荷物を届けに

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昨日から入院した家族のために、いくつかの荷物を届けてきた。
入院前に指示された生活用品や着替えは準備していたのだが、足りないものや追加するものがあったのだ。

新型コロナの関係もあって、今は病室に行くことはできない。
裏口に緩衝エリアができていて、内線電話で呼び出すと病院スタッフが降りてきてくれる。

着替えや不用品を受け取り、こちらの荷物を渡す。
いくつか荷物の説明をして、昨晩と今日の病状を聞く。そして次に持参するものについてアドバイスを受ける。

LINEだけでは伝えにくい情報も紙に出力して渡す。
幸い、ただの骨折なので意識はしっかりしている。とはいえ骨が元通りになるまでは安静を保つ必要がある。病室には入れない、そして意思疎通の大半がLINEその他のツールとなると、少々まだるっこしい。

荷物の受け渡しゾーンの隣には、プレハブ小屋が増設されていた。
小屋の中には面会室が作られている。
アクリルの衝立とカウンターで仕切られた、病院と外来者それぞれに入り口がある部屋。刑事ドラマに出てくる面会室の、仕切りに穴が無いバージョンである。
今のところ絶対安静の家族はこの部屋を使うことはない。物々しさが“最前線”である。

しかし病院スタッフの方々の働きっぷりは素晴らしい。
手際も良いし、こちらの要望をきちんと入院の大目的(治療とリハビリ+感染防止)に添わせてくれる。説明も惜しまない。それぞれ名札についた役職を後で調べてみたけれど、あの働きっぷりにそぐわない低賃金だった。
本来は「高い仕事」の人間を安く使うのはお得に見えて大損である。その損はスタッフ各人への負担にもなるし、社会全体の生産性も落としている。低賃金ほど“純粋な無駄”も日常生活では珍しい。

 

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そんなわけで、ほぼ荷物の宅配だけで病院に行くという簡単な仕事なのに、ずいぶんと疲れてしまった。
自分のための時間も多く確保し、趣味の工作などもある程度は進んだのだが、ここに書く元気がない。

そういえば、昼間にお財布を拾って警察に届けたのだった。
夕方には落とした人の手に渡ったと連絡があった。良かった。
数万円の現金とクレジットカードが8枚、その他のカードも詰まっていて、比較するのもアレだけれど、僕の財布とは重みも厚みも違う。スーパーカブアルファードくらいの差があった。

 

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