龍眼を開封した。ずいぶん前に買ったまま忘れていた品だ。
中華食材の店では定番だがスーパーマーケットでは滅多に見かけないドライフルーツ。
四国生活では商店街で買うことができて、わりと定期的に食べていた。
見た目は完全に木の実。
庭や公園で放置されていそうな地味な実である。
羅漢果のような薄い殻を割ると、中に萎れた果実がある。大きなタネに甘い薄皮が貼り付いているような感じ。この薄皮部分を食べる。
味はライチに似ている。薄くて上品な甘さ。
香りはもう少しエスニックというか、線香のような薬っぽさがある。
植物としてもライチの近縁だと思われる。
割って食べてタネを出して…とそのまま楽しむ時にはいささか忙しい。
台湾では、路上で老タクシー運転手が器用に食べていた。
台湾スイーツ的なもの、甘いスープみたいなデザートにこれが入っていることがあった。たくさん食べるものではなくて、クコの実のようなアクセントなのだと思う。
いずれにしろ、たくさん食べるものではない。
このドライフルーツではあるがほぼ乾物の龍眼が、大きな紙袋に詰まっていた。
とりあえず小分けして真空包装したから、いきなり悪くなることはないだろう。でもどうやって消費しよう。
浜松市の輸入食材店で見つけたときは、何かしらの思惑があってカゴに入れたはず。今その消費プランを完全に忘れている。困ったものだ。