の問題でしかない。いや、使用者が冷静になってしまえば、気分だって削がれてしまう。今日の自分のように、貰った人間はそういう状況に陥りやすい。


でもまあ、悪いベーコンではないし、普通の夏みかんだ。
「自分では買わないなあ」と思いながら、それらをサラダほうれん草と合わせてサラダにしてみた。塩気と酸味と苦味が合う、なかなかおいしい組み合わせだ。

 

お題「昨日食べたもの」

 

*1:冷凍食品のチキン南蛮にも「加熱して食べろ」と書いてある。冷凍したままでも食べられるが、冷たくて硬くて、かなり大変なだけだ。

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