深く探るね

午前中は健康診断で外出。
あっという間に終わってしまった。

今までの勤め先は基本的に職場敷地内での健診だった。大きな敷地の職場ばかりで、そういうところは検診車(レントゲン撮影や胃カメラ機器を収めたバス)が来て、講堂や研修施設を使って健康診断を行う。スタッフは慣れているけれど、どうしても待ち時間が増える。学校の身体測定みたいな雰囲気。

 

今の勤め先は本当に少人数だから、もちろん健診は外部で行う。
上手い具合に健康診断専門の施設があって、そこを利用することに。転職すれば色々なことが変わる。何処かの誰かが仕切っていた健康診断も、自分が手続きをした。


この健康診断センターが、安いし早い。
値段については「過去に自費で受けた健康診断の3割よりも大幅に安い」ことに驚いた。内容は普通の健康診断だから特に安かろう悪かろうということも無いだろう。
スピードが素晴らしい。
とにかく「空いている健診メニュー」を埋めるために臨機応変に順序が変わっていく。聴力や血圧測定、胸部レントゲンといったそれぞれの検査室の前にいるスタッフが状況によって「次に行く部屋」をささっと指示してくれる。時には一緒についてきて、次の次まで相談して決める。「部分も全体も全部最適化しちゃえ」という気概が感じられる。

そして今回は検査そのものもとても早かった。
特に採血。
採血は僕が苦手とする検査のひとつ。なかなか血管が見つからず、ぺちぺち叩いて上手く行かず、ベテランに変わって、さらに色々と試行錯誤した後に手の甲から採血することが最近は多かった。

しかし今日の採血担当者*1は違う。
「確かにとても難しい。血管が見えない。しかしここにあるはずだ」
と言う。そして
「試しに刺す。深く探るので痛いかもしれないよ」
と宣言。
採血の場で「深く探る」なんて言葉を初めて聞いた。

まず針を刺す。「ああやっぱり血が出てこない。深く刺すよ」と言いながら、ぐぐっと針を入れていく。そして“探る”のだ。何かゆっくりと動いている感じがする。
するとシリンジに血が流れ込む。ちょっと痛いが、トラブルが発生した痛みではない。
こういうのは技だなあ、と感心する。
結果として、普通に血管を見つけやすい人と、作業時間そのものはそれほど変わっていなかった。大したものだ。

 

午後は半休というか、休日に半日出勤したぶんの代休でおやすみ。
少し買い物をして、銀行に行き、あとは家で寝て過ごす。正確には寝ながら読書。もう少し有意義な過ごし方がありそうだが、まだ水曜日だというのに妙に疲れていたので、これはこれで良い時間。

 

昼に寝たが、今もまた眠い。お風呂に入って、また読書の続きをして、そして寝ます。おやすみなさい。

 

 

お題「今日の出来事」

*1:押井守の映画(イノセンス)に出てきた老研究者っぽいおばさま

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