先ほど外に出て「ISS:国際宇宙ステーション」を観てきた。
香川県の通過時刻は19:56くらい。
真上よりは少し瀬戸内海側を通るようなので、近所の薄暗い、北の空が見えるところまで歩いていった。
空は薄曇りで、明るい星が見える程度。それでもはっきりと、西から東へと空を横切る光が見えた。ただの光点ではなく、何かしら形がありそうなのが、いかにも低軌道の人工物らしい。
筒と板と骨組みの組み合わせとはいえ、サッカーグラウンドくらいの面積を占める人工物だ。それが408km*1の距離を飛んでいる。ひたすら地球に落ち続けても地平線の彼方に向かうので地面に衝突しない第一宇宙速度で、様々な国のプロフェッショナルが実験や訓練を行っている。日本の実験モジュール「きぼう」も、その一部を占める。
なんとも素敵な事だと思う。ロマンチック、と言っても過言ではない。
ところで明日から、県内のシネコンも営業を再開する。
当日にならないと席の予約ができないのは、また突然の臨時休業になることを考えての対応だろうか。説明文を読むと、明日の予約も1席(可能ならば2席)の間隔を空けて座ることになっている。自分が観たい作品は元よりそれほどの人数は見込めないが、それにしてもこれでは赤字だ。満席でも赤字かもしれない。
夏の初めには、超大作の公開もあるだろうに、全くどうなってしまうのだろう。
そういえば、書き忘れていたけれど、今は静岡県に戻る算段を始めている。
今すぐに、というわけではないけれど、たぶん数ヶ月のうちに、静岡で新しい生活(あるいは、一時的な実家暮らし)をすることになる。
理由はいくつかある。
まず、仕事が無いこと。
自分の希望する職種、資格や技術を活かせる仕事が、いま香川県で壊滅的な状況なのだ。しばらくは募集も無いだろう。もしかしたら、このまま業界全体が”跡継ぎ不要”となるかもしれない。
資格を取った時にお世話になった、そして最近は休日に連絡してくれ先生も、ちょっと見通しが立たないと言っていた。
さらにハローワークの窓口でも「現時点で、四国でこの仕事は難しい」と言う。さすがにハローワークでこういう事を言われたのは始めてで、少し驚いている。ハローワークの職員は「動物園の飼育員になりたい」みたいな突飛な話でなければ、基本的に「他県に行けば?」といった提案はしないものだ。
実のところ、仕事がなくても、まだまだ生活はできる。
細々とだが、フリーランスのIT&グラフィックデザインなんでも屋は続けているし、ブログの広告収入もあるし、貯金だってある。だから「耐久戦」を、この四国で続けることはできる。
でも今、アパートにいても、やることがない。
せっかくの休みだからと、せめて四国の各所、それから西日本を旅したいのだが、まず移動が制限されている。積極的に他県に行ける状況ではない。
それに、観光地や公立施設の多くが、まだ休業中だ。美術館や博物館、動物園・水族館が主な訪問先である自分にとって、これはもう、旅をするなと言っているのと同じ。
そもそも、まだ感染者が散発していて、確実な検査方法も医療リソースも、そして治療法も無い状況で、旅行なんてする気分には、とてもじゃないがならない。
これは、時間があれば存分にしたいと目論んでいた「瀬戸内の島巡り」も同じ。というか、仕事を除けば、この「島巡り」を封じられた状況が、いちばん辛いかもしれない。
遠くに行けないからと、近所を散策して時間をつぶすのも飽きてきた。
ならば静岡県(自分のやりたい仕事が、少なくとも四国の4県よりも多い)に戻るほうが得策かな、と思えてきたのだ。
他にも、実家の両親の事などもある。
四国ならば、土地勘もできたし、車で6時間と2万円あれば行けることもわかった。だから、名残惜しいとはいえ、今のところ「敗残・逃走して凹む」といった感覚は無い。これくらい気軽に転居できる余裕があるうちに動いたほうが良いのかなー、と思いつつ、まだスケジュールなどは全く決めていない。うっかり四国で「良い仕事と出会い」があれば、まだ四国暮らしは続くだろうし。
お題「#おうち時間」