中華そば屋の手袋

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今つけっぱなしの枝市の駅南にあるラーメン屋で済ませた。
静岡県内に数店舗ある、ローカルチェーンらしい。
看板にもメニューブックにも、腕組みをする店主の写真があしらわれている。

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普通の醤油ラーメンや塩ラーメンではなくて、こってり豚骨なんとか極みラーメン的な、名前からして凝っている品名が並ぶ。
今日はその中でも最もスタンダードな品を選んでみた。

脂が多く、塩気が強く、旨味も濃い、いかにもラーメンマニアが好きそうな味だった。自分としては珍しい選択だったかもしれない。

気になったのが、店員さん達のゴム手袋。
薄手の手袋をして仕事をしているのだが、椅子をひき、机を拭き、器を運び、小銭を渡し、そして具材を盛り付ける、そういった全ての状況で手袋を交換しないのだ。たまに濡れタオルでささっと表面を拭くだけで、濡れたままの手袋で仕事を続けている。

目的が店員の手指を守るためならば、これで目的は果たしているのだろう。
しかし衛生面を考えると、いささか不安である。素手の時ほど清潔さを保てているようには思えない。

食品製造の仕事では、このような場合は手袋をその都度交換する。
洗える状況であっても、作業の種類が違う場合、特に、清潔度を求められる作業に移る場合には、交換を必須とする。薄手のゴム手袋を十分に洗い清潔を保つのは不可能と考える。

もちろんラーメン屋では食品工場ほどの清潔さは求められない。
でも彼ら彼女らが、素手で働いていたらどうだろう。きっと小銭を掴んだ手で厨房作業に戻ることはない。食材を触る時のみ手袋を使う、箸などで済ませるなど工夫をするはず*1
皮膚の実感と身体感覚は、行動への影響が大きい。

 

 

悪い店ではないと思う。
静岡店では行列ができる…とパネルもあったから、間違いなく人気店なのだろう。
でも僕は、わざわざ再訪することはない。
こういった、「なんのための装備・工夫・ルールなのか」を理解していない店に行っても楽しくないので。そして、このタイプの店は得てして、皆が元気に金切り声をあげながら変なところで時間がかかるので*2

 

あ、ここまで書いて気がついた。
この店の静岡本店に僕は行ったことがある。そのときも、手袋をつけっぱなしで仕事をする人達に驚き、嫌な思いをしたのだった。ああ、店に入る前に気がつけばよかった。

 

 

 

*1:素手で働け、と言っているわけではない。

*2:この店がまさにそうだった。

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