ドラゴンクエスト2 悪霊の神々

Amazonからお試しクーポン的なものが届いた。いくつかのゲームが遊べるらしい。
といっても数百円のゲームばかり。
忙しいゲームは疲れそうだから、のんびりできる古典ゲームを遊びたい。
ということで、子供の頃に遊んだ記憶がある「ドラゴンクエスト2」を選択。

ちなみに買っても文庫本くらいの価格。子供時代の自分に教えてあげたい。「21世紀には、ドラクエ2が600円なんだぜ。しかもグラフィックが綺麗になっているし、復活の呪文も要らないんだ」と言って、信じるだろうか。

 

 

とにかくインストールして始めてみる。
どこでもセーブできるし、メニューはシンプルになっているしで、とにかく親切。
おそらくはスマホで遊ぶように設計されているのだろう。10インチのタブレットだと、ちょっと画面と操作ボタンのバランスが良くない。

親切設計にも驚いたが、味方の強さにも、同じくらい驚いている。
子供の頃にやった元祖ファミコン版では、特にサマルトリアの王子(二番目に仲間になる器用貧乏)が虚弱だった。腕力だけで突き進む主人公が、彼を守ってあげるスタイルで序盤を凌いでいたはずだ。

それが令和版では、きちんと戦力になっている。魔法も剣も使いこなし、万能といっていい働きをする。しかも、成長がとても早い。どんどん強くなる。

結果として、敵がずいぶんと弱いように感じるのだ。
夕方に様子見で始めて、もう序盤の山場を超えてしまった。子供の頃は、僕と兄、それに近所の幼馴染達と試行錯誤して地獄のような旅を続けていたはずなのだが、まるで勝手が違う。



あるいは、小学校時代の自分よりも、今の自分のほうが知能が高い可能性もある。
つまり、敵を倒す順番や、体力回復のタイミング、あえて「ぼうぎょ」コマンドを選びダメージを最小化するなど、総合的なマネジメント力が向上しているのではないだろうか。イメージではなく期待値で行動を選ぶことができている。

 

すいすい進むけれど、きちんと面白いのだからすごい。難易度は下がっているのだが、欠伸が出るような状況には陥らない。理不尽なゲームオーバーもなく、かといってモンスターを虐殺するほど楽勝でもない。良いチューニングだ。


シナリオの大半は忘れている。大雑把な流れだけぼんやりと頭に浮かぶが、ヒントが無ければ次にどこに行けばいいのか覚束ないことも多い。そして、近代化されたとはいえ古いゲームだから、ヒントが不親切なのだ。でも、それもまた楽しい。

ジュブナイル向けにリライトされた名作小説を楽しんでいるような、ちょうどいい緊張感を楽しんでいる。子供の頃のヒリヒリした"本気度"も良かったけれども、この手軽さも悪くない。

というわけで、今からムーンブルクの王女を助けるために、再びゲームを再開する。
王女は、なんと犬に変えられてしまっていて、元に戻すには真実を写すという「ラーの鏡」が必要なのだ。
どうして世界征服を目論む悪の大神官が、わざわざ重要人物である王女を犬に変えて街に放置するのか、そして「ラーの鏡」がわりと近所の沼地に落ちているのかはわからない。ともあれ、世界を救う旅をする側としては有り難い限りである。王女が死んでいたら、世界が救えなかった。
こういう緩さも、昭和のゲームらしくて楽しい。

 

お題「ささやかな幸せ」

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