突然の蕎麦屋

昼まで自室でパソコン仕事をしていた。
父が唐突に、蕎麦屋の蕎麦を食べたいという。普段は趣味で手打ち蕎麦をしているから、外食で蕎麦を食べることなんてめったに無い。せいぜい旅先で名物だったときに選ぶくらいだ。
そもそも外食自体が少ない人でもある。

それがなぜか、急に「店の蕎麦」を食べるのだという。
おそらくテレビか本に影響を受けたのだろう。
特に反対する理由もないから、車で外出することにした。

雑談をしながらなんとなく選んだ店だったが、おそろしく古い。
非常口の表示が「非常出口」となっているくらいに古い。当然ながらピクトグラムなんて無い。

かといって老舗然ともしていない。
老夫婦が手打ち蕎麦や天丼をゆっくり作り、常連(全員が高齢者)がのんびり食べる。そういう店だ。値段も安かった。

自分は天丼と冷たい蕎麦のセットを食べた。
セットではなく「天丼弁当」という名前なのが、ちょっとおもしろい。

昭和そのまま、といった風情の店だったが、味は気に入った。父も満足したようだ。

せっかくなのでと海まで行って、父は散歩、自分は自転車で散策などして過ごした。
昨年の秋に母が亡くなり、父と二人で行動することが当たり前になったけれど、今日ほど無為というかぼんやりとした外出は初めてだったかもしれない。普段はきちんとした目的地があるか、あるいはストレス解消や運動不足解消といった名目で出かけていたから。

そんな感じの祝日。のんびりしすぎた感が強い。

 

お題「わたしの癒やし」

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