港へ、くらげを見に行く

午前中は家事をしていた。
きちんとした朝食を摂り、洗濯物をたっぷり干して、寮から持ち帰った荷物を少しずつ片付けていく。片付けはまだ終わっていないが、まずまずの作業量だった。

こういう「今日は家事が捗るなあ」と思える朝がある。
しかし大抵は、一休みした時から停滞が始まる。「ウサギとカメ」のウサギのように、今日も10時過ぎに昼寝をして、朝のマルチタスク全開ぶりを台無しにしてしまった。

 

 

午後には街に出かけた。
前職でお世話になった人に借りていたUSBストレージを返し(事務所のポストに投函)、役所の休日窓口に書類を出してきた。

 

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それから港に行った。
4年前の今頃、僕は瀬戸内海の島々を旅していたのだ。野生のエチゼンクラゲを生まれて初めて見たことを覚えている。地元の海岸で見かけるのはミズクラゲカツオノエボシばかり。
図鑑の通り赤褐色の模様が入った、しかしテレビで見るよりはずいぶんと小さなエチゼンクラゲを、岸壁や船着き場で何度も見かけたものだ。僕のなかでは、エチゼンクラゲと瀬戸内国際芸術祭2016はセットになった記憶なのだ。

港に行けばまた見られるかもしれないな、とふと思ったのだった。
明日から天気は崩れるし、家で延々と(寮生活に関係する)片付けを続けるのも精神衛生上よろしくない。ショッピング・モールに行くのは防疫上よろしくない。

だから自転車を海側に向けて走る。適当に北進すれば、やがて海につくのがこの街の楽なところだ。長野県ではこうはいかない。

港は人が少なかった。
いつもならば、厳しい顔をした白人の老夫婦(薄着。寒くないのだろうか?)や、元気いっぱいなアジアの人達(日本人よりいくぶん派手なダウンベストを着ている)が多い観光港も、今日は地元の人ばかり。

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それでも、未だに自分にとっては、フェリーや連絡船が出入りするこの港は、見ていて飽きない場所だ。
いつものように突堤に行き、入港あるいは出港する船があればカメラを向け、ついでに国際芸術祭の後も残された展示物も見物していく。

確か1年前も、同じような時間の過ごし方をしている。
2年前はどうだっただろう。
何かしらの、似たようなことをしていたような気がする。クラゲを見るか、ケーキを食べるか、映画を見るか。
今日の港の散策は、なかなか自分らしい時間の使い方だと思っている。
エチゼンクラゲは数が少なく、写真には撮れなかった。でも大満足。

 

東京の子 (角川書店単行本)

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帰りにはスーパーマーケットに立ち寄り、野菜をたくさん買った。
寮暮らしをするつもりで冷凍のおにぎり(塩分不使用)をたくさん作ったから、これを消費するためにカレーなどを作り置きする予定。月曜日から、新しい職場でまた疲労するだろう。簡単な作り置きがあれば心強い。

なかなか良い休日だったのではないか。
やはり、自転車で軽く走ったのが良かった。運動好きな人間が思うほどには身体を動かすことに価値を見出していない自分でも、気分転換の価値はわかる。
数年前の引っ越しの時もそうだったけれど、車の移動は意外と飽きる。好きな曲を聞いて、見慣れない景色を見ても、家についた時には疲労のほうが大きい。

 

瀬戸内国際芸術祭2016 公式記録集

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  • 発売日: 2017/07/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

お題「もう一度行きたい場所」

 

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