かき氷はさっぱりしているものが好きだ。
宇治金時は苦味とお茶の味が好きだから食べるが、基本は酸味と冷たさが楽しめれば満足。甘味は控えめで良い。
練乳やアイスクリームで甘みやミルク感を足そうとは思わない。「いちごミルク」ではなくわざわざ「いちごミルク、ミルク抜き」を注文する。
一昔前にあったかき氷ブームの落とし子である「本物の果物を活かしたリッチなかき氷」が(いくぶん下火になったとはいえ)あちこちで夏の定番となっている事は喜ばしい限り。
去年ほどの頻度ではないけれど、食べるチャンスは逃さない、そんな気概を持って今年も夏を過ごしている。
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- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: 文庫
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というわけで、お盆休み最終日の今日は、焼津市の「あおば」でかき氷を食べたのだった。
さっぱりしている、という点では「あおば」の個人的定番は「生いちごミルク、ミルク抜き」あるいは「生グレープフルーツ」だ。
しかし今日は新メニューである「いちごチーズケーキグラノーラ」を試すことにした。
理由は特に無い。脳が働いていたかも記憶に無いのだから、説明なんてできない。さっぱり派は戒律ではないから、こういう気まぐれも多々発生する。
この種の品は往々にして、水っぽさが際立ってしまう。果実と砂糖ならばわからない“氷=水”が、クリーム的なものにより感じられるようになってしまうのだ。特に食べ進んだ後半にそれが顕著になる。
グラノーラも危険な食材だ。10ヶ月前まではお洒落だったかもしれないし、普通に食べればとても美味しい。わざわざかき氷に入れるのは失敗した時のリスクが大きい。
しかしさすがの「あおば」である。
「いちごチーズケーキグラノーラ」は、かき氷でありながらチーズケーキの味わい、甘くしたクリームチーズの味が十分な濃度で終盤まで楽しめる。
そして「生いちご」と同等の冷凍されたいちご果実とソースがその酸味を存分に発揮する。
グラノーラはあちこちに配され、クリスプ感と香ばしさで変化を与える。
そう、かき氷において、“変化”は必須なのだ。
最初から最後まで同じ味ではかき氷という形態の意味が無い。
カレーライスみたいなもので、“白いところ”も必要とされる。均一ないちご味が延々と続くようなものを、にこにこ笑って食べ進む人間がいるだろうか。
その点、この「いちごチーズケーキグラノーラ」は素晴らしかった。
いちごの濃い部分でもチーズケーキ味が背後にあり、またほとんどチーズケーキの部分もあり、グラノーラは最後までさくさくとしてアクセント以上の働きをしている。
食べ終えて「ああ、豊かだなあ」と思ったかき氷は人生初かもしれない。
というわけで、いつものリーンな「生いちご」も良いけれど、このリッチな「いちごチーズケーキグラノーラ」もとても美味しかった。
じゃあ次は何を選ぶか、というとまた迷うのだけれど(マンゴーやキウイを食べたい…)ともあれ我ながら良い選択ができた。
ではそんなかき氷の記憶を抱えて、今日はもう寝ます。
明日明後日がんばれば、また休日。やりたいことの4割もできなかった連休だが、後悔はしていない。まあ、こんなものでしょう。
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