夏至祭と多肉植物

諸事情あって、引っ越しの準備はまるで進んでいない。
いくつかの鉢植えを、知り合いのお店に譲ってきた。多肉植物の多くは、四国の瀬戸内海沿岸のほうがよく育つはずだ。実家に持ち帰るのは手間だし、本州は(温暖といわれる静岡であっても)冬が厳しい。
だから、鉢ごと引き受けてくれる人は本当にありがたい。まさか「野良鉢植え」にするわけにもいかない。
心情的にも、何年も育ててきた植物が引き継がれていくのは悪くない気分だ。
ちなみに、多肉植物の多くは、瀬戸内海や沖縄、九州、長野、そして東京と、あちこちの空き地や海岸から採取してきたものだ。旅の欠片、と言ってもいい。

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南米のガラパゴス諸島には、下草が全て赤い多肉植物の島々があった。でもさすがに、砂利1つだって持ち込まない・持ち出さないが島是の保護区なので、枝の欠片だって持ち帰ることはできなかった。

知人に譲った植物達も、それから昨日までに片付けてきた植物達も、多肉植物は全て、枝や葉、小さな株を取り分けてある。これなら引っ越しの時に簡単に持ち運ぶことができる。実家で生活を再開したら、改めて植え直すつもりだ。SF小説にある「播種計画」そのものである。

 

 

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珍奇植物 ビザールプランツと生きる

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16時頃からは、日食を観察した。
といってもほとんど見えなかった。ぼんやりとした曇り空で、太陽の位置はわかるが、観測用の「日食グラス」で見ると、ほとんど輪郭がつかめない。
日食開始前に肉眼で太陽を見たら、目に残像というか焼付きが発生した。その状態で日食グラスの黒いフィルムを通して見ると、ちょうど視界の真ん中に残像があってよくわからない。
しばらくすると、雲越しの太陽を目視で見ても平気なくらいに暗くなってきた。
この時に日食グラスで観察すると、ぼんやりと半分が欠けているように見える。
しかし事前情報無しでは、気付きもしなかっただろう。

これが今日、夏至の日食。

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ところで、Twitterなどでは「夏至と日食と新月」の3つの組み合わせが奇跡のようだと騒ぐ人達がいる。ちょっとスピリチュアルやスーパーナチュラルな捉え方をしているように読み取れた。
でも、夏至と日食は珍しいかもしれないけれど、日食と新月は「当たり前の組み合わせ」だと思う。新月とはそもそも、太陽に照らされた面が全く見えない状態の月のことだ。月齢が一巡りするたびに、太陽と月と地球が並ぶタイミングが新月といえる。そのうち、月の影(地球に比べて小さい)が地球のどこかに落ちた時、その場所では日食が見える。太陽を月が遮るのだから、月が新月なのは当たり前なのだ。
こういう、よくわからないまま「奇跡」を量産するのは、なんとも今風だと思う。せっかくの天体イベントなのだから、正しく驚異(ワンダー)を愉しみたい。

 

ワンダー Wonder

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さて寝ます。そろそろ早寝早起きに生活を変えていかないと大変なことになりそう。
引っ越しの数日は当然ながら早起きしなければならないし、実家の両親はおそろしく規則正しい生活をしているのだ。だから今から少しでも身体を変えていかなければ。四国と本州では、時差ボケが言い訳に使えない。

 

 

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お題「捨てられないもの」