今日もまた親の入院の関係で病院へ。
そして引き続き(主に心が)疲弊した。こういう時こそ頑張って遊ばなければ、疲弊どころでは済まなくなってしまう。気分が乗らないなんて理由で外に出るのを止めてしまう贅沢は、かつて心を病んだ人間には許されない。困ったことに、気晴らしを行うにも必死な状況なのだ。
なので、55分ほどできた空き時間に、あえて自転車を引っ張り出して、お団子を食べに出かけるのだった。
その結果、5本のお団子を備長炭で焼いて食べることになった。
場所は静岡市の用宗港。
最近やたらと、お洒落っぽく再開発されているエリアだ。お洒落といっても「大都会の日帰りエリアにできたものを1年遅れで真似した」感がある、いわゆる「企画書の匂いがする」タイプのカフェやレストランによるお洒落。大都会ではない静岡の漁村で同じことをして大丈夫なのかと心配になる*1。
でも、用宗は好きな町だ。
静かで、海鳥が多くて、自転車でも散歩でも、のんびりと路地裏散策ができる。たとえ企画書の匂いがしようとも、散策の途中でコーヒーを補給できるのは有り難い限り。
ところてんもおいしいし、好きな人ならば海鮮丼もおすすめ。
そんな町の、波の音が聞こえそうな場所にある和風カフェ「海風文庫」が今回の目的地。以前、Twitterで知らない人が勧めてくれたのだった。知らない人のアドバイスは忘れがちだが、今日は上手い具合に覚えていた。
コーヒーもあるけれど煎茶や抹茶もある。スムージー的なものもあるし、食べ物ならばサンドイッチやあんみつも用意されている。水まんじゅう等の和菓子も選べる。
そして、おそらく一番人気なのが串団子。
団子を自分で焼いて食べる趣向となっているのが特徴。
同じ価格で1本から5本と好きな本数を選べる。少し高くなると、5本から10本から食べたい本数を選べる。つまり、食べられる本数を最初に指定する形式となっている。
旅館の小鍋に使われていそうな卓上コンロ(飛騨焜炉)には備長炭が熾っている。小さな網の上で、プレーンな串団子を焼いて、餡や蜜をつけて食べる。
ちなみに餡・蜜は2種類選べる。今日は「粒餡、こし餡、抹茶餡、みたらし」と、あと数種類*2。僕は抹茶餡とみたらしを選択した。
炭火焼とはいうものの、かなり時間をかけても焦げ目ができるほどではない。焼き立て団子の専門店では、かなりしっかり焼いているところもあるが、自分ではそれは望めない。でも、1本ずつ焼いて、頃合いになったものに餡や蜜をつけて食べていくのは楽しいものだ。
読書のペースにも合うし、なにしろ焼きたての団子はおいしくて、人気なのもうなづける。5本は多いが、気持ちよく食べ終えてしまった(後で満腹になった)。
店名に文庫とついているが、それほど読書要素は無い。
カフェにしては小説が各所に置いてあるな、という程度だった。でも上に書いたとおり、団子を焼きながらのんびり本を読む体験は、他では得難い体験となった。
団子を堪能した後に、散策しながら車のある病院の駐車場まで自転車で戻り、きっちり50分。昼はカロリーメイト(バニラ味)と野菜ジュースとビタミン剤で済ませたのに、おやつは贅沢。
別に串団子を5本食べて元気が回復するわけではないが、肩こりは少し軽減したのではないだろうか。頑張って気晴らしをして、良かったと思っている。
今日は晴れていて、海も綺麗だった。