昨日のお弁当はこんな感じ。
- 蕎麦ごはん
- 竹輪の磯辺揚げ
- 割干し大根の醤油漬
- 白菜のゆかり和え
- わさび菜のおひたし
- サツマイモのレモン煮
いささかタンパク質が足りない。
緑黄色野菜も足りない。彩りにも欠ける。
しかしチクワの天ぷらがあれば僕はご機嫌である。
なにしろここは四国、チクワの天ぷらが安くて大きくて、何処でも手に入る。本州の海苔弁当に乗っているそれがいかにも“安っぽいおかず”なのに比べると、存在感も味も違う。愛されて育ったのだな、と心がほかほかする。
秋から冬は収穫期ということで、今の時期は枝から切ったばかりの新鮮なチクワ天がスーパーマーケットに並ぶ。
朝採りの新鮮さが尊ばれる食材だから、夕方には値下げシールが貼られてしまう。僕はまだ心の奥底までは四国人ではないから、この味が落ちた3割引のチクワ天でも十分に美味しく食べることができる。
しかしこの土地に暮らすまで、チクワ天が農産物だとは知らなかった。本州で衣と呼ばれている部位は果皮で、緑色の部分は寄生した藻類とのこと。
住んでみなければわからないことは多い。特に四国は、住んでみてもわからないことが多い。
そして今日のお弁当はこれ。
- 蕎麦ごはん
- 肉団子
- アスパラガスの出汁醤油漬
- ニンジンと暴君ハバネロの和えたの
- 白菜の浅漬け
たまにスナック菓子を活用したりすると、往年のku:nelみたいな「肩の力を抜いた感じ」が演出できるのではないか。そんなことはないか。
とにかく塩もみしたニンジンに辛いスナックを混ぜると一晩でそれなりに食べられるものに化ける。混ぜた直後に「本来のレシピはカラムーチョだったな」と気づく。人生と同じで、何かをやらかした直後に、その失敗に気がつくのだ。前に気づいたら止めることができる。
たぶんターミネーターシリーズの人工知能(スカイネット)もそういう動機でタイムマシンを作ったのではないか。コンピューターでタイムマシンといえばMacに標準搭載のバックアップ機能だが、今回の話も、現在公開中の新作ターミネーター映画にも関係無い。
ところでスナック菓子を活用した簡単な食べ物を作るたびに、自分の学生時代を思い出す。当時は若者向け雑誌がよく売れていて、大抵は「異性を家に招いた時にこういうちょっとした工夫をするとモテる」と本当かどうかわからないTipsが書かれていたのだ。ポテトチップスを耐熱皿に敷いて溶けるチーズを乗せて…みたいなやつ。
僕はそれらモテ情報に背を向け、オレンジページおよびオレンジページムックを参考に大根1本を使い切ったり、余った筑前煮を別の料理に活用したりとそれはそれで楽しい学生生活を送っていたのだけれど、あの選択が今に至る分岐*1だったのではないかしらんと思うこともある*2。
じゃあどうすればいいかな、と考えるのだが答えは出ない。
とりあえず「来世でがんばる」と声に出してみたけれど(独り暮らしだから声を出しても大丈夫。)、考えてみたら輪廻転生を信じていない。
それどころか魂も信じていない*3。
困ったことである。
それではお風呂に入ってから寝ます。お風呂で寝るわけではありません。