夏でも雑煮は食べる。
なにしろ簡単だ。餅さえあればあっという間にできる。
同じく手軽な「ひと椀で完結する和食」としては麺類があるけれど、麺は1日に何食も食べるものではない(となんとなく思っている)。そうでなくても気を抜くとうどんばかり食べてしまう土地柄、そして炊飯器の無い生活をしているので、ささっと食事を済ませたい時には雑煮に限る。
塩分量を除けば栄養面も優れている。
そして、雑煮と簡単な副菜があれば、かけた手間以上の“きちんとした料理”感が味わえる。独り暮らしにおいては、この“きちんとした生活をしている”という実感は心身の健康に欠かせない*1。
切ったら絵が出る ちいさなべこもち: 下北半島のおばあちゃんに教わった素朴なおやつ 郷土の柄からかわいいアレンジまで
- 作者: 秋山直美
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2016/08/10
- メディア: 大型本
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餅は主食としては高いのだろうか。
手間も含めたらコストパフォーマンスが良い食材だと思う。一年を通じて手に入るけれど、セールの対象になりにくいのが難点かもしれない。
僕は春の初めに多めに買っておいた。「サトウの切り餅」タイプの個装品。賞味期限は今年の真冬。
ちなみに丸餅だ。丸餅が手に入りやすい土地で嬉しい。角餅より丸餅のほうが可愛いと思う。
そして今日はなんとなく、ご飯でも麺でもパンでも無い気分だったので、夕食は雑煮にしてみた。
普段は餅のパッケージなど見ない。でも今日は、個装された餅を取り出す時に、裏面の「美味しいお召し上がり方」を読んでみた。
初めて知ったのだが、餅は水から茹でるそうだ。
僕は専ら焼餅にして食べている。関西風のお雑煮にする時でも、餅は焼く。表面が溶けた餅は苦手なのだ。
でもそれは、熱い湯や出汁に餅を入れて加熱していたからかもしれない。例えば電子レンジで加熱した時には、とろとろにはならない。
というわけで、水から茹でてみた*2。なんと餅が溶けないまま軟らかくなった。
ただし丸餅の形も保たれてはいない。
つきたてのお餅を一口大にちぎった状態に近い。新鮮なお餅、といった雰囲気がある。
そして、茹でた後に雑煮に入れても、全然溶けない。
かくして今日のお雑煮は、いつもと少し違うものとなった。
やはり好みからいうと焼餅だが、きな粉餅などを作る時には少し面倒だが水から茹でることにしよう。
何でも読んでみるものだなあ、と思いつつ雑煮を食べた。
僕はマニュアルの類は読むほうだと思うが、それでも色々なことを見逃して、そして損をしている。
友人はお土産の和菓子についてくる冊子すら読まないという。あれを読まないのは、CDを買ってライナーノーツを捨てるようなものだ。実に勿体ない。
それではお風呂に入ります。ハーブ入りの夏用バスボムをいただいたのだ。汗だくになって自転車の改造をしたので、今日は自分へご褒美をあげたい。