スーパーマーケットでの買い物を済ませ、車に座ったところ、サコッシュが壊れているのに気がついた。
ストラップ用のDリングと本体を繋ぐループが千切れてしまっている。
これではストラップが取り付けられない。よく今まで保ったものだ。
なにしろ酷使している。
リップストップナイロン生地で出来ていて軽く、見た目はともかく日常の小さな鞄としては最も使いやすかった。
サコッシュなのにジッパーが付いていて、お店でも大丈夫。さらにジッパー付きのポケットが1つ、さらに蓋のないポケットもある。柔らかくて丈夫な生地で、たくさん物を詰め込んでもマチのあるバッグのように対応できた。
普段は大きなショルダーバッグを使っている。夏は麻布、冬は革製が多い。
そのときも、このサコッシュをバッグ・イン・バッグとしてそのまま使う。そして、必要に応じてサコッシュのみ取り出すことも多い。例えば重い鞄が不要な動物園や、ただ買い物のためにだけ立ち寄るコンビニやスーパーマーケットでは、革のショルダーバッグやリュックからサコッシュのみ取り出して、身軽に動く。
おそらくは旅行用の畳めるショルダーバッグとしてデザインされたサコッシュではないだろうか。
海外旅行に行く前に、必要にかられてスポーツ用品店で購入したにもかかわらず、普段から最も持ち歩くようになっていた。
結果として、デザインコンセプトに沿った使い方をしていたのかもしれない。
とにかく、そんな便利な小さなサコッシュが壊れてしまった。
たぶん同じものは見つからない。
どこかの大型スポーツ用品・チェーンのオリジナル商品だったはず。5年以上前のものが今もあるとは思えない。駄目元でショッピングモールにある店を覗いてみたが、当時と今とではアウトドア用品のトレンドが変わってきていて、類似品すら見つからなかった。
鞄なんて沢山持っているから、サコッシュが一つ無くなっても少し不便なだけではある。
ただ、来週の後半に予定している旅行のことを考えると、小さめの鞄は持っておきたい。旅行中、宿に荷物を置いてあちこち出かける時のために、小さくて、細々したものが全て持ち歩けて、傷がついても気にならない軽いバッグが欲しい。そういう鞄だけが、自分の鞄収納庫には不足している。
というわけで、お気に入りのサコッシュが駄目になった動揺もあって、小さなショルダーバッグを1つ買ってしまった。
サコッシュに入れていた荷物(財布、スマートフォン、ウエットティッシュや予備のマスク、Kindle、買い物袋など)は全て入り、さらにパンフレットや折りたたみ傘が入って少し余裕がある。これなら、とりあえず旅先で便利に使えるだろう。
しかし、この新しく買ったショルダーバッグは、愛用していたサコッシュを完全には互換しない。もう少し小さくて、必要最低限のものだけを持ち歩く簡便なバッグが欲しい。
さてどうしたものかと思案していたところ、レザークラフトの神様から、「手作りせよ」と神託が下った。
しかし最近、レザークラフトへの意欲がほとんど消え失せているのだ。神託も気のせいだった可能性がある。そもそも、薄くて軽くて雑に扱えるものは、市販品に限る。自分で作ったものは、どうしても傷や汚れが気になってしまうものだ*1。
ともあれ、こういう物欲は最低一晩は寝かせなければならない。
なので、寝ます。
おやすみなさい。