前の仕事で知り合った、年若き友人と食事に行く。
僕の誕生日祝いも兼ねた食事ということで、自分が普段ほとんど行かないところにしよう、それじゃあファミレスの「ガスト」がいいなあ、とガストを目指す。
ガスト、大学生の頃は本当にお世話になった。フライドポテトと雑談とハーブティー(あるいはコーヒー)を楽しむためのお店だった。
歳を重ねる毎に足が遠のき、今は完全に「アウェイ」な店である。読書や仕事といった、どんな店でもかまわない使途でも、なんとなくガストは選べない。
裏世界ピクニック ファイル10 サンヌキさんとカラテカさん (早川書房)
- 作者: 宮澤伊織
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2018/08/31
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
結局、道路事情などにより、ガストではなくて「ステーキ・ガスト」へ行くことに。
ファミレスとしては早い時刻(18:20)だからか、客は僕達1組だけだった。店員のほうが多いし、彼らの雑談のほうが賑やか。
注文した肉が焼ける音さえ聞こえる。
この店はサラダ・バーがあって、ステーキやハンバーグを注文すれば食べ放題となる。自分としては、肉よりサラダが嬉しい。パンやカレーも食べ放題なのだが、専ら野菜と海藻と豆を食べていた。
別に遠慮してガスト(ではなくて、ステーキ・ガスト)を指定したわけではなくて、「自分ひとりではたぶん面白くもないけれど、この人となら楽しめる」選択をしたつもりだ。
実際に楽しかった。
上手く説明できない類の楽しさだった。
飲めない人が老舗居酒屋に連れていってもらう楽しさが近いか。
そこまで大袈裟ではないにしろ、肉が好きな若い人と行くステーキ専門ファミリーレストランは、不思議な満足感がある。
ちなみに自分達が肉を切り始めた頃に、ちゃんとお客さんは入ってきた。なんとなくほっとして、心安らかに肉を食べました。