黄色くなった青梅が安くなっていたので、甘露煮を作った。
「梅仕事」なんて気取る程に丁寧ではないけれど、きちんと梅の甘露煮になった。
大きめの密閉容器に2つ分、これだけあればしばらくは楽しめる。
昔、和食屋さんで教えてもらった方法*1をアレンジした省力版でこの出来映えなのだから、梅は素晴らしい。
作り方は以下の通り。
- 梅はヘタを取る。
- 針て適当につつく。普通は木綿針を使うらしいが、僕は極細の工業用ニードルを使った。
- お湯を沸かす。沸騰させなくてもかまわない。
- ガラスボウルに梅を入れて、上からお湯を注ぐ。
- 梅を丁寧に混ぜる。皮が破れないように。
- 同時進行で再びお湯を作る。
- 梅の湯を捨て、またお湯を注ぎ入れる。
- 青菜のお浸しみたいに「植物に火が通った」感じになったら放置する。
- 琺瑯鍋(が無いのでステンレス鍋)に砂糖をどさりと入れ、梅を並べる。そして熱いお湯を注ぐ。
- 甘さは桃の缶詰のシロップ程度。自分の場合は保存性は気にしない。
- 沸騰直前まで加熱したら、砂糖をさらに加えて、真空断熱容器(シャトルシェフ)に移す。
- 三時間ほど放置する。
- 火が通ったら梅のみ取り出し、殺菌済みの密閉容器に並べる。
- 液は適当に煮詰める。隠し味としてクローブを少量*2加える。
- 密閉容器に液を注ぎ、蓋をして冷ます。
- 近日中に食べる分は冷蔵庫へ、残りは冷凍庫へ。
本来は、青梅で、皺なく翡翠色に仕上げるらしい。自分は少し柔らかめの黄色い梅で、もったりした感じに作る。加熱が不十分だと毒性が怖いが、他はあまり神経質にならない。昔は針で刺す工程も省き、普通に「シロップ煮」にしていた。
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さて、梅とは関係無く、本日付で会社を辞めた。
梅なんか煮ている場合ではない。
でもまあ、煮ても状況が変わるわけではないし、今日やるべき事(役所手続きなど)は済んでしまったのだ。
この退職、簡単に説明できる状況ではない。
書類上、勤め先は残る。社長も代わらない。会社の業務も今まで通り進行する。でも、自分含めスタッフは解散する。しばらくは外注業者として各人のスキルに応じた仕事を請け負うが、基本的には無職であり、次の勤め先を探すことになる。
店舗や事務所建物もそのまま。もっと言うと、財政状況も悪くない。
しかし複雑な要因が絡み合って、皆で話し合った結果、「解散!」となったのだ。
自分もびっくりしている。驚くよりも落ち込んでいる同僚もいる。当たり前か。
決定が為された時には「なるほど、これがベンチャー企業か!」と思わず声に出してしまったくらいだ。誰もが複雑過ぎる状況で慌てながら、しかし納得もして、今日という日を迎えてしまったのだ。
転職自体は何度かしているけれど、こういう仕事の辞め方もあるのか。
実はこの数ヶ月の間、友人知人にこの件について話をしていた。
職場の人間関係、人生設計、業界の展望、といった各分野に分けて、信頼できる人達に相談していたのだ。ずいぶんややこしい話だが、誰もが親身になって聞いてくれた。
慢性的に胃は痛くなり、どういうわけか普段の何倍も体調を崩しがちな日々において、彼ら彼女らの言葉こそ僕にとっては薬であり杖であり灯火だった。
支えが無ければ、僕は心身を病んだまま、実家に緊急搬送されていただろう。
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うん、確かに、梅なんて煮ている場合では無い。
しかしそれでも、多少の蓄えはあるし*3、アパート暮らしも楽しく、読むべき本は積み重なり、そして助けてくれる友人知人がいる*4。
職探しの日々は面倒極まりないけれど、倹約しながらとりあえずは頑張りたい。
というわけで、もし僕に興味がある人がいたら連絡をください。
パソコンは一通り使えます。Microsoft Officeの基本機能なら他人に教えられるレベルです。Adobe illustratorも仕事で使っていました。
どういうわけか第一種衛生管理者の資格も持っています。機械操作や調整、特にクリーンルーム作業の経験も有り。書いていて自分でもうんざりするくらいに雑多なスキルばかりですが、総務から生産管理まで適応力はあると思います。
梅も煮ることができます。皮を破らず、皺も無く、そこそこ美味しいです。
今週のお題「雨の日の楽しみ方」