今日もまた富士五湖方面へ出かけた。
山梨県の富士五湖に行くには、普段ならば富士山の西側を通る。
朝霧高原を走り、樹海を抜ければ富士五湖に到着する。ただし富士市内の幹線道路を走るため、少しだが渋滞が面倒。基本的には気持ちがいい山の中の道だが、カーブも多くて少し疲れる。
今回は時間の都合で、全てが有料道路の「東側ルート」を選んだ。
新東名高速道路から御殿場バイパス、そのまま国道138号線バイパスへと走れば、山中湖や河口湖に到着する。全てが有料道路のため出費は増えるし、寄り道もできないが、とにかく楽で早い。走行距離の短い西側ルートよりも楽で早いから、のんびりするつもりが無いのならば、こちらが便利。
今日は山中湖のあたりを少し散策する時間があった。
湖面に鹿が降りてくることがあるという。鹿が増えすぎて困っている地元の人達には悪いが、一度その風景を見てみたいものだ。
本来ならおいしいコーヒーでも飲みたかった。
でも、気の利いたカフェどころか、普通の(観光地によくある)喫茶店すら閉まっていた。それなりに行楽客はいるのだが、まだフル回転で営業したら採算が取れないのだろう。土日のみ開ける、あるいはランチから15時までの営業が、新型コロナ後の”今”なのかもしれない。
結果としてコンビニエンスストアには高齢者で大混雑していた。それほどお金を使う気がない老人達がたどり着いたのがコンビニのコーヒーというのは少しさみしい。もちろん僕もつまらない。
忍野八海、そして河口湖や西湖にも行った。
忍野八海は観光客が多くてつまらない。すぐ近くの水族館(山梨県立富士湧水の里水族館 森の中の水族館)に車を停めて、敷地内の公園を散策する。
おそろしく綺麗な湧水に、紅葉がたっぷり沈んでいて、絵のような風景。時間が無くて水族館には立ち寄れなかったけれど、やはりこの場所が好きだ。
ここは本当におすすめの場所。富士五湖周辺でひとつ、と聞かれた場合は第一選択に挙げる。特に小さなお子さんがいるファミリーには、とても喜ばれる。
河口湖はいつもどおりに混んでいて、西湖は静か。
短時間だが、折り畳み自転車で遊ぶことができた。
数年前の河口湖は、よくある「ハーブティーと民藝風和食処とホットスナックの混淆」の、湖畔の観光地だった。
今日は数年ぶりに訪れたわけだが、ハーブティー的な「高原のメルヘン」風味は退潮して、代わりに「吉本興業プロデュースの観光開発」が目立っていた。
あちこちに「2時間で1000円」の臨時駐車場ができていて*1最初は「高い!」と思ったけれど、おそらくは2時間で十分なのだろう。しかし正直言って、ここまで様相が変わるとは思わなかった。
明るく快適な昨今のアウトドア・レジャーと、上記の吉本興業的なお手軽行楽地、そして昭和〜平成のスタイルが混じり合った不思議な場所になっていた。
そして、ヤンキーとストリートが合体したバス釣り文化もまた、目立たなくなっていた。
西湖も河口湖も、ちょうど湖面と富士山と紅葉を収められる場所には人だかりができていた。湖を一周する道(迂回路が無い)でも気にせず路上駐車をするので、ちょっと怖い。
僕もスマホを向けようかと思ったが、どうせ「河口湖 富士山 紅葉」あたりで検索すれば同じような構図の画像が見つかるから、撮影はやめておいた。
長いレンズを向けるおじさんも、ブランド財布みたいなカバーのiPhoneを掲げる乙女も、同じ場所を撮っている。その風景を撮ればよかったと後悔している。
昨日も今日も、風景は最高だった。
暖かい日差しに、冷たい空気。深まる秋が堪能できた。
でも、おいしいコーヒーやケーキにありつけなかった。首都圏からの行楽客も多い景勝地だから、気の利いた雑貨屋やカフェの1つや2つは余裕で見つかるかと甘く見ていた。そういう店も無いわけではないけれど、もっと山奥にあったり、今は休業していたり、週末に渋谷で開かれるイベントのために店を閉めて準備をしているのだった。
吉田のうどん(今日も食べた)はおいしかった。
お土産に蕎麦やうどんも買えた。返す返すもコーヒーだけが残念*2。自分でお湯とドリッパーを持っていけば良かったのだ。