表題のうどんを食べた。
場所は坂出市の「島のいぶき」。JR坂出駅にあるセルフ式うどん店である。
鶏天が2枚、甘辛く煮た豚肉と、同じく甘辛く煮た牛肉、そしてワカメと温泉卵が乗った、冷たい「ぶっかけうどん」。
この店のスペシャリテということで数量限定と書かれていた。遅めのお昼といった時間帯だったが特に問題無く注文できた*1。
鶏天は大きい。さくさくしていて食べ応えもある。
豚肉も牛肉もおそろしく甘い。乾かせば駄菓子になりそうな甘みがある。でも、たっぷり添えられた生姜と葱がこの甘さに合うのだ。普段の「肉うどん」とは別の食べ物みたいな味わいが楽しめる。
この店は、前職で知り合った人に教えてもらった。
「ああ肉うどんの肉を思う存分食べたいものだ」と嘆いていたら、教えてくれたのだ。鶏天の部分で「肉うどんの肉」では無い気がするけれども、それはそれとして珍しいものを食べることができた。
先ほどお礼を兼ねて報告をしたところ、「坂出までわざわざ行ったの?」と、大変に驚かれてしまった。電車で1駅(たぶん)、車で数十分の距離は、僕にとっては「買い物のついで」である。静岡県に住んでいた時にはもっと遠くの「行きつけのお店」があった*2。特に高松市の人達は、市外への隔意があるように感じる。小さな峠を越える必要があること、高松市でほとんどの用事が済むことが要因だろうか。
坂出駅は四国の入口であり、東西方面への乗り換えるための駅でもある。大きくはないし賑わってもいないけれど、待合室などにはほんのりとした旅情がある。余談だが、高松駅も終着駅としての趣きがあって好きだ。
駅のうどん屋ということで駐車場が無い*3。
駅の向かいに古いイオンがあって、買い物をすれば2時間無料とのことなので、この坂出駅近辺を散策する時には使わせてもらっている。イオンとしては目的外使用にあたるだろうが、うどんを食べる10分くらいはどうか許して欲しい。
このイオンでは、なんと黒猫に遭遇した。
薄暗い階段を登っていたら、ほっそりとした黒猫がいて、にゃあと鳴いて先を歩いていった。漫画だとこういう猫についていけば人生が変わるのだけれど、今回は特にそういう事もなく、猫は建物の隙間から何処かへ、そして僕は2階駐車場へと別れていった。
イオンの階段を登る猫を見たのは人生初だ。そしておそらく二度は無いだろう。綺麗な猫だった。
今週のお題「わたしと乗り物」